「川田亜沙子、お前は選ばれたのだ、デストロンの名誉ある一員にだ‼」
「一石二鳥というわけにゃいかなかったが、人体実験は成功だ」
概要
『仮面ライダーV3』第42話「カタツムリ人間の人体実験!」に登場するヨロイ一族の1人にしてカタツムリをモチーフにした改造人間。
とあるマンションを人体実験場とし、デストロンの科学が生み出した外部から超音波を与えることで操ることの出来る頭脳を持った、人間の血管に潜り込めるほどに小さい小型カタツムリを人間に寄生させて全人類を洗脳しデストロンの支配下に置く事という作戦の実行の使命とする。鳴き声は「クワァー」。
能力
腕の触手を人間の首筋などに突き刺して極小のカタツムリの卵を植え付け、体内で孵化した小型カタツムリを一定の音波を使って操る事で、カタツムリに寄生された者を自在に操ることができる。
なお、この小型カタツムリに寄生された者は額に不気味な渦巻き模様の痣が浮かび上がり、他の人間を襲って仲間をねずみ算式に増やして行くという恐るべき効果を持っており、更にこの小型のカタツムリに指令を出して宿主の体内を喰い破らせる事で、相手の口封じをする事も可能。
また、自身に危険が及ぶと自己催眠で深い眠りにつき、鋼鉄並みの強度を誇る甲羅に閉じ篭ってその身を守るのと同時に情報漏えいを防ぐことができる。
ちなみに小型カタツムリの感染者も怪人が活動を呈するのと同時に深い眠りにつく特性を持つ。
なお、感染者を助けるには怪人の体内にある血清を打つしか手立てはない。
更に普通のカタツムリに化ける事ができるほか、カタツムリの改造人間だけあって垂直の壁を音も無く登ったり、天井に張り付いて頭上から相手の不意を突くことができる。
また、口から強力な粘液を吐き出して相手の動きを封じる事ができるほか、鋼鉄並みに堅い甲羅での体当たり攻撃や、甲羅の模様を相手に見せ付けて脳を破壊する『渦巻き攻撃』なる技を持つ強敵。
触角が弱点であり、ここを攻撃されると視界が大幅に低下して弱体化してしまう。
主な活動歴
仕事帰りのOL川田亜沙子を使って人体実験を行ったついでに彼女を使って風見志郎を始末しようとするが失敗してしまう。
しかし小型カタツムリの効果を確認できたことに満足し、その場から離れるとマンションの住人たちを使って更なるデータ取りの為に活動を開始する。
亜沙子の死に疑惑を抱いて彼女が住んでいたマンションを訪れた志郎に対し、操った住人たちをけしかけるものの、仮面ライダーV3に変身されて逆に追い詰められたために自己催眠状態に陥りその場を凌ぐ。
その後、犠牲者を救うため怪人が自己催眠で眠っている内に小型カタツムリの血清を制作するためにその場をおやっさんに任せてその場から志郎が離れている隙に志郎が姉を殺したと思い込む亜沙子の妹・美沙子を言葉巧みに唆して自分を拘束する縄を解かせると正体を現し、彼女に小型カタツムリを植え付けて人質とする。
そこへ戻って来た志郎に対して美沙子を盾にしてデストロンの脳改造を受けるように要求すると、彼が条件を飲んだ(フリをした)ため、意気揚々と交換条件として彼の要求した血清の在りかを教えるが、それを知った志郎は美沙子をはじめとする犠牲者を救うため、反撃に転じ最後の決戦を展開。
鋼鉄並みの甲羅による体当たり攻撃や神経や頭脳を破壊する『渦巻き攻撃』を駆使してV3を苦戦させるが、偶然触角にV3のパンチ攻撃がヒットした事で弱点を悟られてしまい、触角に集中攻撃を受け続け大幅に弱体化した挙句にフルパワーで甲羅を引き剥がされてしまい、最後は『V3キック』を受けて絶命。その肉体は潰れて溶け、血清となる青い液体と化した。
余談
一説には元々登場予定だったナンタイ一族に属する怪人だったという説があるが詳細は不明。
だがカタツムリは殻(鎧)を持つ生物であり、ヨロイ一族編延長の原因となったライダーマン登場前の怪人なので、その線は薄いだろう。
なお、この怪人が活躍する話は初代ライダー第2話のリメイク回であり、怪人の能力や話の展開が同話に酷似しているのはそのためである。
川田美沙子役の粟屋芳美は子役時代の女優芦川よしみである。彼女は同名義でミラーマン、ファイヤーマンにゲスト出演歴がある。
関連項目
デストロン怪人 部族怪人 デストロン カタツムリ ヨロイ一族 仮面ライダーV3
蝙蝠男⇒元になった初代ライダー第2話に登場した怪人。