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メ号作戦

めごうさくせん

「メ号作戦」とはアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』冒頭で行われた地球とガミラスの戦いである。
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概要編集

 『宇宙戦艦ヤマト2199』第1話にて行われたガミラスと地球の艦隊戦。劇中で描かれてる戦いに限れば、地球がガミラスに対して艦隊規模で挑んだ最後の戦いである。冥王星沖38万kmの宙域で行われた。

 名目上は冥王星に存在するガミラス基地を叩くことだったが、実際はイスカンダル星からの第二の使者を受け入れるための陽動作戦であり、真実を知る者は艦隊司令官の沖田十三など少数に限られた


戦力編集

国連宇宙軍 宇宙海軍連合宇宙艦隊 第一艦隊編集

メ号作戦 参加艦艇一覧

総艦艇数:22隻


国連宇宙軍に残っている稼働可能な宇宙戦闘艦を寄せ集めて第一艦隊に編入する形で編成された。そのため村雨型と磯風型の塗装は複数のパターンが存在するやや統一感のないものとなっている。


ガミラス軍 銀河方面軍 冥王星前線基地艦隊編集

総艦艇数:119隻以上


ザルツ星義勇兵で構成された航宙旅団。艦数だけでも地球艦隊の5倍以上あり、性能差を考えれば戦力差はさらに開く。これでもガミラス全体からすればよくて1%程度の数。ただ、100隻以上まとまっての運用となると劇中でも結構大規模な方であり、旅団とはいえ二等臣民で構成された二線級部隊の戦力としては若干違和感もあったためか、小説版では接近してくる地球艦隊に対応するために他の戦線から一時的に借用したのではないかと沖田が推測する描写が追加されている。


経過編集

 西暦2198年12月25日、国連宇宙軍第一艦隊は地球を出撃。翌日、イスカンダルの使者(コードネーム「アマテラス」)がやってくる予定の火星にて、回収要員(コードネーム「ウズメ」)を降ろし、待機させる。


 西暦2199年1月17日12時00分、先遣艦として冥王星沖20万kmまで先行していた古代守の「ユキカゼ」を除き、地球艦隊は冥王星の38万km沖まで接近していた。

 一応管制を敷いて隠密に進軍はしていたものの、ガミラスの目を掻い潜ることはできず、とうの昔に気付かれてしまっていた。

 ガミラス側は地球艦隊に対して艦隊による待ち伏せを実行。過去の第二次火星沖海戦の経験から地球艦の艦首陽電子衝撃砲を警戒し、地球艦隊の斜め後方となる右舷四時方向より急速接近した。

 ガミラス艦隊の接近を察知した地球艦隊は、電波管制を解除して艦種識別を行ったうえで、30度面舵を取った。これはガミラス艦隊の接近方向(四時=120度)に対してちょうど垂直になる向きであり、明言されてはいないが丁字戦法を狙っていた可能性もある。しかし、狙いがどうだったにしろガミラス艦隊との機動力の差の前にはどうしようもなく、結局は同航戦による砲雷撃戦の構えとなった。

 ガミラス艦隊の指揮官ヴァルケ・シュルツは地球艦隊に対し降伏を迫るも、沖田司令の返答は「バカめ」の一言だった(目的が陽動であるため、即時降伏という選択肢は元より無かった)。


 先手を打ったのはガミラス艦隊であり、陽電子砲の一斉射で「ユウギリ」が轟沈、「クラマ」が戦列を離れた。地球側も有効射程に入った時点で砲撃を開始したが、ガミラス艦を撃沈するどころか弾かれてしまい、逆にガミラス側の攻撃で「カゲロウ」が沈み、さらに「シマカゼ」が被弾して制御を失って「アブクマ」に衝突し、両艦とも轟沈。さらに「イソカゼ」も被弾して戦列を離れることになった。

 旗艦「キリシマ」も被弾し、沖田司令を含む艦橋要員の一部が負傷。船外活動を行っていた観測員も多数が負傷し、艦の各所で火災とシアンガスが発生。山南修艦長の適切な指示と機関科要員の迅速なダメージコントロールによって轟沈こそ免れたものの、バランスを崩すなどダメージが蓄積していた。

 この惨状を無線で聞いていた先遣艦「ユキカゼ」は直ちに反転し、約18万km離れた主戦場へ急行した。


 味方艦隊の消耗率が80%を超えたところで「アマテラス」からの信号を受信。沖田司令は国連宇宙軍極東管区司令部に「アマノイワトヒラク」の符丁を打電。

 アマテラスは海王星軌道を通過し火星へ向かっていた。その後、火星で待機していた「ウズメ」に連絡が入る。


 ウズメがアマテラスを回収する頃には、地球艦隊は数隻にまで減っていた。なおもガミラス側の猛攻は止まらず、戦線復帰していた「イソカゼ」が轟沈し、「ツルギ」も艦橋と舷側に直撃を受け爆沈。「ヤクモ」が轟沈し、残る残存戦力が「キリシマ」一隻のみになったところでアマテラス回収の連絡が入る。最大の目的が達成されたことで、沖田司令はメ号作戦の作戦終了と撤退を決断。しかしその直後にクリピテラ級の1隻が「キリシマ」を直上から奇襲する。その時「ユキカゼ」が戦闘宙域に到達し、試製空間魚雷で「キリシマ」の危機を救った。

 沖田司令は撤退命令を下すも艦長の古代守はこれを拒否。「ユキカゼ」は乗組員一同の「銀河航路」斉唱とともに「キリシマ」撤退を援護する形でガミラス艦隊に立ち向かい、行方不明となった。


その後編集

 作戦より三週間後、「キリシマ」は火星軌道でウズメを回収し、2月8日に地球へ帰還した。ウズメがアマテラスから回収した物は、恒星間航行を可能とする宇宙戦艦ヤマト波動エンジンの最後のパーツである「波動コア」だった。


 その後、ガミラス冥王星前線基地は地球から飛び立ったヤマトによって叩かれ(メ2号作戦)、ようやく地球への遊星爆弾攻撃は止むことになった。

 ちなみに、メ2号作戦はヤマトから攻勢に出た最後の戦いであり、それ以降は無駄な戦闘を極力避けてイスカンダルへ向かった。


 なお、この戦闘で行方不明となった「ユキカゼ」は土星の衛星エンケラドゥスで発見され、古代守以下乗員24名はここで戦死したかのように思われていたが、後に一部の乗員はガミラスの捕虜となり、生体サンプルとしてガミラス本星へ護送中イスカンダルへ難破したことが判明。守だけは何とか生き残っていたものの、ヤマト到着目前で息を引き取り、イスカンダルに眠ることになった。


参加人員編集

地球側


ガミラス側

いずれも脚本では書かれているが、本編では登場しない。


余談編集

 上述の通り、アマテラスからの信号を受信した時点で地球艦隊の残存戦力は20%になっているが、総数22隻の20%は4.4隻である。つまりそこからアマテラス回収までの10分以上をほぼ全く轟沈を出さずに乗り切ったことになる。初っ端あれだけボンボコ沈んでいたのに。

 まあ数が減るということは的が減るということなので命中率が下がるのはそれほど不自然ではない。小説版では数が減ったうえに落伍艦等の影響で陣形が広がったことで、ガミラス艦隊も分散して相手する羽目になっており、さらに磯風型2隻が連携して巧みに敵弾を回避する遅滞戦闘を行う様子も見られる。また、キリシマが被弾して以降の時間経過は描写が曖昧なため、実はアマテラスがやってくるまで数十分戦い続けてたという可能性もあるかもしれない。


 脚本段階ではキリシマが撤退に成功した理由の一つとして、シュルツがあえて見逃したというものがある。ボロボロの1隻だけを帰還させることで敵の士気を下げることが目的だったようだが、もしここで全滅させてさえいれば、後にヤマトの艦長となる男は戦死していたし、ウズメが地球に帰る手段を失うため、波動コアは地球に届かず、ヤマトも完成しなかった。それを考慮するとシュルツの判断は結果的に大きなミスだったと言える。


 アニメ本編では先述の通り陽電子衝撃砲を封じられてしまい、ほぼ高圧増幅光線砲しか使っていないが、小説版では「ツルギ」が艦首陽電子衝撃砲を撃とうと回頭を試みる場面がある。だが案の定無防備なところを狙い撃ちされて轟沈している。


 漫画版では「ユキカゼ」は先遣艦を務めておらず、最初から戦闘に参加している。敵艦隊の懐まで単艦突っ込んで、同士討ちを恐れて思うように砲撃できない敵の中で暴れまわっており、新型魚雷による攻撃だけでなく、敵艦の艦橋目掛けて主砲を撃ち、不用意な回避をさせることで他艦との衝突を誘発させるなどもしていた。


関連動画編集


関連イラスト編集

-不撓不屈-【切り絵】ヤマト 沖田司令&山南艦長 


関連タグ編集

沖田十三 山南修 古代守

金剛型宇宙戦艦 村雨型宇宙巡洋艦 磯風型突撃宇宙駆逐艦

ガイデロール級航宙戦艦 デストリア級航宙重巡洋艦 ケルカピア級航宙高速巡洋艦 クリピテラ級航宙駆逐艦

高圧増幅光線砲

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