1等星になる
深く屈みこめば
うんと高く跳んで
より遠くへと
達することができる
いまはここにいる
けれど次の瞬間には
誰よりも遠く駆けて
あそこまで行こう
そして輝こう
誰より明るく輝こう
≪「名馬の肖像」2018年桜花賞≫
概要
馬名は「琴座の一等星(ベガ)」を意味し、祖母からの連想となっている。
経歴
2013年(2歳)
新馬戦
2013年7月14日に川田将雅を鞍上に据えてデビュー。デビュー戦ながら1番人気に推され、その期待に応え勝利した。
新潟2歳ステークス
2戦目となる新潟2歳ステークスでも1番人気に推された。
前走同様に後方から様子を窺い、最後の直線に入ると一気に他馬を抜き去り1着でゴール。見事重賞初勝利を達成した。
なお、2着は2014年皐月賞優勝馬のイスラボニータだった。
阪神ジュベナイルフィリーズ
12月8日に開催された年末の3歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズでも1番人気に推された。
しかし、惜しくもレッドリヴェールの前にわずかハナ差で屈し、2着となった。
鞍上の川田は「ハープスターに対して申し訳ない気持ちです」と語った。
2014年(3歳)
チューリップ賞
年が明けた2014年、牝馬三冠を目指すべく、桜花賞トライアルのチューリップ賞に出走した。
ここでも他馬に力の差を見せつけ圧勝。桜花賞に駒を進めた。
桜花賞
4月13日に迎えた桜花賞では大外18番枠の1番人気となった。
レースはスタートから第4コーナーまで最後方に就けていた。
そして、最後の直線に入ると驚異の末脚を見せ付け、他の17頭を一気にごぼう抜きする。
阪神JFで自らを破ったレッドリヴェールに見事リベンジしてみせ、G1初勝利を達成した。
なお、ディープインパクト産駒の桜花賞の勝利はこれで4年連続となった。
優駿牝馬(オークス)
牝馬三冠を目指し、5月25日のオークスに出走する。
5枠10番で圧倒的1番人気で迎えられたが、距離がこれまでにない2400mや東京競馬場では初出走という不安要素があった。
レースは得意の後方から攻めるパターンで直線の末脚で差す形で攻めたが、ヌーヴォレコルトにクビ差で及ばず2着。
結果的に牝馬三冠は潰え、勝ったヌーヴォレコルトにはチューリップ賞と桜花賞のリベンジをまとめてされた形になった。
レース後には、蹄鉄が外れかけていたことが判明。これも敗因のひとつになった。
札幌記念
8月24日、凱旋門賞へのステップとして、札幌記念(G2)に出走する。
このレースで相手になるのは、宝塚記念を連覇し同じく凱旋門賞に挑むゴールドシップ、
前年に続いて札幌記念の連覇を狙うトウケイヘイロー、復権を狙うホエールキャプチャだった。
レースはトウケイヘイローが主導権を握る中、ハープスターとゴールドシップは得意の後方からの攻めを展開する。
残り600mから最後尾につけていたハープスターとゴールドシップがギアを上げてくると、場内は大興奮。
最後の直線に入ったハープスターは、ゴールドシップの猛追をかわし見事1着でゴールイン。
凱旋門賞に挑む2頭が3着以下を6馬身以上突き放す圧倒的なレース展開で、秋の大舞台に弾みをつけた。
凱旋門賞
現地時間10月5日。フランス・ロンシャン競馬場にて行われる世界最高峰のレース、凱旋門賞にジャスタウェイ・ゴールドシップとともに出馬する。
得意の後方から攻めるパターンで臨んだが、最後の直線での追い上げが伸びず、結果は20頭中の6着に終わった。(3頭の中では最高位。)
ジャパンカップ
陣営は、帰国後最初のレースをジャパンカップに定める。
このレースには、2012年から2年連続で優勝しているジェンティルドンナ・一緒に凱旋門賞を走ったジャスタウェイ・2014年度ダービー馬のワンアンドオンリー・2014年度皐月賞馬で新潟2歳ステークスでも戦ったイスラボニータ・天皇賞を勝った実績を持つフェノーメノ・勝ったレースはすべて東京競馬場という府中の鬼ことスピルバーグ・2013年の菊花賞馬のエピファネイアなど、非常に豪華な顔ぶれが揃った。
レースは第2コーナーまで中団後方から様子を窺う得意のパターンで攻め、直線で大外から抜き去るつもりだったが、馬群から抜け出したエピファネイアには遠く及ばず、結果は5着に終わった。
有馬記念は回避し、ハープスターの2014年は終わった。
2015年(4歳)
京都記念
古馬としての初戦は京都記念。2013年のダービー馬キズナとの対決に注目が集まり、単勝1.8倍の1番人気に推されたが、ラブリーデイの5着に敗れた。
ドバイシーマクラシック
陣営は再び海外への戦いを発表。ドバイシーマクラシックへ出走した。
川田の代理でライアン・ムーアが騎乗するが、9頭立ての8着に敗れた。
その後、疲労が抜け切れてないことから春シーズンは全休し馬体検査をしたが、種子骨靭帯炎を発症していたことが判明し、協議の結果引退が発表された。通算成績は11戦5勝だった。
引退後
引退後は繁殖牝馬となり、初年度の交配相手にはキングカメハメハが選ばれた。
しかし、不受胎が多く、無事生まれた仔も成績が振るっておらず、繁殖牝馬としては苦戦している。
戦績
競走日 | 競走名(グレード) | 競馬場 | 距離 | 着順 |
---|---|---|---|---|
2013年7月14日 | 2歳新馬 | 中京 | 芝1400m | 1着 |
8月25日 | 新潟2歳S(G3) | 新潟 | 芝1600m | 1着 |
12月8日 | 阪神JF(G1) | 阪神 | 芝1600m | 2着 |
2014年3月8日 | チューリップ賞(G3) | 阪神 | 芝1600m | 1着 |
4月13日 | 桜花賞(G1) | 阪神 | 芝1600m | 1着 |
5月25日 | オークス(G1) | 東京 | 芝2400m | 2着 |
8月24日 | 札幌記念(G2) | 札幌 | 芝2000m | 1着 |
10月5日 | 凱旋門賞 | ロンシャン | 芝2000m | 6着 |
11月30日 | ジャパンカップ(G1) | 東京 | 芝2400m | 5着 |
2015年2月15日 | 京都記念(G3) | 京都 | 芝2200m | 5着 |
3月28日 | ドバイシーマクラシック(G1) | メイダン | 芝2410m | 8着 |
関連イラスト
↑擬人化されたイラストも見られる。