曖昧さ回避
- ギリシャ神話に登場する大地の女神。本項で解説
- 名称を1に因んだ、地球が一つの生物であるという思想 ⇒ ガイア理論
- ウルトラシリーズの作品およびその主役ウルトラマン ⇒ ウルトラマンガイア
- 『仮面ライダーEVE』に登場する、仮面ライダー ⇒ 仮面ライダーガイア
- 『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』に登場する、犬型に変形するモビルスーツ ⇒ ガイアガンダム
- 『機動戦士ガンダム』の登場人物 ⇒ ミゲル・ガイア
- 『原神』の登場人物 ⇒ ガイア・アルベリヒ
- 『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』に登場する「大地の顔」と呼ばれる岩の賢人 ⇒ ガイア(LOM)
- 『グラップラー刃牙』の登場人物。環境利用闘法を得意とする軍人 ⇒ ガイア(バキ)
- 『武装神姫バトルマスターズ』の中ボス的な登場人物 ⇒ ガイア(武装神姫)
- 『無双OROCHI3』に登場するキャラクター ⇒ ガイア(無双)
- 『ファイアーエムブレム覚醒』に登場する盗賊 ⇒ ガイア(FE覚醒)
- 『ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア』に登場するNPC ⇒ ガイア(FF14)
- 『グランディア』に登場する精霊石が変化した姿。
- トヨタ自動車がかつて製造・販売していた自動車 ⇒ トヨタ・ガイア
- 実在する大手パチンコブランドの1つ。
- 『遊戯王OCG』に登場する「ガイア」の名を持つモンスターカード群。 ⇒ ガイア(遊戯王OCG)
ギリシャ神話の女神〈ガイア〉
ガイアとは、ギリシャ神話に登場する大地の女神あるいは大地そのものを指す。これを元に様々な固有名詞に用いられている。ギリシャ神話において、ガイアは混沌カオスから生じた神々の母である。独力で天空の神ウーラノスを生み出し、またこれを夫として世界を統治する多くの神々や怪物をも生み出した。
ウーラノスとの決別
ウーラノスとの間には、ティーターン神族、キュクロプス(サイクロプス)、ヘカトンケイルが生まれた。ティーターン神族は美しい神々で、キュクロプスは単眼の巨人、ヘカトンケイルは百の腕と五十の頭を持つ巨人である。そしてウーラノスが最初の神々の王となった。
ウーラノスはキュクロプスとヘカトンケイルが醜い怪物であったため喜ばず、これを大地の底(ガイアの胎内、あるいはタルタロスとも)に押し込めてしまった。
ガイアは自らの子を姿のみで罰した夫を許せず、我が子のティーターン神族から夫を討つ者を募る。
どの子らも父ウーラノスを恐れ断ったが、農耕神クロノスのみが応じた。
ガイアは喜んで大鎌を与える。クロノスは何も知らないウーラノスに隙を突いて襲いかかった。
襲撃は成功し、ウーラノスは男根を切り落とされて王位を捨てて逃れ去った。
海に落ちたウーラノスの男根は泡を放ち、ここから美の女神アフロディーテが、滴り落ちた血液から復讐の女神エリーニュスと、トネリコの精霊メリアスが生まれる。
クロノスの時代
以上の功績と優れた統率力を認められて、クロノスが2代目の王となった。しかしクロノスはキュクロプスとヘカトンケイルを解放しなかった。このためガイアはクロノスを疎んじ、後にゼウスがクロノスに反乱を起こすとこれを支援する。ハデスやポセイドンら、クロノスに飲み込まれた兄弟たちを吐き出させる薬を処方したのだ。
ゼウスとの死闘
ゼウスはクロノス達ティーターン神族をタルタロスに幽閉し、3代目の王となった。キュクロプスとヘカトンケイルとは地の底で彼らを見張る役目を与えられた。これはガイアにとって許しがたい決定であった。結局、彼女の子供達は大部分が地の底に追いやられた事態になるからだ。
しかもゼウスがこれほど強力な権力を手にすると、ウーラノスやクロノス以上の暴君になりかねない。そこでガイアは我が子のギガンテス達(ウラヌスとの子とも、単独で生んだとも伝わる)に、ゼウス一党を襲わせる(ギガンテスは複数形、単数形はギガス)。そして力を増す薬草を育ててギガンテスに与えようとするが、これはゼウスが先手を打って摘んでしまう。ゼウスはあらゆる軍勢を集めた。天の神々、海の神々、そしてハデス率いる冥界の神々、更には人間の英雄ヘラクレスまで招集する。神々と英雄それぞれの活躍によりギガンテスは敗れ去った。
そこで最後にガイアはギリシャ最強の怪物と恐れられるテュポーンを生み出す。
一時はゼウスすら敗れて暗い洞窟に封印されるほどの苦戦であったが、何とか倒して封じた。
この後は、ガイアは反乱への支援をしなくなったようだ。
ギリシャ神話を越えて
ガイアはその後レア、デメテルと続く大地の女神の最初の1人である。
このため大地そのもの、あるいは地球そのものの異称もガイアと呼ぶ。
ここから生態学の分野では、地球環境が生物群との相互作用によって形成されているとする仮説に『ガイア理論』の名称が用いられている。
なお、神々の王権争いに関与して反乱者を支援し、時には自ら怪物を生み出して王権争いに介入しているガイアであるが、どうやら現代でも若者の上昇志向を煽っているらしい。
ファッションについて囁いたのをきっかけに、この世界の人間に色々と囁いているとか。
『ゴッドオブウォー』シリーズにおいて
本格的に登場したのは第2作からだが、第1作を含めそれ以前の物語を描いた作品でもナレーションも務めていた。担当声優は一貫して鈴木れい子女史が務めた。
本作ではタイタン(ティーターン)族の1人となっており、ティタノマキアでもタイタン側で参戦した結果、仲間共々タルタロスへと幽閉される身となっていた。
『ゴッドオブウォー』世界ではゼウスの育ての親であり、それが結果的に自分達タイタン族の破滅を招いた結果を深く後悔しており、2作目では遂に曾孫であるクレイトスの前に姿を現して彼を冥界から救い出し、ゼウスへの復讐の使命を与える。そして運命の3女神の力を手にしたクレイトスによって、ティタノマキアの時代から現在へと呼び出され、他のタイタン族達と共にオリュンポスに侵攻する。
クレイトスとの連携でポセイドンを討ち取るものの、ゼウスの力で冥界に落とされかけた際には、これはタイタンの戦いであるとして内心では捨て駒と見做していた彼を切り捨てるが、逆に冥界から帰還した彼によって、ゼウス達にやられて弱っていたところを用済みとして切り捨てられる。
それでも大地を司る女神ゆえにしぶとく生き延びており、終盤に世界の崩壊を食い止める為にクレイトスとゼウスを纏めて始末しようとするが、逆に2人の戦いに巻き込まれて体内からボコボコにされて、最期は心臓をオリュンポスの剣で貫かれて苦悶の声を挙げながら肉体は崩壊して沈黙した。しかしあくまで肉体が崩壊しただけで彼女自身は死んではおらず、唯一残った心臓はしぶとく脈打っていた。
余談
- ガイアには『胸が厚いもの』の意味がある。
- ギリシャ神話にはゼウス達オリンポス神族や、ゼウスの父母世代のティターン神族の他、前者にも後者にも該当しないガイアネス神族と称される神威・神各も存在する。