「我はプログラムにしたがうのみ…」
「お前の中に「悪」がある以上滅ぼさねばなるまい」
ゲーム版概要
ゲーム『ロックマンエグゼ』シリーズ『ロックマンエグゼ4』に登場。
同作のラスボスを務める。
小惑星の形をした、地球外文明が打ち上げた惑星破壊ロケット(早い話が宇宙戦艦ヤマト2199の「惑星間弾道弾」のようなもの)のオペレーションシステム兼システムの防衛機構。
悪を全て滅ぼす事をプログラムされた存在で、大量の悪の存在を感知して太陽系に飛来、小惑星もろとも地球に激突し自爆特攻を仕掛けようとした。
原典のデューオ同様悪を裁き、滅びを与えると言うプログラムに従い一途にその命令を実行する為、融通が利かず非常に頑固で厳格かつ傲慢な言動が目立つ。
その経緯から地球人以外の手によって作られた可能性が示唆されているが、作中で具体的な正体が明言される事は無かった(一応、LoNで超古代文明の存在が明らかにされているほか、流星のロックマンシリーズまで考慮すれば外宇宙生命体は確実に存在するが)。
プロトやファルザー・グレイガに並んで、悪の組織と無関係に生まれたラスボスでもあり、なおかつ最後まで無関係を貫き通したのはデューオのみである。
作中ではロックマンの悪の心『ロックマンDS』を召喚し、その撃破後に戦闘となる。
普段は頭だけで浮かんでいるが、戦闘時はボディや両腕を召喚し、バトルフォームに変化する（なお、ゲーム内や公式イラストでは腰から上しか描かれていないが設定画では脚部も存在する）。
本戦では小型ミサイルとユラを思わせるウイルス発射、更に不規則に出現するリングを纏ったレーザー『デストロイレーザー』を多用する他、ロックマンの頭上に拳を振り下ろす『ジャスティスワン』やエリアを二重に薙ぎ払う『ギガントフック』、無数の拳を頭上から浴びせる『メテオナックル』を発動。おまけに体力が減った際には顔面を突撃させる『アンガーインパクト』という荒技も見せる。後半は間断なく攻めてくる関係で、攻撃の隙と思って近づいたところに最後列が安地である上記の攻撃を差し込んでくる場合もあるため非常に心臓に悪い。
また常に自身のエリアで上下移動を繰り返しており、この移動が停止した時にしかダメージを与えられない。
かの「エアホッケー」ゲーと比喩される本作品だが、このボスに限っては永続的な穴パネルの上を動いてるので無効なのは痛い。
デューオとの戦闘中はダークチップを使う事が出来ない(そもそも出現しない)。
ダークソウルに飲まれたロックマンで勝ち上がってきた方には正にご愁傷様である。
上記の多彩すぎる攻撃とネビュラグレイ以上の隙の無さ、さらに周回制を採用したことによって、周回を重ねるごとに強化されてHPが最終形態のSPに至ると3000を平気で越え、ここにバトルチップの攻撃力の低さが災いしたことも加えて、一部プレイヤーの間ではエグゼ最強(もしくは最凶)のラスボスとも呼ばれている。
普段役に立たない意外なバトルチップが活躍することに気づけないと特に苦戦する。
なおストーリー展開の都合上、デューオは倒すとデリートではなく『撤退』を行う事や、後の全てのエグゼ作品にて『謎の声』と共にデューオのバトルチップが出現するイベントが盛り込まれている所から、シリーズでは唯一デリートされなかったラスボスとも言えよう。
ちなみに、デューオSPはそのカラーから、一部のファンからより「黄色い悪魔を連想させる」とまで言われている。
「いつも 見ているぞ…」
余談だが流星のロックマン3の隠しボスシリウスに100年ほど前に挑戦した存在はデューオ以外条件が当てはまる存在がいないためデューオではないかと噂されている。
アニメ版『ロックマンエグゼ』シリーズ
「我が名は、デューオ」
CV:乃村健次
ゲーム版の4と5をストーリーベースにしたアニメ版第3期『ロックマンエグゼStream』にて登場。
名前のみであれば同じく「4」（及びその前作「3」）をストーリーのベースとして製作された「ロックマンエグゼAXESS」の終盤辺りから言及されている。
デューオの彗星の電脳空間に存在している。
人物
「誤ったネットワークの進化は修正しなければならぬ」
「地球を見よ。人類はネットワークを悪用し、何度か自滅の危機を迎えている。我が星と同様にな」
ゲーム版では単にプログラムに従い悪のエネルギーに満ちているという理由だけで破壊を実行に移そうとしたが、アニメ版では、誤った進化を遂げたとする地球のネットワーク文明を危険視すると同時に、自分の知らない人間とネットナビの融合クロスフュージョンに興味を持つ。
人類の未来を見届けたいが故に「デューオの試練」と称し、配下のスラーを介して「不特定多数の人間に人間の欲望や憎悪を増幅する力があるネットナビ『アステロイド』とそれを実体化させる機能を持つ『ディメンショナルチップ』を与える」一方で、人間達には「13あるデューオの紋章を集め、それを用いてデューオの彗星を制御し地球抹殺を阻止する」という猶予と機会を与える。
全能ともいうべき力を誇るデューオだが、実は欠陥が存在しており、バレル大佐には「デューオには愛や友情や絆といった感情が理解できない」と言及されている。
ゆえに杓子定規でしか物事を測れないところが存在する。
それでも未知に対しては知ろうとする一面もあり、クロスフュージョンを知った後は『デューオの試練』として猶予を与えたり、最終的にはバレル大佐の申し出を受け入れたりした。
戦闘力
アニメ版での戦闘力はまさにシリーズ最強であり、時空改変・全人類の記憶操作など『全能』とでもいうべき力をふるう。
彼の部下であるスラーにさえ、ロックマン達精鋭ネットナビ4人がかりでもまるで歯が立たなかった。
劇中では『アンガーインパクト』一発で13人のクロスフュージョンメンバー全員を戦闘不能にした。
活躍
過去
異星人「この世界に必要なものは、混沌としたネットワークを管理する存在だ」
異星人「デューオは『宇宙』の意味。この世界のネットワークを管理する」
超古代地球外ネットワーク文明によってネットワークの管理者として生み出された。
デューオの彗星も元々はこの文明が生み出し宇宙に打ち上げた機械。
「この宇宙に害をなすネットワーク文明を排除する」
しかしデューオは生みの親『クリエイター』の文明を「誤った進化を遂げた」と判断し滅ぼした。
異星人「我々が生み出したものは管理者ではなく『神』…電脳の『神』になってしまった…」
この文明の生き残りの異星人(CV：遠近孝一)は古代の地球にのがれ、自分たちは誤った存在なのかと苦悩しながらも、地球にてナビと人間の可能性を模索しようとクロスフュージョンを研究しながらも志半ばで亡くなっている。
デューオは地球に接近し、アニメ本編から15年前に、とある飛行機事故の犠牲者の中から選んだ大園ゆりことDr.リーガルを観測用プローブに改造して蘇生させ、彼らを介して地球を監視していた。
プローブ化改造を施された2名を保護したのがDr.ワイリー。
ワイリーはその2名の遺伝子情報を解析し、デューオのオーバーテクノロジーの一端を得たという設定がある為、実はシリーズ1期から続く騒動の遠因ともとれる存在。
ロックマンエグゼAXESS
48話にて大園ゆりこの口から言及された。
51話ではレーザーマンとクロスフュージョンしたDr.リーガルが「人類は私の前にひれ伏す。デューオの遺伝子を受け継ぐこの私の前にな。私は人類を超越した存在なのだ」と述べている。
『Stream』1話でのワイリーによれば、リーガルが地球全土に展開したディメンショナルエリアは、プローブゆえデューオが地球抹殺する審判を下したことにいち早くリーガルが気づき、デューオの接近を防ぐため地球を守るバリアの意味もあったとのこと。
ロックマンエグゼStream
「クロスフュージョン…。その力がどの程度のものか、この星の未来を見届けたい」
「デューオの紋章を与える。これは人類にとっての試練だ」
自分も知らないクロスフュージョンを見たことで地球に猶予を与えることとする。
配下のスラーにアステロイド達をばらまかせ、アステロイドが人間の悪の感情を集めてその集められたエネルギーがデューオの彗星による地球破壊の引き金になるようにした。
一方でナビ達との絆が深い13人のオペレーター(のちのクロスフュージョンメンバー)にデューオの紋章を与える。この紋章には彗星を見る力や異星人の残した古代遺跡の認証キーとしての機能が備わっており、13個全てが揃うと彗星のコントロール権が得られるというもの。
アステロイド達が回収する人間の悪の感情がデューオの彗星の地球破壊命令を起動する前に、13の紋章で彗星を制御してそれを阻止できるかという『デューオの試練』を与えた。
しかし、ネオWWWやダークロイドの暗躍、時間の違うバレル大佐の存在もあって光熱斗達の紋章集めは難航。
最終的にアステロイドを介して人間が持つ悪しき心がエネルギーに変換し集められてデューオの彗星が起動してしまう。
「誤ったネットワークの進化は修正しなければならない」
コピーした紋章で彗星を制御しようとするという抜け道をやろうとしたDr.リーガルを抹殺。
そして過去の世界に送り込んだデューオの彗星を起動させて一度は地球を完全に破壊する。
地球破壊後、デューオの紋章を持つ13人のネットナビたちを優れた存在と認めて自分の配下に勧誘。
しかし人間とネットナビの築く未来を信じ、パートナーとの友情を選ぶ彼らに拒絶されてしまう。
愛や友情や絆といった感情を理解できないゆえに理解に苦しむデューオだったが、バレル大佐の「人間を理解したければ、俺と融合しろ」という説得によりバレル大佐＆カーネルとクロスフュージョン。
地球を再構築して宇宙へ旅立っていった。再構築の際、デューオに関する記憶は時空タワーにいたクロスフュージョンメンバー以外消されており、貴船誠心総監や真辺鈴も覚えていなかった。
バレル大佐との旅路は善きものとして終わったようで、地球に帰還したバレル大佐は「デューオと融合し、長い宇宙の旅をしてきた。気の遠くなるほど長い時間を。素晴らしい体験だった。宇宙は好奇心に満ちていたよ」と振り返っている。
デューオも人間を理解することができたようだ。
ロックマンエグゼBEAST
デューオの腕を召喚するバトルチップ『ギガントフック』がゾアノフレイムマンに使用されたが、無敵状態だった為、全く効果が無かった。
関連タグ
ハイマックス・・・エグゼ版のデューオのデザインと姿がよく似ているが関連性は不明。
ガイゾック・・・行動原理がよく似た組織。最もデューオと比べると邪悪で融通が利か居ないが
魔界戦記ディスガイア4…実はこのゲームにもデューオと同様の悪に裁きを与えて世界を滅ぼすシステムがストーリーで登場している。
