概要
所在地は兵庫県宝塚市にあり、敷地の一部が西宮市となっている。
JRA(日本中央競馬会)が所有・運営しており、隣接する地域名から一部のファンからは「仁川競馬場」とも呼ばれる。
1907年に現在の西宮市にあたる旧鳴尾村に開場した「鳴尾西浜競馬場」(その後鳴尾競馬場として改編・改称)を起源としており、1951年より開催される鳴尾記念(現在GⅢ)の名はこの歴史に由来する。
その後第二次大戦開戦前後の改称と閉鎖を経て、1949年に川西航空機の工場跡地に移転開場した。
芝コースは2006年の大改修で、第3コーナーから第4コーナーにかけて内回りと外回りに分かれる形となった。
一周距離はAコース使用時で、内回り1,689m、外回り2089m。
直線は内回り356.5m、外回り473.6mであり、外回りを含めた一周距離は当時最長であった東京競馬場を超えた。
ダートコースは1周距離は1,517.6m、直線は352.7m。
障害コースの一周距離は1,366.7mで、3コーナーから1コーナーへ向かう長さ403.7mの襷コースがある。
襷コースに坂路がなく連続障害が設置されている、重賞などで使わない生垣がある、などの特徴がある。
芝コースのゴール直前に高低差1.8mの急坂が設けられており、先行馬や逃げ馬がこのポイントで失速するケースが多いとされる。
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災でパドックやコースなどが大きく損壊するが、厩舎は大きな被害を免れた。
その後周辺の被災者のための避難場所として開放され、桜花賞や宝塚記念などのレースも他の競馬場で代替開催。
本競馬場では同年12月にレース開催を再開した。
主な重賞競走
競走名 | 開催時期 | コース | 馬齢 | 1着本賞金 | 備考 |
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大阪杯 | 3月下旬 | 芝2,000 | 4歳以上 | 1億3500万 | |
桜花賞 | 4月上旬 | 芝外1,600 | 3歳牝 | 1億500万 | |
宝塚記念 | 6月下旬 | 芝2,200 | 3歳以上 | 1億5000万 | |
農林水産省賞典阪神ジュベナイルフィリーズ | 12月上旬 | 芝外1,600 | 2歳牝 | 6500万 | |
朝日杯フューチュリティステークス | 12月中旬 | 芝外1,600 | 2歳 | 7000万 |
競走名 | 開催時期 | コース | 馬齢 | 1着本賞金 | 備考 |
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チューリップ賞(桜花賞トライアル) | 3月上旬 | 芝外1,600 | 3歳牝 | 5200万 | |
阪神スプリングジャンプ | 3月上旬 | 障害3,900 | 4歳以上 | 4100万 | |
報知杯フィリーズレビュー(桜花賞トライアル) | 3月上旬 | 芝1,400 | 3歳牝 | 5200万 | |
阪神大賞典 | 3月中旬 | 芝3,000 | 4歳以上 | 6700万 | |
サンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス | 4月上旬 | 芝外1,600 | 4歳以上牝 | 5500万 | |
産経賞セントウルステークス | 9月上旬 | 芝1,200 | 3歳以上 | 5900万 | サマースプリントシリーズ |
関西テレビ放送賞ローズステークス(秋華賞トライアル) | 9月中旬 | 芝外1,800 | 3歳牝 | 5200万 | |
神戸新聞杯(菊花賞トライアル) | 9月下旬 | 芝外2,400 | 3歳 | 5400万 | |
阪神カップ | 12月下旬 | 芝1,400 | 3歳以上 | 6700万 |
競走名 | 開催時期 | コース | 馬齢 | 1着本賞金 | 備考 |
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阪急杯 | 2月下旬 | 芝1,400 | 4歳以上 | 4100万 | |
毎日杯 | 3月下旬 | 芝外1,800 | 3歳 | 3800万 | |
アーリントンカップ(NHKマイルカップトライアル) | 4月中旬 | 芝外1,600 | 3歳 | 3800万 | |
アンタレスステークス | 4月中旬 | ダ1,800 | 4歳以上 | 3600万 | |
農林水産省賞典鳴尾記念 | 6月上旬 | 芝2,000 | 3歳以上 | 4100万 | |
マーメイドステークス | 6月上旬 | 芝2,000 | 3歳以上牝 | 3600万 | |
阪神ジャンプステークス | 9月中旬 | 障害3,140 | 3歳以上 | 2900万 | |
シリウスステークス | 9月下旬 | ダ2,000 | 3歳以上 | 3600万 | |
チャレンジカップ | 11月下旬 | 芝2,000 | 3歳以上 | 4100万 |
代替開催(GⅠ)
2020年11月から2023年3月までの京都競馬場改修工事に伴い、通常京都競馬場で開催されるGⅠ競走が全て阪神競馬場での代替開催となった。
アクセス
専用地下道又は専用通路「サンライトウォーク」で徒歩約5分。
阪神競馬場のレース開催日には西宮北口駅行きの降車専用ホームが使われ、当駅から神戸線を経て大阪梅田駅行きの臨時急行が運行される。
その他
1951年から1999年まで、内馬場の一部が全9ホールの会員制ゴルフ場として営業していた。
1993年までの改修でパドック周辺には大きな屋根が設置。
花壇や噴水、遊具などのあるエリアは、通常時は「公園地区」として平日に無料開放される。
例年12月開催最終日の最終レースはJRAのその西暦年最後のレースにも該当し、「ファイナルステークス」シリーズとして開催される。
本馬場入場曲で、スウェーデンのハードロックバンド「ヨーロッパ」の『ファイナル・カウントダウン』の使用が恒例である。
外部リンク
関連項目
(兵庫県内にある地方競馬場)