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─暴力の果てに、誇りはあるのか?─

概要編集

2010年9月22日にセガより発売されたPSP専用ソフト。

パッケージ版の他にダウンロード版も発売されたが、どちらもセーブデータの共有は可能。


タイトルに『龍が如く』と冠してはいるが、本作は『龍が如く』シリーズと世界観を共有したスピンオフ作品で、「神室町」「東城会」といったシリーズでは馴染み深い地理や組織も数多く登場しているが、『龍が如く』の登場人物は一部のキャラのカメオ出演くらいで、キャラクターやゲームシステムなどは一新されている。


イベントシーンでは、従来のシリーズのようなCGを使用したムービーではなく、イラストに音声を当てるという、コナミから発売されている同じくPSP用ソフトのアクションゲームメタルギアソリッドポータブルOPS』のような表現方法を採用している。


総合監督の名越稔洋は、題材を暴力としている。名越は「暴力という言葉は社会的にも嫌われている。しかし、暴力でしか何かを見つけられない存在もいて、納得のいく暴力もあれば、暴力を使う卑怯者もいる。社会から脱落者を都合よく出すような言葉だと思う。その想いを描きたくなった。」と語っている。


キャストには、モデルの手島優星あや中村アン、ボクサーの内山高志など、従来のシリーズと同じく著名人を起用している。


地下格闘場を軸に展開する物語ではあるが決して閉鎖的な内容ではなく、従来のシリーズ作品同様リアルに再現された街を探索、各所のプレイスポット(容量の制限もあり縮小)やシリーズお馴染みのサブストーリーなどを楽しむことが出来る。その他、ミニゲーム方式で行うアルバイトが追加された。


その後、2012年3月22日に続編として『クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編』が発売された。


バトル編集

本作の特徴として、喧嘩バトルが従来とは趣の異なった独特のシステムとなっている。

まず、主人公や敵の体力ゲージなどの表示は一切表示されず、純粋に戦闘の模様のみが画面に映る方式を採っている。

また、画面の大半をキャラクターが占めるなど背景よりもキャラクターを中心とした画面構成になっていたり、隣接した時に2D対戦格闘ゲームのような視点になるなど、1対1の戦いを意識したカメラワークとなっている。


そして、後のシリーズでも搭載されている「スタイルシステム」が初めて導入された。スタイルは喧嘩ボクシングプロレス空手など20種類登場する。スタイルよっては、長所・短所、ヒートアクションもそれぞれ異なり、バトルの状況・敵のスタイルによって切り替えることもできる。


ヒートケージは、過去の作品と異なり、数回のバトルで使い回しができず、使用タイミングを見分ける必要がある。ヒートアクションも各スタイル3種類と少なく、従来のヒートアクションというよりは格闘ゲーム超必殺技的な意味合いが強い。ヒート状態は青→黄→赤の順にレベルアップしていき、青と赤は各スタイル固定のヒートアクションだが、黄は地形により技が変化するヒートアクションになっている。


体の怪我のシステムも導入された。「頭」、「胴」、「腕」、「脚」の4つの体位が、ダメージを受けるごとに体位のダメージが蓄積し、動けなくなるなどのデメリットが生じる。


レベルアップで「HP」と「防御力」がアップする。ある場所で所持金と引き換えに「パンチ」、「キック」、「スタミナ」のパラメータを上げることができる。


ストーリー編集

神室町に1人の少年がいた。少年の名は、「右京龍也」。「力こそがすべて」と信じ、暴力だけで生きていた少年は、高校中退後、神室町でケンカに明け暮れる日々を過ごしていた。


2010年9月。ある雨の日、龍也は中国系の闇金を襲うという大胆不敵な計画を画策する。この計画にあまりに無謀すぎると言い仲間たちが離れる中、彼は単身襲撃を試みる。しかし、そこにいたのは関東ヤクザを仕切る一大組織、東城会の直系九鬼組幹部・戸田直樹だった。


龍也に襲いかかる戸田。だが、龍也は戸田を圧倒。野獣のごとき強さで戸田を叩きのめした。勝利の高笑いをしていた龍也だったが、気がつくと戸田は血を流して息絶えていた。


極道の幹部殺害により、東城会、警察に追われる身となった龍也は、神室町から逃亡しようとするが、九鬼組の組長・九鬼隆太郎に捕まり、とある場所に連れて行かれる。そこは、九鬼組が運営する非合法闘技場「ドラゴンヒート」であった。


九鬼から「ドラゴンヒートで10連勝すれば、戸田殺しを見逃す」という条件を突き付けられた龍也。


それは、自由を奪われた少年の宿命であり、彼に選択の余地はなかった。


ただ勝ち続けること。


己の拳で運命を切り開くために、右京龍也は戦いの舞台に上がる。



登場人物編集

主要人物編集

CV:高良健吾

本作の主人公。18歳。

神室東高校在籍時に傷害事件を起こして中退し、現在はフリーター。

闇金の事務所を襲撃する際に誤って九鬼組幹部の戸田を殺害してしまったことで九鬼に捕らえられ、見逃す代わりに「ドラゴンヒート」で10連勝するよう指示される。


  • 雨宮泰山(あまみや たいざん)

CV:岩城滉一

地下格闘技場「ドラゴンヒート」専属の柔道整復師。42歳。その正体は…。


  • 工藤沙紀(くどう さき)

CV:波瑠

雨宮の弟子で、柔道整復師補佐。18歳。


東城会編集

CV:黒沢年雄

東城会直系「九鬼組」組長で、地下格闘場「ドラゴンヒート」の主催者。


  • 戸田直樹(とだ なおき)

CV:中井和哉

九鬼組幹部。表向きは中華料理屋「趙楽」を営んでおり、彼の事務所を達也が襲ったところから物語は始まる。


  • 二岡孝造(におか こうぞう)

CV:正源敬三

東城会直系「二岡組」組長。龍也の連勝記録を阻止しようと様々な策を講じる。


  • 真壁隼人(まかべ はやと)

CV:藤本たかひろ

二岡組若衆で、二岡の舎弟。喧嘩では噛みつきなど卑怯な手を使う。


ドラゴンヒート出場者編集

  • 日向翔(ひゅうが しょう)

CV:前田剛

「ドラゴンヒートの至宝」の異名を持つドラゴンヒートのファイター。

龍也のライバルであり、彼の生き方に強い影響を与える兄の様な存在でもある。


  • 悠木万寿美(ゆうき ますみ)

CV:チョー

龍也が通っていた神室東高校の教師。漫画版ではラスボスとして登場する。


警視庁編集

  • 竹中省三(たけなか しょうぞう)

CV:石塚運昇

神室署少年課刑事で、龍也が高校時代に起こした傷害事件を担当した。元捜査一課所属。

戸田殺害事件の際に逃走した龍也を追うことになる。


  • 鷲尾勇(わしお いさむ)

CV:安元洋貴

捜査一課長で、竹中の上司。元捜査四課所属。


CV:大友龍三郎

組織犯罪対策部長で、元捜査一課長。


その他編集

  • 筒井正俊(つつい まさとし)

CV:小杉十郎太

東都百貨店の取締役総務部長。


  • 新城零司(しんじょう れいじ)

CV:神奈延年

筒井の秘書。


各章編集

サブタイトル
1殺しの烙印
2最強の証明
3暴力の意味
4逃亡者
5疑惑の代償
6立ちはだかる壁
715年前の事件
810連勝の密約
9内通者の正体
10真実の行方

メディアミックス編集

テレビドラマ編集

10月5日から12月21日までTBSMBS系列火曜深夜枠でテレビドラマが放映された。


キャスト編集


漫画編集

講談社が発行する週刊漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」でも浅田有皆著作の同名のコミックが連載されていた。


関連動画編集

プロモーション映像


トレーラー映像


作品発売・物語時系列上の前後編集

龍が如く4 伝説を継ぐもの

クロヒョウ 龍が如く新章

龍が如く OF THE END(パラレルワールド)→

クロヒョウ2 龍が如く阿修羅編


関連タグ編集

龍が如く 神室町 スピンオフ 右京龍也


ジャッジアイズ:同じく龍が如くと世界観を共有するスピンオフ作品。


外部リンク編集

『クロヒョウ 龍が如く新章』公式サイト(ドラマ版)

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