解説
クロムウェル巡航戦車(Cromwell cruiser tank)は、第二次世界大戦期のイギリス軍で運用された巡航戦車。
かの救国戦闘機スピットファイアにも搭載されたロールス・ロイス製航空エンジン「マーリン」、それを原型とするデチューン版で600馬力を発揮する「ミーティア」を搭載し、第二次世界大戦期の戦車としてトップクラスの速度性能を発揮した。
なお、ミーティアエンジンが実用化するまでの間、クロムウェルとほぼ同じ様式ながら前任のクルセイダー巡航戦車と同じリバティーエンジンを搭載するキャヴァリエ巡航戦車、さらに変速機・サスペンションの改良されたセントー巡航戦車も開発されていた。
この内、セントーはミーティアエンジンへの換装でクロムウェルと同じ仕様へ改装することが可能だった。
ヴィットマン伝説の被害者
クロムウェルにとっては不名誉だが、1944年6月13日のヴィレル・ボカージュの戦いで、ドイツ戦車エースのミハエル・ヴィットマンが駆る1輌のティーガーIにより、一個大隊に相当するクロムウェル15輌が全滅させられたエピソードは有名。
...だが、これはドイツ側が士気高揚のために戦車以外の装甲車、さらには非武装・非装甲の輸送車や牽引車を破壊したものを含めて「戦車撃破」と誇張・捏造したプロパガンダ。
実際に一連の戦闘で撃破された戦車は4輌で、クロムウェルはうち2輌のみだった。
余談
ファイナルファンタジー7には、上記のクロムウェル戦車がモデルになった、クロムウェルというモンスターが登場している。
ファイナルファンタジーシリーズでも珍しい、戦車型のモンスターである。
登場作品
イギリス軍戦車として登場。
- コンバットチョロQシリーズ
- コンバットチョロQ:作戦4「近すぎた橋」と作戦6「最前線の荒野」に登場。本作ではなぜか直前のステージに出てきたクルセイダーよりも遅いという不遇な扱い。
- 新コンバットチョロQ:「白銀世界の侵入者」に友軍タンクとして登場。ステージでは登場しないがセントーもノルマンディー上陸作戦仕様で登場している。いずれも同軸機関銃タイプ「T」カテゴリー、クロムウェルのみ車体機関銃タイプ「B」カテゴリーの武装を装備可能。
- World_of_Tanks・World_of_Tanks_Blitz
イギリス戦車として登場。対独戦勝パレード仕様の「Cromwell B」も実装されている。
ランクIIイギリス戦車として登場。