「 頑張らなかったことなんてないわよ、いつだって 」
CV:釘宮理恵
概要
『楽園追放 -Expelled from Paradise-』の主人公。
人工衛星内の電脳空間・ディーヴァの保安局に所属する捜査官。エージェントコードZQ875456、階級は三等官。
他の住人と同じように、電脳パーソナリティと呼ばれるデジタルデータの身体を持ち、エリート捜査官としての権限と多大なメモリ容量を与えられている。システム保安要員として管理権を掌握できるなど、高度な電子戦技術をはじめとして、現実空間においても各種格闘術や機動外骨格スーツ・アーハンの操縦をこなすなど、与えられた地位に見合った高い能力を有している。
地上からディーヴァへ大規模なハッキングを行ったハッカー「フロンティアセッター」の所在を捜索するべく、保存されている遺伝子情報から最適化して生成された仮の肉体「マテリアルボディ」を得て荒廃した地球に降り立ち、現地徴用したエージェントであるディンゴと共に地上の旅に出る。
電脳空間に於いては20代の女性の姿(通称:大人アンジェラ)で活動しているが、実年齢は不明。劇中では「受精から1300時間(約8週間)までは」生身だったと語っており、姿形はどうあれ、れっきとした人間。
マテリアルボディが少女の姿(16歳程度)をしているのは、同じ任務にあたる同僚達よりいち早く地球へ出発しようと生成を早めに切り上げたため。肉体での活動は初めてに等しく、疲労や疾患による身体の不調には疎い。
ちなみに受精2か月後の胎児とは、まだ指人形くらいの体格しかなく、お尻に尻尾が生えているくらいの頃である。
人物
とにかく上昇志向の強いエリート気質。ディーヴァ内でのし上がることを至上としており、同僚を出し抜き手柄を立てることに余念がない。可憐な容姿に反して「鋼の女」と言っていいほどの根性を持っており、ディーヴァとの通信が任務を阻害する可能性を知るや医療支援も捨てるほど。
当初は地上での生活を「野蛮で原始的」と見下し、ディーヴァでの暮らしの優位性を信じるがゆえに、どこまでもマイペースで対等なディンゴの態度に引っかかりを覚え、リアルワールドに残されたものの価値に感化されていく。
ディーヴァに帰還した際、フロンティアセッターの助命を請ったことにより、ディーヴァ高官から職務権限および市民権を剥奪され無期限の圧縮拘束刑に処されてしまうが、フロンティアセッターの助力により脱出。高速通信ゲートを抜ける際にはパケットを擬態しカクカクのポリゴン姿になっていた(この時の外見は一応マテリアルボディの方がモデルになっている)。
反抗の態度を隠さなくなってからは、持ち前の泥臭さで次世代型アーハンと無数の装備品を強奪。追撃をいなして地上へ急行し、アーハン数十機を相手にした大立ち回りを演じた。
一般的なディーヴァ市民とは違い、ディーヴァに記録されていた遺伝子から複製された存在であるため天涯孤独。誕生した時から恵まれた環境にいた訳ではなく、後ろ盾に当たる人物やパトロンは一切持ち合わせていない。
現在の地位は自身の力で手に入れたものであり、その事実は彼女のプライドの根拠、存在証明にも近い。一方では、厳しい競争と他者からの評価に晒され続けるディーヴァに批判的なディンゴの言葉で価値観を動揺させるなど、今回の任務はリアルワールドでの経験によって自身の在り方を見つめ直す機会にもなっている。
無駄を嫌い、効率重視でありながらどこか一本気で意地っ張り。目を引くビジュアルと根性系エリートとの化学反応で、ロボットアニメのヒロインとしても独特の魅力を放っている。
スパロボ参戦
2019年3月20日発売の「スーパーロボット大戦T」に楽園追放が参戦し、本作のややこしい世界観が他のロボットアニメ作品達とどのようにすり合わされるのかが注目されたが、なんと「ディーヴァは『装甲騎兵ボトムズ』の舞台であるアストラギウス銀河に存在していることにする」という斜め上の発想による大胆アレンジが行われ、アンジェラ達は地球とは別の星に住む宇宙人という設定になった(ただし、作中後半で段々と判明していくが、太陽系とはまったく無関係というわけでもない)。
このため、アンジェラはディーヴァの高官から「フロンティアセッターの捜索」と同時に「キリコ・キュービィーの抹殺」という(いやそれは絶対にやめておけとツッコミたくなるような)任務も受けて、惑星メルキアのア・コバの街に降り立つ所からスタートすることになる。ゆえにだれが呼んだか『装甲騎兵ボトムズ 楽園追放篇』。
なお、その外見の若さから子ども扱いされては
「私の精神的実年齢は20歳を超えているの!」
と、怒るのがお約束となっている。
『スーパーロボット大戦X-Ω』でも宇宙人設定となり、グラドスによる侵略で疲弊している所にアルバトロ・ナル・エイジ・アスカと出会い、地球に侵攻してきているグラドスの進行を食い止めるためキラ・ヤマトらに協力することとなる。
関連イラスト
関連項目
- うーさーのその日暮らし:第三期「夢幻編」において声ありでゲスト出演。ちなみに、うーさーの監督は水島精二氏と言う事もあって、監督つながりでの出演とも言える(余談だが、ダスウサの中の人はフロンティアセッターを担当している)。
- アンジュ(クロスアンジュ):性格がよく似ており、当初は他者を見下している所や最後は自分の故郷を見限った共通点を持つ。VXT三部作ではVとXでクロスアンジュ天使と竜の輪舞が参戦したがスーパーロボット大戦Tではクロスアンジュが未参戦であるがアンジェラこそがTにおけるアンジュポジとも言える。
- リュウ・ドルク、ジラード・スプリガン:スーパーロボット大戦シリーズで専用BGMをもらった繋がりと言いたいところだがアンジェラの場合は原作BGMが使えないため急遽BGMを付けた(曲名は『DIGITAL DEADLINE』余談だが、プレミアムアニメソング&サウンドエディションには歌詞付きの『EONIAN』が収録されている)という悲しい事情がある。