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サンダーマスク

さんだーますく

「サンダーマスク」とは、1972年に日本テレビ系列で放送された特撮テレビ番組、およびその劇中に登場する変身ヒーローの名前である。
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概要

1972年10月3日から1973年3月27日まで放送。東洋エージェンシー(現・創通)とひろみプロダクションの共同製作。全26話。

元々は、虫プロダクション手塚治虫の漫画作品『魔神ガロン』の実写化作品として企画していたものである。しかし、同社が倒産したために制作は中止となり、後に虫プロダクションの一部のスタッフらが設立したひろみプロダクションによって引き継がれ現在の形となった。


よく「原作:手塚治虫」とされることがあるが、実際には特撮版の方の企画が先で、手塚による漫画版は旧知のスタッフが設立したひろみプロの依頼によって執筆されたコミカライズである。その内容はテレビ版と大きく異なっている。

 

この漫画版は講談社漫画全集の一つとしてリストアップされており、秋田書店から文庫版も刊行されているが、内容はTV版とは全く異なる。(詳しくは後述)

それ以外にも、テレビ版に準じたコミカライズが、『冒険王』、『別冊冒険王』、小学館学年誌で連載されている。

  

ストーリー

暗黒宇宙魔王デカンダの地球侵略の野望を知ったサンダー星連邦は、それを阻止せんと1人の戦士地球に派遣した。しかし、誤って1万年前の地球に到着した彼は、1万年後に魔獣が現れる事を警告する古文書と、自身の眠りを覚ますである「3つの星」(天の星/地の星/海の星)とよばれるを遺してタイムカプセルで眠りについた。

そして1万年後、魔王デカンダの襲撃に対し日本の3大頭脳と呼ばれた3人の博士たちの命を犠牲にした努力の末に1万年の眠りから目覚めたサンダーマスクは、青年科学者命光一に姿を変え、科学パトロール隊と協力してデカンダの繰り出す魔獣たちとの戦いに身を投じる。


登場人物

高瀬宇宙考古学研究所

サンダーマスクを復活させる為に命を落とした宇宙考古学の権威・高瀬友一郎博士が設立した研究所。

博士の死後、姉弟と所員は魔獣絡みの怪事件調査にあたっている。

21歳。サンダーマスクの地球上での姿。普段は高瀬宇宙考古学研究所に勤務している。

18歳。高瀬博士の娘。

光一の正体がサンダーマスクである事を見抜いており、密かに想いを寄せている。

10歳。まゆみの弟。

まゆみの事を「おねえちゃま」と呼ぶ。姉同様、サンダーマスクの正体が光一である事を知っている。

研究所所員で21歳。愛称ロクさん

お人好しでおっちょこちょいな所がある研究所のムードメーカー的存在。軟体動物が苦手。

研究所の所員で24歳。研究所の主任格。

理論家で、時には光一と対立する事もあった。また、光一の事を「命」と名字で呼ぶ傾向がある。


科学パトロール隊

警視庁科学捜査課に所属する魔獣攻撃隊で、高瀬宇宙考古学研究所やサンダーマスクと協力して魔獣に立ち向かう。

初代隊長。

2代目隊長。

隊員。この他にも複数名の隊員が所属している模様。


その他の協力者

  • リン

サンダーマスク=命光一の妹で、サンダー星人。普段はサンダー星に居るが、兄の危機に地球に駆けつけた事もある。兄のような超人への変身能力は披露してはいない。

衣装は『ガメラ対深海怪獣ジグラ』の「X一号」の物を流用したとされている。


メカニック

  • サンダー1(ワン)号

全長:3,9m/重量:0,8t/最高時速:350km

命光一の愛車で、外見上は地球の車と大差はないが、その正体はサンダーマスクと共に地球にやって来た、サンダー星のスーパーマシン。ボンネット側面から「飛行翼」を展開し、空をマッハ3で飛ぶ事が出来る(宇宙航行も可能)。

ベース車両はスバル・レオーネ・クーペGSR

  • デボ・カー

科学パトロール隊が保有する万能パトカーで、移動指令室としての機能もある。

ベース車両は初代トヨタ・ハイエース

  • パトロール・カー(正式名称不明)

科学パトロール隊が保有している車両。複数台登場する。

ベース車両は3代目トヨタ・コロナ初代トヨタ・コロナ・マークⅡ

  • レーザーガン

科学パトロール隊が携行している特殊拳銃。

  • サンダースパークガンV-7(ブイ・セブン)

対デカンダ用兵器のメーザー銃。「万が一、サンダーマスクを発見出来なかった場合」を想定してた高瀬博士が極秘理に開発していた。起動には「BC-350S」というビーム管が必要。

  • SP-F1(エスピー・エフワン)号

全長:5m/重量,3t

丸っこいボディが特徴の科学パトロール隊の小型戦闘機。ミサイルを装備している。


ヒーローとしてのサンダーマスク

サンダーマスク

身長180cm〜40m
体重150kg〜4万t
パンチ力150tの岩を一撃で砕く
キック力一蹴り13万馬力
ジャンプ力800m
飛行速度マッハ10
出身地サンダー星

魔王デカンダの地球侵略を阻止する為にサンダー星連邦から派遣されたサンダー星の勇者で、命光一が、「サンダー!!」の掛け声で変身する。

光一曰くこの姿はあくまで「斗う為の姿」であり、本来の姿は地球人と変わらないとのこと。

変身プロセス

①両腕を水平方向に回転させ、天に掲げる。

②掲げた腕を脇を引き締めながら腰に下ろす。

③反時計回りに1回転しながら、左腕を斜め上に掲げ、「サンダー!!」と発声。

④両腕を振り下ろし弾みを付けてジャンプ。同時に右腕を真上に突き出す。

※①〜②の動作が省略される事もある。


変身直後は人間大だが、一定のアクションと「サンダー・二段変身!!」の掛け声で、40mの巨体へと二段変身(巨大化)する。

二段変身プロセス

前期

①水平に広げた腕を頭上にあげ、片方の手の平を片方の拳に合わせる。

②合わせた腕を水平に戻し、胸の前で拳を合わせる。

③胸の前で合わせた拳を前に突き出す。

④左腕を垂直に曲げ、掌に開き、それに右拳を合わせる。

⑤反時計回りに回りながらジャンプ

⑥空中でキリモミ回転しながら眩い光に包まれ巨大化が完了する。

後期

①頭上で腕をクロスする

②クロスした腕を水平に広げる

③水平に広げた腕を曲げ、胸の前で手首を水平にする

④胸からエネルギーがほとばしり、両腕を真上に伸ばした状態で巨大化する


戦闘時には一々「うぉー!」「ぐおりゃあー!!」「えいやあ!」「とぉーっ!!」「うあーっ!!」などと非常に気合の入った(入りすぎとの意見もある)掛け声を挙げるのも特徴。特に巨大特撮では主役ヒーローが無口な作品が多いため、それらとのギャップもある。


主な技

  • サンダー・シュート

両腕をクロスしグローブの一部をエネルギーの帯びた十字手裏剣に変形させて、相手に投げつける切断技。使用時には手首が銀色になる。

  • サンダー・エレキ

電撃を放つ技。

  • サンダー・アロー

稲妻形の槍。投擲して敵の急所を穿く。

  • サンダー・消火液

鋭く振り下した手刀から放たれる消火液。

  • サンダー・ミサイル

左手指先からミサイルを連続発射する技。

  • サンダー・クリーナー

体を高速回転させて相手のガス攻撃を跳ね返す荒技

  • サンダー・ファイヤー

手刀から放射される高熱火炎。

  • サンダー・ビーム

全身から光線を出す強力な技。但し、一度使うと2時間は使えなくなる。

  • サンダー・ザイマー光線

リンから贈られた新兵器「サンダー・ザイマー」から放たれる強力な破壊光線。


デザイン

成田亨が担当する予定だったが、成田は「グリーンマン」と名付けられたヒーローデザインを手掛けた時点で『突撃!ヒューマン!!』へ引き抜かれ降板。残された「グリーンマン」のコピー原画を基に企画者の平田昭吾とひろみプロ所属のデザイナー・漫画家である成田マキホがアレンジし、サンダーマスクのデザインが完成した。


問題作品としてのサンダーマスク

●特撮版第19話 - 『サンダーマスク発狂』

  宿敵デカンダの策略で命光一と魔獣シンナーマンの脳を交換

  当時の社会問題を題材にしたためトラウマが…

●特撮版第21話 - 『死の灰でくたばれ!』

  放射能魔獣ゲンシロン…体内に原子炉内臓、放射能入り牛乳を人間に飲ませる。

  しかも茨城県東海村出身?

●ひろみプロダクションと東洋エージェンシー(創通)の利権関係

 放送終了後には東洋エージェンシー社員が制作会社を訪れ、一方的な形でマスターを引き上げた。DVDソフト化されていないのはこれが原因。理不尽な話である。創通側の説明も「マスターは状態が悪い」、「ネガならある」、「すべて存在しない」と二転三転している模様。


手塚治虫版の特徴

 手塚治虫が週刊少年サンデーに掲載していたコミカライズ版ではヒーローものよりもSF性を前面に押し出しており、魔獣は全て珪素生物であるデカンダーが地球の生物ゴミに憑依したもの、という解釈であった。

 また、手塚氏本人が登場し、物語の狂言回しを務めている。

T・HERO サンダー

 本作においてサンダーマスクはウルトラマンのようなそれ単体の巨人ではなく、ガス状の宇宙人サンダー」が人間(光一)に憑依した姿、と解されている。最初は天狗のような荒々しい姿だったが、手塚の描いたイラストを元にイメージしTV版と同じ姿に変身するようになった。サンダー二段変身は通常時も使用可能で、身体のサイズを自在に伸び縮みさせることで魔獣を翻弄する一面も見せた。


関連タグ

封印作品 手塚治虫

かまいたちの夜 - 『×3』収録の『かまいたちの夜2』シナリオで、主人公が本番組の主題歌を歌うシーンがある。

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