BLOOD-C
ぶらっどしー
概要
全12話のテレビアニメが2011年7月から9月まで、MBS・TBS・CBCおよび熊本放送で放送された。
劇場用アニメ『BLOOD-C The Last Dark』が2012年6月2日に封切られたが、その際、前後編形式の総集編が、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYOMX)、サンテレビ(兵庫県)、BS-11などで放送されている。
2013年9月にはWOWOWにおいてTV版及び劇場版が一挙放送されている。
2017年に実写化された
テレビアニメ『BLOOD+』以来、アニメ作品としては『BLOODシリーズ』3作目となる。
テレビシリーズと劇場用アニメの二部構成として企画されており、それぞれを別のスタッフが手がける。
女性漫画家チームのCLAMPが、キャラクターとストーリー原案を担当。
脚本はCLAMPの一員である大川七瀬とI.G.所属の脚本家・藤咲淳一による共同執筆。
キャラクターは、CLAMPの作風である、頭身が高いものとなっている。
テレビシリーズの監督を務めた水島努は、過去にCLAMPの漫画『xxxHOLiC』のアニメ化を担当したという経緯がある。
『月刊少年エース』2011年7月号から、琴音らんまるによるコミカライズが連載中。
2011年9月30日、角川ホラー文庫より、藤咲淳一によるノベライズが発売された。
2020年にはBLOODシリーズ20周年を記念してのBlu-rayBOXがリリース予定。同時にBLOOD+もBOX化されるのだが、こちらはBlu-ray自体が初という事もあり、BOX化のインパクトは向こうの方が大きい。
なおタイトルの"C"は、当初誰もが「CLAMP」の"C"だと思っていたが…
作品を視聴する際の注意
前半こそ、ある程度ノスタルジックな雰囲気もあって当たり障りはないが、後半になるにつれて強烈にグロテスクなシーンの応酬が増えていくことになる。一応、放送コードに引っかからないように処理はされている(ただし、DVD/Blu-rayやWOWOW放送版は無修正)が、(諸々の意味で)心臓の弱い人はある程度覚悟すべし。
元々『BLOOD』シリーズ自体、そうした趣旨に重点が置かれた作品であり、前作の『BLOOD+』が夕方枠(、さらにTBS系列全28局で)の放送ゆえにかなりマイルドな作品に仕上がったこともあり、今回の苛烈な戦闘シーンはより引き立った印象となっている。
2017年にはAbemaTVで配信される。ひな祭り企画として同じ枠で配信されるヨスガノソラとは別の意味で視聴する際は注意が必要だろう。
テレビシリーズ
ストーリー
古くから湖への信仰のある風光明美なとある町ある浮島神社
その神社の巫女である更衣小夜(きさらぎ さや)は、神主である父・更衣唯芳(〜ただよし)と二人暮らしをしている。
小夜は三荊学園(さんばらがくえん)の高等部2年生で、普段はクラスメイト達との学園生活をめいっぱい楽しんでいる。
一方で、父の名を受けてある「務め」を果たしている。
それは『古きもの』と呼ばれる、人をはるかに凌ぐ力を持ち、人を喰らうものを狩ること――。
『古きもの』を唯一倒すことができる小夜は、『古きもの』から人を守るため、大好きな父のため、浮島神社に伝わるという御神刀を手に独り、戦う。
はたして、小夜に待ち受ける運命とは!?
(公式サイトより引用)
登場人物
声:水樹奈々
主人公。三荊学園高等部2年生の女子高生。
おっとりとした天然系美少女で、お人よし。その優しさにより、みんなから好かれている。
家では浮島神社の巫女で、人に害する「古きもの」を御神刀でもって討伐する使命を負う。
声:野島健児
カフェ「ギモーブ」の店主で、小夜を取り巻く人間の一人。
店名の通りギモーヴを店で扱っており、小夜は好んでこれを食べている。
更衣唯芳とは古くからの知人であるという。
声:藤原啓治
更衣小夜とともに暮らす、浮島神社の神主。
父親として、小夜に「古きもの」を退治する使命を与える。
声:浅野真澄
小夜のクラスメイトで、小夜を取り巻く人間の一人。
天然な小夜にツッコミを入れる一同の姉貴分。身体的には大人びており、高校生離れした妖艶さを持つ。
声:福圓美里
小夜のクラスメイトで、小夜を取り巻く双子の姉妹。
無邪気な性格。小夜を慕っており、左右の両サイドから小夜に抱きつく。
常に楽しいことを求めており、村が何もない過疎地なのを嘆いている。本能に従順。
声:阿部敦
小夜のクラスメイトで、小夜を取り巻く人間の一人。
クラスの委員長。小夜に好意を寄せているが、天然な小夜にはことごとくスルーされている。
声:鈴木達央
小夜のクラスメイトで、小夜を取り巻く人間の一人。
いわゆる不良生徒で、周囲に対してはいつも無愛想。小夜にもそっけない態度も取りつつ、好意を持っているかのようなそぶりも見せる。
声:宮川美保
知的好奇心が旺盛で、この村に赴任してきたのは、村に現存する古物を研究するためだと語る。小夜に対して強い興味を示している。
声:福山潤
小夜の前に現れた、人語を解する謎の犬。
『xxxHOLiC』の主人公・四月一日君尋とよく似た境遇を自称する。
「古きもの」
村の人間を襲い、小夜が討伐する使命を持っている異形のもの。
正式名称は不明。人工物から動植物まで、多種多様な容姿と能力を持つ。
各話リスト
サブタイトルは古典和歌の一部から引用されている。
小倉百人一首の歌から引用されており、#11で作中のある人物は『古きもの』を示す暗号と解釈している。
#01 | 「あまつかせ」 | 天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ | 僧正遍照 |
---|---|---|---|
#02 | 「きみがため」 | 君がため 惜しからざりし 命さえ 長くもがなと 思いけるかな | 藤原義孝 |
#03 | 「ひとはいさ」 | 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける | 紀貫之 |
#04 | 「なげけとて」 | 嘆けとて 月やは物を 思わする かこち顔なる わが涙かな | 西行法師 |
#05 | 「めぐりあひて」 | めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半(よは)の月かな | 紫式部 |
#06 | 「かぜをいたみ」 | 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかな | 源重之 |
#07 | 「うかりける」 | 憂かりける 人の初瀬の山おろし はげしかれとは 祈らぬものを | 源俊頼朝臣 |
#08 | 「よのなかよ」 | 世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる | 皇太后宮大夫俊成 |
#09 | 「こころにも」 | 心にも あらでうき世を ながらえば 恋しかるべき 夜半のつきかな | 三条院 |
#10 | 「ふくからに」 | 吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ | 文屋康秀 |
#11 | 「たれをかも」 | 誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに | 藤原興風 |
#12 | 「わすれじの」 | 忘れじの 行末までは かたければ 今日をかぎりの 命ともがな | 儀同三司母 |
スタッフ
原作 | Production I.G / CLAMP |
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ストーリー・キャラクター原案 | CLAMP |
原作監修 | 藤咲淳一 |
監督 | 水島努 |
シリーズ構成 | 大川七瀬 |
脚本 | 大川七瀬 / 藤咲淳一 |
アニメーションキャラクターデザイン | 黄瀬和哉 |
総作画監督 | 後藤隆幸 |
コンセプトデザイン | 塩谷直義 |
美術設定 | 金平和茂 |
『古きもの』デザイン | 篠田知宏 |
プロップデザイン | 幸田直子 |
美術監督 | 小倉宏昌 |
色彩設計 | 境成美 |
3DCGI | 塚本倫基 |
特殊効果 | 村上正博 |
撮影監督 | 荒井栄児 |
編集 | 植松淳一 |
音響監督 | 岩浪美和 |
音響製作 | グロービジョン |
音楽 | 佐藤直紀 |
音楽制作 | アニプレックス |
プロデューサー | 川口徹 / 瓜生恭子 / 古川慎 / 加藤資久 / 丸山博雄 / 榎本郁子 |
アニメーション制作 | Production I.G |
製作 | Project BLOOD-C TV(Production I.G / アニプレックス / 電通 / ドワンゴ / 角川書店)・MBS |
主題歌
劇場版『BLOOD-C The Last Dark』
2012年6月2日公開。松竹配給。
スタッフ
原作 | Production I.G / CLAMP |
---|---|
監督 | 塩谷直義 |
脚本 | 大川七瀬 / 藤咲淳一 |
キャラクター原案 | CLAMP |
キャラクターデザイン・総作画監督 | 黄瀬和哉 |
アニメーション制作 | Production I.G |
実写映画版「阿修羅少女~BLOOD-C異聞~」
2017年秋公開。
監督は奥秀太郎、脚本は藤咲淳一。
TVやアニメ映画シリーズをそのまま実写化するのではなく舞台を太平洋戦争前時期の日本に設定した新作。主演は青野楓。
2017年8月26日より東京テアトルほかにて公開。監督は奥秀太郎、脚本は藤咲淳一が担当。主演は青野楓。書き下ろしの新作となる。
ストーリー概要
戦乱の時代に陥る少し前の日本を舞台に因果の渦が巻く寒村の中心で宿命に翻弄される姉弟と村にやって来た小夜が中心となるストーリー。主人公は小夜ではなく蘭でありテーマは『小夜になるはずだったもう 一人の少女の物語』である
ストーリー
戦乱の時代に陥る少し前の日本。とある山奥の大杉と野枝が率いる閉鎖的な寒村に赤狩りとしてやって来た特高警察が殺害される。特高警察の甘粕は村に捜査本部を作り村人を相手に横暴な捜査が行う。そんな時、血の病にかかり、村の診療所で過ごす蘭を姉に持つ青年蓮の前に小夜と名乗る制服姿の少女が現れる。そして、限界を超えた村人達と特高警察による確執が激化。その中で蘭は古きものとして目覚める
主な登場人物(実写映画)
蘭
戦争前夜の日本のとある山奥の寒村で血の病を患い村の診療所で過ごしている。そんな中、特高警察の部隊と村人が衝突する事態が発生。その中で 古きものとして目覚めるが、最後は小夜に倒される。実は陸軍が研究中の不死の兵士を作るための実験材料で古きものとしての能力を以前から身に付けていた。
蓮
蘭の弟で、村の外の世界に憧れつつも、ただ一人の身内である姉の蘭を見捨てる事が出来ずに村に留まっている。ある日、村に現れた「古きものを狩るためにここに来たと」告げる小夜と出会う。古きものとなった蘭を止めることが出来ず、自分の中にも眠っている古きものの血が爆発しそうになり、小夜に頼み、最後は倒される事となった。実は蘭ではなく彼こそが先天的な古きものだった
小夜
日本刀を携えた制服姿の少女。古きものを狩るために蘭と蓮の住む村にやって来た
甘粕
特高警察の部隊長。村に捜査本部を設置し、村人達に横暴な捜査を繰り返す