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仮面ライダーエデン

かめんらいだーえでん

特撮映画『劇場版 仮面ライダーゼロワン』に登場する劇場版限定の仮面ライダー。劇場版令和ライダー最初の敵。

或人「エス、お前が創ろうとしてる『楽園』ってのは何なんだ?」

「……今見せてやる」

エデン!

「変身」

プログライズ!アーク!

Imagine…Ideal…Illusion…

EDEN the KAMEN RIDER!

"The creator who charges forward believing in paradise."

CV:伊藤英明

スーツアクター:中田裕士

変身者

エス

概要

劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』に登場する仮面ライダー

謎の男・エスエデンドライバーエデンゼツメライズキーで変身する。

映画に先駆け、『ゼロワン』最終話にも登場した。

変身音声は直訳で「理想の幻想を想像せよ」、「仮面ライダーであるエデン」、「楽園を信じ突撃する創造主」なのでそれぞれ意訳すると「理想郷を創造せよ」、「私こそが、仮面ライダーエデン」「私は私の信じる楽園の実現のために進撃する」と言った所か。また、「想像」、「理想」、「幻想」と雰囲気の似た単語を並べるのは、仮面ライダーアークワンアークスコーピオンの変身音声を想起させる。

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外見

暗闇の中でも赤く怪しく光る目に血管を思わせる光り輝くラインが全身を駆け巡っているという禍々しい姿をしている。また、これまでに登場したアークライダーと異なり通信衛星アークの意匠が存在せず、左右対称の目となっている

使用するベルトが元々飛電ゼロワンドライバーだった名残なのか、所々のパーツ(特に下半身)が本家ゼロワンと共通している。この点は素材がほぼ同一でも外見が別系統の姿となったアークスコーピオンとは対照的である。

変身シークエンス

エデンゼツメライズキーの起動により青白い女性の骨格の様なロストモデルが出現し、赤く吹き上がる血のようなナノマシンの列を伴ってエスの周囲を飛び回る。

ドライバーにキーを装填すると、キーから発生した血管がドライバーのリアクター(内部)に満たされオーソライザーからはみ出た後エスの全身へと張り巡らされ、エスを背後から優しく抱き締めたロストモデルが憑依するように一体化する事でアンダースーツを装着、同時に周囲に霧散したナノマシンが凝固したアーマーが装着され変身が完了する。

アークライダーの変身シークエンスには、過去にもホラー映画の様な恐ろしいエフェクトが使用されていたが、これまで変身時には禍々しいエフェクトを纏いながら変身していたアークゼロやアークスコーピオンと比べると、恐ろしさや不気味さを通り越して何所か美しさすら感じる幻想的なものとなっている。

オーディオコメンタリーによれば、エスが動脈、ロストモデルが静脈に位置し、これが合体する事で仮面ライダーエデンという生命体になるといった構想らしい。

スペック

身長191.2cm
体重84.0kg
パンチ力41.4t
キック力91.8t
ジャンプ力51.5m(ひと跳び)
走力1.4秒(100m)

全体的なスペックは『ゼロワン』のライダーの中では高い方だが、実は数値だけ見るとアークゼロやメタルクラスタホッパーにさえ劣り、単純な性能は歴代のアークライダーの中でも最弱クラスとなっている。

実際、ゼロツー必殺技でもないただのキックで衝撃波のガードを腕ごと吹き飛ばされる、メタルクラスタホッパーには一瞬の隙を突かれて片腕を切断される他、両形態の攻撃を受けて普通に仰け反る描写がある等(後述の身体構造に起因するとも考えられるが)防御力はアークゼロやアークスコーピオン等と比べると少々劣っている模様。

一方、攻撃面では後述の能力を駆使した多彩な攻撃を行うファイトスタイルによって格上のゼロツー戦でも互角以上に渡り合い、(反則技に等しいベルトの剥ぎ取りを行っているが)変身解除にまで追い込む恐るべき戦闘能力を見せた。

しかし、結局自前の必殺技だけではゼロツーを変身解除に追い込む事は出来ず(或人も傷は殆ど負っておらず解除後すぐゼロワンに変身して第2ラウンドに突入可能な余裕があった)、メタルクラスタホッパー相手にも(追い詰められた状況だったとは言え)ヘルライズプログライズキーによる圧倒的火力で勝利を収めている為、TV本編で小細工抜きの真っ向勝負でメタルクラスタに完勝したアークゼロらと比べたら、単体の攻撃力はやや控え目と言えるかもしれない。

劇中では当初エスの身体を構成するナノマシンが「正体不明の物質」として扱われており、その挙動がゼアによっても予測が出来なかった事が窺える。高度な予測能力を持つゼロツーに勝利出来たのも、後述の初見殺しな能力を変身者がフルに使った結果とも言える。とはいえ、ゼロツーの特性上、ナノマシンの情報を入手した時点で、それが事象予測の前提に含まれる=ゼロツー対策ができなくなる可能性がある為、ゼロツーとの戦いはエスにとって相当な賭けだったのかもしれない。

総じてエスの特殊な体質や事前準備ありきであり、システム的には些か煮詰め切れていないとも取れるスペックである。それでも劇場版の様に或人達及び世界全体を苦しめられたのは、身も蓋もない事を言ってしまえばエスの周到な用意と手腕に依る所が大きいと言っても良いだろう。そして、ゼロワンとの再戦で攻略されてしまった事と、エデンのライダーシステムを完全に引き継いでスペックは向上しても体質が全く異なったライダーの存在が劇中でもそれを証明してしまっていると言える。

能力

  • 肉体再生能力

恐らくバトル物の能力の中ではトップクラスの初見殺しに入る非常に強力な能力。

エスの体がナノマシンの集合体であるため、四肢が欠損しようが腹部に風穴が空こうが即座に再生する事が出来る。

その再生能力は使うだけでもその周辺一帯を簡単に瓦礫の山にする程の破壊力を持つヘルライズプログライズキーを使った必殺技を自身が喰らっても完全に再生、更には変身前でもショットアバドライザーの銃弾を数発受けても走れる余裕があった為、かなり強力である事が窺える。

一方でエス自身は不死身でもライダー自体の耐久度は別なようで、ヘルライジングホッパーの強烈な攻撃を受けて変身解除に追い込まれてしまう場面も。

因みに、バトル物の作品では近年では不死身等の能力は多いが、ライダーでは意外とそこまで多くない。

  • 物体化能力

パンチやキック等の攻撃と同時にナノマシンを放出し、それを凝固させる事で攻撃の軌跡や衝撃波を自在に物体化する事が出来る。

パンチの軌跡を剣状の武器にする、キックの衝撃波を攻撃を防ぐ盾や接近を防ぐ障壁とするなどの運用が可能であり、戦闘する中で突然手数が増えていく、変幻自在で予測不能な戦闘を繰り広げる事が出来る。

この能力を使う事で手足が塞がる等のデメリットも無く、相手の攻撃を防いだ衝撃波を自分は擦り抜けて攻撃する攻防一体の運用も可能な為、ある意味手足の数が見た目より多いとも言える。

但し、メタルクラスタホッパーにはクラスターセルにより凝固したナノマシンの塊を(エデン諸共)内部から食い破られるというピンポイントな対処をされ突破されてしまっている。

似た様な能力を他のアークライダー達も使用しているが、あちらは材料に液体金属を用いているという違いがある。

これらの能力はあくまでも全身がナノマシンの塊となっているエスだからこその能力であり、ライダーシステムの能力と言うよりはエス自身の身体能力によって可能になった物

一方で、能力が全てナノマシン依存であるが故にナノマシンの制御装置を止められると再生能力が失われ弱体化するが、そうでもしない限り一生倒せないという厄介すぎる性質を持ち合わせているとも言える。

考察

※資料に乏しい部分は独自解釈によって記述しております。正しい資料をお持ちの方は随時編集してください。

スペックについて

エデンの誕生が他のアークライダー達よりも後発だった事、エデンのライダーとしての性能はそこまで高くない事は前述の通りであり、アタッシュウェポン等による既存の武器を用いていたアークライダーと比較しても、エデンの攻撃手段は独自性の強い物である。では何故他のライダー達のノウハウが殆ど生かされていなかったのだろうか?

同じくアークのプログライズキーが変化したアイテムで変身する姿にはアークスコーピオンが存在するが、あちらがスティングスコーピオンの系統を踏んだ姿となった理由は「が変身したから」、つまり「キーが滅の持つ悪意に反応して変化したから」に他ならない。

エデンも同様に「キーがエスの持つ悪意に反応して変化した」とするならば、その力にはこれまでのアークライダーとは関係の無い、エス自身の悪意が反映されていると考えられる。 使う者の悪意を反映しその姿を形作るとするならば、劇中終盤の悪意に塗れたとある人物の「変身」にも説明がつく。

只、(敢えてここでは詳しく記載しないが)劇中で語られたエスの悪意とは復讐心や憎悪といったドス黒い悪意とは異なるものであり、何よりその根底には悪意を超える感情があった。それこそが「ドス黒い悪意」が根底にあったTV本編でのアークライダーたちとの差であり、その悪意の強さや方向性の差がスペックにも表れていると考えられる。

また、ファンの間ではルシファーより格上として扱われている。その理由は、

①このライダーの厄介さは変身者によって変動する

エデンは変身者がナノマシンの塊という特殊な身体構造であることを利用した半永久的な再生能力に加え、衝撃波の物体化等の『ゼロワン』作品のライダーにしてはファンタジー寄りの技によってゼロツーを追い詰めて行った。

一方ベルもエスと同じくナノマシンの身体ではあるが、所詮はアバターを介してのナノテクノロジー。劇中での戦いぶりを見ても、全身をナノマシン化したエスに比べると能力を存分に発揮していたとは言い難い。

②ルシファー戦ではゼロワンとゼロツーの方が優勢だった

ゼロツーVSエデン戦は上記の通り特殊能力込みでもゼロツーの方がやや優勢な戦況だったのに対し、再生能力やナノマシン能力といった強みを全て封じられていたルシファーはゼロワンとゼロツーにワンサイドゲームと言っても良い程一方的に追い詰められ、敗北を喫している。

良くも悪くも序盤・中盤のエデン(エス)の体質と工夫が垣間見える演出、終盤でのルシファーのパッとしない活躍が組合わさった結果、「エデンがゼロツーに勝てたのはエスの手腕によるもの」との評価を裏付ける一つの要因となったと思われる。

初登場時の時系列

エスがエデンドライバーを手に入れたのは本編最終回の最終盤であり、一見すると本編での激闘から直ぐ様エデン登場に繋がっているが、時系列的には多少前後していると思われる。 公式から劇場版『REAL×TIME』はTV本編から約3ヶ月後の物語であり、『ゼロワン ファイナルステージ』はその間の物語であると説明されている。

『ファイナルステージ』においてはアズがゼロワンドライバーとアークゼロワンプログライズキーを用いて変身したアークゼロワンが登場しているが、この時点でのアズはまだイズと同様の服装であり、自らの力によって或人達に挑戦を仕掛けてきた。

エスの目論見に乗じているならばアズ自身が動く意味が薄いことも考慮すると、正確な時系列は本編最終回→『ファイナルステージ』→エデン初変身→『REAL×TIME』だと推測される。実際に『REAL×TIME』でも台詞だけではあるがバルカンバルキリーの変身能力を復元した」という『ファイナルステージ』での出来事が反映されている。

使用アイテム

絶滅ドライバーと同じくアズより渡された飛電ゼロワンドライバーが変化したベルト。特写写真集によれば「ナノマシンがドライバー自体を再構成した」との事。

必殺技発動時には内部に赤雲と赤い稲妻が走る。

同じくアークのプログライズキーが起動時に変化した物。形状や起動時の動作はアメイジングコーカサスプログライズキーと同じ。

起動前は一応プログライズキー扱いだが、こちらはゼツメライズキーとなっている。

モチーフは「人間」。

機能や外見はサウザーのオリジナルと変わりないが、エデンの物にはタイマー機能が搭載されている。

劇中序盤にて手元に瞬時に生成しており、パンフレットによるとエデンドライバーから生み出した物。恐らくはアークのデータベースに存在していたものに機能を付け足したと思われる(そうでなくとも、アバドライザー同様ZAIAからのデータ横流しによって入手したと考えれば説明がつく)。

但し武器としてでは無くヘルライズプログライズキーの生成の為に用いられ、武器としてはサウザンドブレイクを発動するのみとなった。

世界を滅ぼす為に作られたプログライズキー。だがエスはあくまでそれを否定し、「楽園を創造するキー」だとしている。

サウザンドジャッカーにゼロツープログライズキーを装填して通信衛星ゼアの「プログライズキーを生み出す」能力をジャックして保存した後、ブランクのプログライズキーを装填してデータを集め完成させた。

エスの本来の目的のために必要なものだが、単純に攻撃手段としても使用している。

必殺技

  • エデンインパクト

「…死ね」

エデンドライバーに装填されたエデンゼツメライズキーを押し込む事で発動する。

指先から垂らした一滴の血…もといナノマシンを地面全体に広げ、そこから無数に出現させた棘柱で敵を包囲、相手を包むドーム状に成形した後で一気に凝縮・破裂させる。

高速移動と次元跳躍による回避を得意とするゼロツーにとっては「正体不明故に何所から柱が現れるか予測出来ない」、「避けきれない位の広範囲を攻撃する」この技は正にゼロツーメタと言える天敵。それでも直撃するまでの間ゼロツーは数回攻撃を回避し、強固な装甲のおかげで変身解除もしなかったが、怯んだ隙にゼロツードライバーを剥ぎ取られている。

  • サウザンドブレイク

或人「世界を滅ぼすキーを渡せ!」

エス「違う…『楽園』を創造するキーだ!!」

ヘルライズプログライズキーが装填されたサウザンドジャッカーのレバー及びトリガーを引いて発動。

サウザンドジャッカーを地面に突き刺し、上空から放たれた凄まじいエネルギーで周囲一帯を崩壊させた。

また、或人が事前に見たイメージではそのまま世界を破壊しており、メタルクラスタホッパーが防がなければそのまま終わっていた可能性すらある

この技により、メタルクラスタホッパーに抑え込まれていたにもかかわらず儀式の間は跡形もなく崩壊、周囲にいた信者達も巻き込まれた上、大気圏突入が可能な装甲を持つライズホッパーが粉々に大破、クラスターセルをほぼ全て集結させて最大限防御力を高めたメタルクラスタホッパーの防御をも意に介さず押し切り変身解除させた(なお、これだけの被害の中でゼロツードライバーとゼロツーキーは無傷だった。土を被っていたことを考えると矛盾が生じるもののゼアの知能がバリアを張った可能性はあるが詳細は不明。どちらにせよ耐久値が凄まじい)。

余りの威力と攻撃範囲故に自分まで衝撃波に巻き込まれてしまっているが、前述の肉体再生能力によりカバーしている。

ゼロワンとの再戦時に発動して劣勢を覆し勝利を収めたものの、本来の予定よりも早くこの技を発動したことが、ベルがエスに疑念を抱くきっかけとなる。

  • 楽園追放

ガンバライジングでの必殺技。格闘攻撃を行い、そこから発生した衝撃波を物体化して更に追撃する。

上述の物体化能力を再現した物。

仮面ライダーセイバー』放送中に稼働したズバットバットウ3弾から参戦。

CVはもちろん伊藤英明氏。これに加えて、劇中の攻撃を再現した必殺技も実装された。

更に、これに留まらず…

  • 特に貴重なレアカード「パラレルレア」に選ばれる
  • 現行作品である『セイバー』のライダー達に混じって演者本人によるシステムボイスが実装される
  • 現行作品以外では主役ライダーのみのベルトシステムにエデンドライバーが実装(初の劇場版ライダーのベルト)

と、劇場版限定ライダーとしては圧倒的な好待遇を受けている。演者の熱意も絡んでいるのだろうか。

立体物

アクションフィギュアでは9月21日発売の「装動セイバーbook1」にいきなり収録。『セイバー』版装動からの変更点には対応しておらず、あくまでも「装動ゼロワン」からの出張であり、フィギュアの仕様も『ゼロワン』基準。

発売日が映画の公開日よりだいぶ早く、映画公開時には既に販売終了している可能性があるが、これは本来夏に映画が公開できた場合に合わせた発売スケジュールになっていた為だと思われる。

S.H.Figuartsでもプレミアムバンダイ限定で発売が決定。何気に仮面ライダーブラッドバールクス等の近年の劇場版ライダーを押さえてのアーツ化を果たした。装動からよりディテールの細かくなった造形や、劇中でも印象深かったサウザンドジャッカーのカウント表示パーツが付属するのが魅力。

余談

  • スーツアクターの中田氏は昨年のジオウ劇場版にて仮面ライダーバールクスのスーツアクターを担当しており、2年連続でメインの劇場版ライダーを担当する事になる。
    • 因みに最終話のエンディングのクレジットでも記載されていた事から、エデンのスーツアクターである事は公開前から仄めかしていた。
  • 変身音声がDXエデンプログライズキー&エデンドライバーユニットセット予約開始時に発表されたものから完成発表会以降変わっており、当初はアークスコーピオンとは異なる通常の「プログライズ!」、英文が"The creator who believes in paradise,and charges."だった(文章としては同様の意味だが、文の切れ目が無くなると同時に"paradise"が最後になった事で日本人の耳にもより残りやすく強調されている)。
  • エデンのスーツはゼロワン(ゼロツー)と同様に暗所では紫色のラインが発光する為、写真によってイメージが大きく変わる仮面ライダーでもある。しかも初登場が最終回の一部分、且つ暗闇の中での登場だった事もあってかpixiv内でも銀色の部分などが殆ど省略された形で公開されたイラストも存在している。
  • 長らくゼロワンと同様のブラックライトに反応する素材で作られていると思われていたが、「特写写真集」によればゼロツー戦に見せたナイトシーンにおいては身体に走るライン全てをブラックライトに反応する同系色のテープに張り替える形で撮影されており、見た目以上に中々の手間が掛けられた場面だったようだ。
  • 映画公開に合わせ、渋谷TOEIではエデンのスーツが立像として展示された()。