プロフィール
格闘スタイル | オロチの力(主に風の力を使う) |
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誕生日 | 7月20日 (41歳) |
身長 | 193cm |
体重 | 88kg |
血液型 | 不明 |
出身地 | 不明 |
趣味 | ロッククライミング |
大切なもの | 忠誠心 |
好きな食べ物 | キノコ料理(特に松茸) |
嫌いなもの | 愚かな人類 |
得意スポーツ | ウィンドサーフィン |
CV |
人物
『KOF'96』のラスボスとして初登場。
オロチの復活を目論むオロチ一族の中でも優れた力を持つ四天王の一人であり「吹き荒ぶ風のゲーニッツ」の異名を持つ。オロチの力の一つである「風」を操る。
KOFオロチ編のストーリーで重要な位置を占めるオロチ八傑集のリーダー的な存在である実力者。
外見は深い青の牧師装束を身に纏った姿をしているが、CPU戦では多くのプレイヤーにトラウマを植えつけたキャラクターである。
家庭移植版『'96』ではキャラセレクト画面にて特殊コマンドを入力すると中ボスである神楽ちづると共に使用キャラとして出現する。
名前の由来
名前の元ネタは宇宙戦艦ヤマトのキャラであるゲーニッツからとっている。
(ちなみにハイデルンやルガールもヤマトのキャラからとっている)
もっともゲーニッツの名前の由来はドイツ海軍元帥のカール・デーニッツである。
性格
牧師(彼の趣味と言われている)のため、人を諭すような丁寧な口調と礼儀正しい行動をとるが、目的遂行のためには殺人も厭わない冷酷さも持ち合わせている。
なお、彼の行動理念は全てがオロチの意思に従ってのものであり、普段はそれほど残忍でもない。
また、彼が牧師として活動しているときは、オロチではなくひとつの宗教を広めている。
しかし、『'96』では倒された後は自らの負けを認め、最期まで冷静な性格を崩すことなく、自害している。自爆とか道連れとかの悪足掻きをせずに散っていった様から、単なる冷酷非情な悪役ではない事がうかがい知れる。
因みに三種の神器チームのEDでは自害させてもらえずとどめを刺されている。
典型的な黒幕のイメージに当てはまらない人物像にも独特の魅力を持っており、その凶悪な強さとカリスマ性から、KOFのボスの中では人気が高い。
趣味・特技はウインドサーフィンとロッククライミング。外見に似合わずアクティブな人といえよう。
キノコ料理が好きで特に松茸が好きという、意外と贅沢なおっさん。
ただ、考えてみると、自然体(人間の手によって汚されていない)を良しとするオロチ一族らしいプロフィールではある。
主な活動
当時18歳だった彼は25歳のルガールから右目を奪った。その行動はオロチの力を掠め取ろうとする報復と、オロチの力が人間に与える影響を知る実験を兼ねていた。
後にオロチの封印を守る神楽ちづるの姉であるマキを殺害して封印されたオロチの長を解放したほか、未覚醒だったレオナの父ガイデルをオロチ八傑集の仲間として誘うが拒否されたため幼い頃のレオナに宿るオロチの血を覚醒させガイデルとその妻を殺害させる。
『'96』の公式ストーリーでは大会開催前に草薙京を野試合で圧倒的に打ち負かした(その後、京は屈辱を晴らすべく一から修行をやり直して『無式』を会得した)。
本編ではKOFの主催者であるちづるに勝利した後に暴風を起こし会場を半壊させながら、優勝チームの前に姿を現れた。優勝チームに敗北した後は負けを認めた彼は自らの風で自害した。
家庭用移植版『'96』では「三種の神器チーム」エンディングの場合は庵の赤い炎「八酒杯」で封じられ、京の「大蛇薙」で倒される。
またCPU戦でゲーニッツを使用してちづる以外のメンバーで組んだ場合はチームメイトはオロチの呪縛によって操られたという設定になる。
ちづる戦まで勝ち進めるともう一人のゲーニッツ(?)がボスとして登場する。その正体はちづると亡き姉マキの魂が鏡の力で作り出した自身の分身であり、それを倒すことで分身が受けたダメージが本物に返ってくるように仕掛けられていた。
二人によって「自滅」に追い込まれた彼は自らの風により自害する。
その後、メンバーはオロチの呪縛から解放され、姉の仇をとったちづるはオロチ決戦に向けて新たな決意をする。
『'97』では暴走レオナ戦前のデモでレオナの回想シーンに登場する。そしてレオナにオロチの力を覚醒させるように促す描写が見られる。
オロチ編以降
『'98』ではエディットチームのエンディングのスタッフロールの後に出場キャラクターが総出に登場している写真の中で姿を見せている。
『2000』ではレオナのアナザーストライカーとして登場。相手の位置を捕捉して「よのかぜ」を繰り出す。
『'98UM』ではゲーニッツルートの最終ボスとして登場し、『2002』、『2002UM』では隠しキャラとして登場している。
『XV』では裏オロチチームのエンディングで他のオロチ四天王と共に復活していたことが判明。オロチ復活を警戒されないように別行動していた。
そして2023年6月20日に無料DLCにてプレイアブルキャラとして参戦することが決定。さらに二人目のボスチャレンジ仕様キャラクターとして追加される他にボス仕様となり強化された彼を倒すと新規衣装と専用BGMを開放することができる。
本編以外の作品での扱い
漫画
コミックゲーメストで掲載された漫画『ゲーニッツ外伝 KOF'96ミレミアム・ゼロ』では、若き18歳のゲーニッツが当時25歳のルガールの空母を急襲し、オロチの力を与える代わりに彼の右目を奪い、オロチからの力を受け取る触媒として少女時代のマチュアとバイスを仕えさせた。
その目的は、ルガールと並ぶギース、クラウザーをオロチの復活の先触れになる『3匹の蛇』の一角と見込んだためだった。
空母に襲撃した際にゲーニッツは手を触れずに戦闘員の肺の空気を抜き、風で銃弾や神経ガスを躱し、艦内の銅板をネジ曲げてルガールを拘束するなどといった芸当を持っている。
コミック版KOF京(画:夏元雅人)では、オロチの意に反して監視対象である京と庵を始末するために日本へ渡来し、京の学校に襲撃した。無式を会得した京に敗れた後は、ちづるにオロチの技を封じられただけで死んでいない。
『'96』のコミック版『KOFG(ギガ)』(画:鷹岬諒)では大会が始まった第一回戦から会場に訪れており、控室から飛び出した不知火舞に暗黒パワーを与えて狂暴化させている。第二回戦では京チームと八神チームが激突している途中に会場に現れて暗黒パワーを開放し、一般客は苦しみ出し、精神力が低い格闘家が狂暴化する地獄絵図を作り出した。リベンジに燃える京に対して風の結界を作り出し、その中で京を圧倒的するが、麻宮アテナのテレポートで結果内に現れた庵と京の攻撃により倒された。
コミック版「KOF A NEW BEGINNING」(画:あづま京太郎)では他のオロチ四天王と共にバースに取り込まれていたが、ギースがバースから亡者の力を奪取した際に体から飛び出した破片から亡者として復活。最後はギースが倒れたことで自我を取り戻した彼は、京と庵に対して「いずれはまた」と言い残して他のオロチ四天王と共にどこかへと飛び立っていった。
ゲーム
ゲームボーイアドバンス「KOF EX2」では、ゲーニッツの配下であるグスタフ・ミュンヒハウゼンが「十種神宝」の天羽忍にゲーニッツの魂を宿し復活させようとしたが、失敗に終わり再び封印された。
カプコンとのクロスオーバー作品「SNK VS.CAPCOM SVC CHAOS」に隠しキャラとして登場。
「SVC」では復活したことになっており、エンディングでは再びちづると対決する。
同作では女神アテナに敗北すると黒い鳥に変えられ、レッド・アリーマーに倒されるとバックベアードに似た一つ目妖怪に変えられる。他にはデミトリの必殺技ミッドナイトブリスをくらった場合、清楚なシスター姿の女性(通称ゲニ子)に変えられる。
SNK公式の恋愛ゲーム『Days of Memories 2~僕の一番大切な君へ~』では主人公が通う大学の教授として登場。裏シナリオ「オロチ編」では『KOF』同様にオロチ復活のために暗躍する。
性能
『KOF'96』に登場したときは、ボス特有の性能とAIに加え、超必殺技をいつでも使えるという凶悪な仕様だった。
そのため遠くでは設置型の飛び道具である「よのかぜ」を的確に当ててくるし、むやみに近づけば超必殺投げ「やみどうこく」で掴まれ大ダメージを与えてくる。
その凶悪さに多くのプレイヤーを挫折させており、「やみどうこく」のボイス「お別れです!!」がトラウマになったプレイヤーも少なくはない。
よってゲーニッツを倒しただけでギャラリーから歓声が上がるほどだったと言われている。
しかし家庭用でプレイヤーキャラとして使うとコマンド入力が厄介など癖が強い部分があり、KOFのボスキャラクターとしては珍しく「お手軽強キャラ」ではない。
また、以降のシリーズではプレイヤーが使うのを前提としているため、性能は抑えられている。
それでも十分強いのは、やはりボスキャラゆえか。
プレイヤーキャラとして使う場合、「よのかぜ」で相手を近づけず、近づかれたら移動技の「ひょうが」で逃げるか、「しんあおいはな せいらん」や「しんことつき そうが」、そして超必殺投げの「やみどうこく」で追い払うという戦法が主力となるテクニカルキャラ。
対空や割り込みには通常技ならしゃがみ強パンチや後述の立ち強キック、通常必殺技なら「わんひょう・とこぶせ」及び「わんひょう・まめつ」が使え(ただし、CVS CHAOS以降の敵ロック方式に限る)、超必殺技なら「ふうじん いぶき」や「真八稚女・じっそうこく」を用いたいところである。
通常技は全体的に性能が低めだが、例外的にしゃがみ強キックは発生が非常に早いうえにリーチが長く、隙が皆無と三拍子揃っていて非常に強力。
また、立ち強キック(通称:謎キック)はその場で側転するような二段蹴りをするが、これが発生や判定が強く、前述にもあるように対空にも使えるほか、ゲーニッツ自身の下段当たり判定も消えるために足払いをかわしての攻撃にも使える。
CPU相手の下手なバッタは、この謎キックや眼前よのかぜ、みづちで手痛い反撃を受けるため、硬直を狙ったり、ハメなければ倒すのが困難である。
よく、KOFの昔のボスは強かったといわれるが、ちょうどこのゲーニッツが最初の区分けになっている。
癖の強い技が多いが、使いこなせるようになると相手にとっては厄介。特に得意とする中距離以遠戦では非常に凶悪な強さを発揮する。
余談
- 女体化ネタ
『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』でミッドナイトブリスを食らい女体化した彼を、ファンは「ゲニ子」と呼んでいる。
彼女の方がイラスト数が多いという。
修道服の少女というこれ以上無い萌え属性はSVC稼動当初から話題になり、必然と変身前より投稿数が増えるのは仕方はないのかもしれない。
※ちなみこの服装、黒いヴェールから誤解されやすいが、決してシスター服ではない。
正確には「オロチ八傑集の正装」とのことで、実際に他の八傑衆がこれとよく似た服装をしているものが確認されている。
ちなみに携帯アプリゲーム『KOF'98 ULTIMATE ONLINE』にも登場しており、独立したキャラクターとして個別プロフィールも付けられている。
他にも別の携帯アプリゲーム「KOF ALLSTAR」では、上記とは容姿、設定が異なる成人女性版「プリティー・ゲーニッツ」が登場している。
- 背景のアレ
『'98』ではルガールステージの左端にある首無し死体は見た目の類似性からゲーニッツと目されている(ちなみにEDでは何故か普通に登場している)。
※リメイク版の『'98UM』ではプレイヤーキャラとして登場しているが、背景の首なし死体も残っている。また、『'98』自体はIFストーリーであり、ルガール自身も95で公式に死亡しているというのが正史となっている。
- 小ネタ
誕生日は彼を演じた島よしのり氏と同じ日で、年齢もシリーズ初登場時に演じた島氏の年齢に合わせている。
『'96』と『'98UM』でゲーニッツと組むと背景で待つ姿(眼鏡を掛け、本を読んでいる)が碇ゲンドウにそっくりである(いうまでもなく彼のモデルは碇ゲンドウである)。
昔のアンソロジー漫画では、山崎竜二と間違えられるというネタが多かった。更には『'99』のイラストの一つで山崎と金髪の部分を巡って喧嘩(その際両者とも動物化)するというコミカルなイラストがある。