ドクターマン「これがバイオマンを倒すために練られた作戦なのだ! そのために、ニュータイプのメカジャイガンを創ったのだ! バイオマンを倒すためなら、五獣士ごとき惜しくはない!」
登場話数:第31話「新型?! メガス出現」
概要
新帝国ギアが開発したネオメカジャイガンの一体。作中にて最初に登場した機体でもある。
飾り気のまるでない、のっぺりとした曲面主体のフォルムが異彩を放つロボットであり、全身を覆う装甲は開発者たるドクターマンが新たに生み出した超合金「ミラクルG-X」によって構成され、バイオロボのスーパーメーザーさえもあっさり弾き返すほどの強度を有する。
のみならず、攻撃の面でも右前腕の五連装ミサイル砲、それにT字のスリットが特徴的な頭部カバーを開いて放つ破壊光線と、強力そのものな兵装を複数装備しており、後述の通りバイオマンやバイオロボを容易く窮地に追い込んでみせたのだが・・・一方でその凶悪なまでの実力は同じギアの面々にまでも向けられ、彼等を震撼させる格好となった。
作中ではメイスンが操縦を担当しているが、従前までのメカジャイガンと同様に自動操縦も可能となっている。
作中での動向
――「彗星X」。
超電子頭脳を狂わせる働きを持ち、かつてバイオ星に接近した際にも大混乱を巻き起こしたこの彗星が地球に迫る中、どこからかその事実を突き止めていたドクターマンはこれをバイオマン打倒に利用すべく、ジューノイド五獣士を差し向け一大攻勢に打って出た。
彗星接近の影響で、身動きすらままならぬバイオマンは五獣士の猛攻の前に窮地に陥ることとなるが、そんな彼等の前に突如出現したのが他ならぬメタルメガスであり、あろうことか敵味方の区別もなく広範囲への爆撃を展開。
その存在を秘匿されていた上に、バイオマン抹殺を確たるものとするためならば、自陣営に被害・犠牲が生じることさえ厭わぬドクターマンの冷徹・非情な姿勢は、この様子をモニターしていたビッグスリーをも大いに震撼させたのであった。
もっとも、ダメ押しとも言うべきメタルメガスの投入をもってしても、肝心のバイオマン抹殺という目的は果たせずに終わっており、ドクターマンの指令によって再出撃したメタルメガスはメイスンの操縦により、今度はバイオロボと干戈を交えることとなる。
この時点で、既にバイオマンは彗星Xの影響を脱していたものの、メタルメガスは頑強な装甲をもってスーパーメーザーを難なく弾き、その刀身をへし折るという尋常ならざる強さを発揮。一時は相手を地に伏させるなど圧倒的優位に立ってみせたのだが、絶望的な状況の中でなおも勝機を見出そうとしていたレッドワンが、首の付根のみ装甲に覆われていないことを看破。
果たして、レッドワンの狙いは見事的中し、頭部カバーを展開した瞬間を文字通り突く形で、バイオロボに折れたスーパーメーザーを首元へと投げつけられ、続け様に胸部にも突き立てられたことにより、さしものメタルメガスもそのダメージによって撃破されるに至った。
最終的には一発逆転を許す格好となったとはいえ、メタルメガスの発揮した攻防両面での圧倒的な強さは、ドクターマンの底知れぬ科学力の強大さを敵味方双方に改めて示す結果ともなったのである。
備考
デザインは出渕裕が担当。強化版メカジャイガンの第1号とはいえ、ロボットというコンセプト自体は不変であることから、ゴチャゴチャさせて強そうに見せるのではなく、逆にシンプルにした方がインパクトがあるのではないかとの意図の元、一切のディテールを廃して鉄の塊みたいな感じを出すことが志向されている。
外観をシンプルにした分、頭部にはカバーの開閉ギミックという特徴的な要素が盛り込まれることとなったが、これ以外にも目の発光部分に対し「光が左から右に走る」という指示が、デザイン画稿に添え書きされている。実際の造形物でも、内部に回転灯を仕込む形でこのギミックが再現されており、出渕もこの点について高評価を与えている。
右腕は作中に登場したミサイル砲の他にも、その内部からムチが伸長するギミックも考案されており、使用には至らなかったもののムチ状となった右腕も実際に造形され、一部ムック本に掲載されたスチール写真でその様を確認することができる。
他のメカジャイガンと同様に、メタルメガスも独自の形状の脚部が考案されている(メイン画像も参照)が、実際の撮影に際してはデビルカンスの脚部が、前話に登場したカマキリカンスに引き続いて流用された。