概要
『ウルトラマンジード』に登場する防衛組織。正式名称は「Aliens Investigation Bureau(直訳で異星人捜査局)」。
これまでのウルトラシリーズにおける防衛チームとは異なり、怪獣退治ではなく、犯罪行為を行っている異星人の取り締まりを主な任務としている。
既存のシリーズで言えば、『ULTRASEVEN X』のDEUSや、漫画『ULTRAMAN』の科学特捜隊に近いと言えるか。
また、宇宙規模の連合組織であるため(曰くクライシス・インパクト後の宇宙の治安維持のために宇宙人が集まり結成されたとの事)、所属メンバーの中には、地球人だけでなくシャドー星人ゼナのような異星人もいる(モア役の長谷川眞優のツイートによると、地球人はモア1人しかいないとのこと)。
様々な星の文明の持つ優れた技術や情報網を結集できた故か、基地内には逮捕した宇宙人を地球外へと強制退去させる転送装置といったオーバーテクノロジーを多く有しているほか、宇宙警備隊の存在も把握しているなど、設備面・情報面に関しては不測はない。ただ、戦闘機や武装車両のようなスーパーマシンは保有していないため、怪獣が出現した際には積極的に攻撃を仕掛けるようなことはせず、あくまで動向を監視する程度に留めている。
また、価値観の異なる様々な異星人たちがそれぞれの思惑を以って行動しているため、必ずしも一枚岩の組織とは言い切れない部分もあるらしいが、ゼナ曰くモアの入隊を機にそれも少しずつ変わってきているらしい。
理由は不明だが、世間一般には存在の公にされていない秘密組織らしく(曰く「文明に影響が出る」ためらしいが詳細は不明)、メンバーは「ニコニコ生命保険」という保険会社の社員であると偽装している(ただし、第5話ではモアが保健所の職員であると偽証していたことから、場合に寄りけりなのだと考えられる)。基地も表向きはどこにでもあるごく普通のテナントビルを装っている。
なお、レムはAIBの存在を最初から知っていた模様。
ベリアルが倒された後も引き続き宇宙の監視を行っているようで、『ウルトラギャラクシーファイト』ではリク=ジードに捜査協力依頼を出している。
また、『ウルトラマンZ』でリクがデビルスプリンターの調査を行っているのも宇宙警備隊だけでなくAIBからの依頼もあったのではないかという見方もあるが、真相は不明(なお、AIBの名前自体は、リクが自分の身分を詐称する際に「怪奇現象に関する動画を投稿する際に使っているチャンネル名」として間接的にではあるが登場している)。
所属メンバー
設定上は、これ以外にも多数のエージェントが在籍しており、第10話では、モアやゼナとともに任務にあたっていた(ただし、全員が地球人に擬態している)。
エージェント
名称 | 種族 | 備考 |
---|---|---|
愛崎モア | 地球人 | |
ゼナ | シャドー星人 | |
トリィ=ティプ | ピット星人 | 第4話で加入。第16話では研究セクションに所属 |
--- | グローザ星系人 | 第11話で登場。基地本部と思われる場所から伏井出ケイをモニターから監視 |
--- | サーペント星人 | 同上 |
--- | ペダン星人 | 同上 |
--- | ゼラン星人 | 第11話で登場。伏井出ケイをカフェで監視 |
--- | ネリル星人 | 同上 |
--- | ドーブル星人 | 同上。顔つきはバグバズンブルードに酷似 |
--- | セミ女(チルソニア遊星人) | 第16話で登場 |
ゴドー=ウィン | ゴドラ星人 | 第16話で登場。組織を裏切り、リトルスター保持者を母星へと連れ去ろうとしたが失敗に終わる |
ベガ | ペガッサ星人 | ウルトラマン_ニュージェネレーションクロニクルの幕間劇にて名前だけ登場。その後ウルトラマンクロニクルZERO&GEEDでまさかの本人登場を果たした |
このように、ゼナを初めとして、所属メンバーの殆どは原典では悪の宇宙人だった面子で占められている。原典に登場した者は、それぞれの星のほんの一部の極悪人、過激派ということなのだろうか(ペダン星人やシャドー星人のようにそうとも言い切れない種族もいるが…)。
協力者
演 - 石神澪
第10話で登場したゾベタイ星出身の捜査官で、対象の心を読む能力を持つ。
自らの能力を駆使して様々な怪獣事件を解決してきた実績を持ち、まだ若いながらもAIBからの信頼は厚い。
大隅丈治
演 - 柾賢志
元々は伏井出ケイの担当編集者だったが、第11話よりAIBと内通しており、彼の動向を逐一報告していた。
しかし、同話でその事がケイにバレてしまい、ケイによって殺害されてしまう(直接の描写はなく、ニュースで行方不明になった後、彼の遺体が発見されたことが報じられるという形に留められた)。
第18話では、このことが原因で、失踪直前にケイとの打ち合わせをしていたという事情や作品路線に対する言い争いもあったという理由から、ケイは殺人容疑で全国指名手配されることとなってしまった。
作中でフルネームが明かされているが、OPクレジットでは「編集者」となっている。
名前の由来はSF作家のジョージ・O・スミスの捩りであると思われる。
ウルトラマンジード/朝倉リク、ウルトラマンゼロ、伊賀栗レイト
デビルスプリンターやベリアル関連の事件をリトルスターの事件を鳥羽ライハと共に協力しており、リトルスターや劇場版のギルバリスの事件以降もウルトラダークキラーの事を依頼したりと、宇宙規模で起きる事件でAIBだけでは対処しきれない事案をジードに頼んでいる。
ゼロとはゼロが憑依しているレイトの体を通じて、リトルスターやベリアルの事件を頼んでおり、最初はシャドー星人の特徴からゼナと相容れなかったゼロだが、15話のクルトの事件以降は、積極的に協力している。
レイトとは、ゼロと体を共有してるということでAIBで協力してることは基本的にはゼロと変わらないが、たまにレイトがサラリーマンという利点を活かして、劇場版ではギルバリス打倒のヒントに繋がればということで歴史に詳しい取引先を紹介したりしてる。尚情報屋から話を聞きたかったら金を要求された際はレイトが金を出し続けていた。
装備品
アスタナージ・ガン
劇中で度々この銃を構える描写がある。
第22話にてゼナがケイに発砲したのがようやくの初使用で、すさまじい銃撃戦を繰り広げた。
ベースはトヨタ・カローラフィールダー(三代目)。
関連項目
ギャラクシーレスキューフォース:多数の種族が所属し、様々な宇宙での活動が確認されている類似した組織。AIBが捜査のエキスパート集団なのに対して、こちらは救護のエキスパートが集められた精鋭部隊である。
TPU:同じく従来作品の悪役系星人が善玉として勤務している防衛組織。中には戦闘や隠密系の技術がないため食事や清掃などの一般業務に携わっているものもいる。
対となる存在
惑星侵略連合:前作に登場する宇宙人達の複合組織だが、こちらは悪の組織。
ヴィラン・ギルド:後の作品に登場する宇宙人達による複合犯罪組織。