「人間がダメならスパイダーマンを送ればいい」(※蜘蛛のバグズ手術はありません)←小説版「LOST_MISSION_Ⅰ_月の記憶」に「ナゲナワグモ」の闇バグズ手術が登場(M.O.手術実用化の前日談)。
概要
火星で進化したゴキブリ「テラフォーマー」に対抗するため、クローンテラフォーマーの臓器「遺伝子寛容臓<モザイク・オーガン>」を体内に取り込んで昆虫の遺伝子を人間の体に複合させる手術である。
バグズ手術を施術した人間は、人為変態の無い状態でも、火星の環境で何不自由なく活動することが出来るようになる。
ただしバグズ手術の成功率は30%程度と非常に低く(後述するM.O.手術同様若い女性の方が成功率が高いらしい)、本人の適性に応じて選べる昆虫は自ずと決まるため、例えばバッタの適合者がクワガタの遺伝子を取り込もうとしても失敗する可能性が高い。
その成功率の低さ故に、バグズ2号のクルーたちはほとんどがド素人であるが、いずれも人生の岐路に立つレベルの負債を抱えた人々から選出された。(成功率の低さからしてそのままお陀仏となった者も数知れないと思われる)
本来ならバグズ手術能力者は「背中に人間の耳を生やしたネズミ」のようなキメラであり、手足や顔などの末梢部に昆虫の形質が現れているに過ぎない。しかし、「最高傑作」である蛭間一郎に関しては人為変態薬なしでもネムリユスリカの力が常時発動しているに等しく、水さえかければよほどのダメージを負わない限り復活するという特異体質になっている(一郎は生身でテラフォーマーと戦えると第3部で発表があったが、これがその特質によるものなのかは不明)。
また、本来手術は遺伝するわけがないのだが、ドナテロ・K・デイヴスの娘であるミッシェル・K・デイヴスと、ある人物たちの遺伝子から作られた膝丸燈は生まれながらに昆虫のパワーを宿している。
第1部の20年後が舞台の第2部ではバグズ手術がより進歩した新型M.O.手術(該当項目参照)が一般的となっている。ただし、裏社会では闇バグズ手術が行われているとのこと(モグラ族首領の斉藤翔など)。
また、第2部では火星のテラフォーマーたちがバグズ2号クルーの死体を用いて同胞にバグズ手術を行わせている(彼らは生まれながらに遺伝子寛容臓を持つため成功率が高い)他、その一部は祈る者と共にバグズ1号を用いて地球に到達、量産化されることとなる。
人為変態
バグズ手術の被験者は、変身薬と呼ばれる薬を注射することにより、一時的に昆虫の能力を発現することが可能となる。使用時には開放血管系の併用が可能となり、強化アミロースの甲皮が発現する。その他額に触角が生え、腕が巨大化するケースが一般的。
人為変態は体細胞を強制的にアポトーシスさせるに等しいため、使用することで一時的な怪我などを治癒することも可能となるが、生涯使用できる細胞分裂の回数は増やせないので、その都度寿命を削っていることになる。
変身薬は複数の注射器を用いて大量に注入すればそれだけ戦闘力が上がるが、だからと言って短時間に投与しすぎると過剰変態となり、アナフィラキシーによりショック死を起こしかねない。
変身薬は肝臓や腎臓で分解され自然消滅する。ゆえに、変身中に肝臓・腎臓が外傷などで機能不全を起こすと、過剰変態となって死に至る。作中ではティンが過剰変態中にスキンヘッド型の攻撃を受けてしまい、顔が完全にバッタになって朽ち果てていった。尚、実写映画版では第3部「地球編」に先駆けて変身薬を専用銃で注入しているが、これは(確証は無いが)「海外での薬物規制」に原作の描写が抵触する為と見られる。