藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』の初期エピソードの1編。タイトル表記はてんとう虫コミックス第6巻のものだが、収録媒体やアニメによっては「潜水艦」表記や「海に」「行う」など細かい表記揺れも見られる。
概要
ひみつ道具「瞬間移動潜水艦」の初登場エピソード。初出は小学館『小学二年生』1971年8月号で、てんとう虫コミックス第6巻に収録。
アニメでは知る人ぞ知る1973年放送の日テレ版ドラえもんでも第35話(18回Aパート)に採られている。テレビ朝日の大山のぶ代主演版(大山ドラ)では1979年と1992年(タイトル「ジャンピング潜水艦」)の2回、水田わさび主演版(わさドラ)では2008年にアニメ化された。
あらすじ
スネ夫が海で自家用ボートに乗らないかと言ってジャイアンとしずかを誘ったが、のび太はボートの定員を口実に仲間はずれにされてしまう。悔しがるのび太を前にドラえもんはひみつ道具「瞬間移動潜水艦」を取り出すが、その潜水艦は手のひらに収まるほど小さかった。だが、ドラえもんがその潜水艦を水の入ったコップから洗面器に移すとひとりでにサイズが大きくなり、次に浴槽へ移すと2人で乗れるぐらいの大きさになった。
ドラえもんの説明では、この潜水艦は水のある場所へ瞬間移動する機能があり、その場所にある水の量に合わせて大きさを変える機能があるので「ジャンプを繰り返しながら海を目指す」と言うことだった。半信半疑ののび太をよそに最初のジャンプを行うと、氷水が入ったコップに転送されて老人にストローで掻き回された。慌ててジャンプすると次は金魚鉢の中へ転送され、その後も茶道の稽古をしているおばさんに飲まれかけたり、子供が遊んでいるビニールプールで押し潰されそうになったり洋式トイレ、排水溝といくら水があると言っても行く先々で散々な目に遭ってしまう。
うんざりしたのび太にドラえもんは「次のジャンプで海に着くはずだ」と言い、自信満々に転送された先は熱湯の中だった。2人がパニックに陥る中、海でボートを満喫するスネ夫がお茶を飲もうと水筒を開けると、そこにはゆでダコ状態になったドラえもんとのび太を乗せた潜水艦があった。
関連タグ
- たとえ胃の中、水の中:瞬間移動潜水艦が登場するエピソード。原作では本エピソードと形状が異なっているが、1979年放送のアニメではのび太が「この間、海に行った時のやつ」と言っている。