概要
新型コロナの流行のため、全編ほとんどリモートワークで作られた。
ストーリー
古代アジアにあるクマンドラでは竜と人間が共存していた。しかし、不定形の煙の様な邪悪の存在ドルーンが、全てを石に変えながら世界を滅ぼそうとした。竜は世界を守るため、自分達を犠牲にして力を最後の一頭のシスーに与え、シスーもまた世界を救ったと同時に行方不明になった。クマンドラは5つに分断され国々で争いも発生した。
しかし500年後にドルーンが復活してしまい、再び世界の危機が迫ってきた。王女であり女戦士であるラーヤは、相棒のトゥクトゥクと共に最後のドラゴン・シスーを探す旅に出る。
キャラクター
- ドラゴン
- 人間
作風
角を持ち空を文字通り走る姿など、麒麟や龍馬を思わせる竜のデザインが特徴。インド神話やタイ神話のナーガに東南アジアの竜伝承を加えている。
なお、ディズニー作品ではあるが冒険やアクション重視のストーリー、キャラクターデザイン、竜の飛行シーン等から、やはりディズニーオリジナル作品であるモアナと伝説の海同様、ドリームワークスの作風に見えるという感想が国内外で見られる。
メインのヴィランが妙齢の女性になったのは、アナと雪の女王の企画段階のエルサに似ている。一方、エルサのデザインは(共に水に関する能力を持つ)シスーに投影された。水がキーワードなのは、アナと雪の女王(雪)、モアナと伝説の海(海自身や海水)、ラーヤと龍の王国(雨等)に関連している。
日本での公開
ディズニー配給としては2分の1の魔法以来の映画館の新作として上映されたものの、コロナ禍中のディズニー社の対応を巡って日本の配給会社の対応は二分した。
「ムーラン」、「ソウルフル・ワールド」ともに劇場での封切りを予定して配給会社はパンフレットやポスター・予告等で身銭を切って宣伝したにもかかわらず、結果として配信限定作品となったことで全興連の怒りが爆発。東宝や東急といった大手シネコンは「これまで通りに劇場での封切りを最速にしない場合は上映しない」という文言をもとに上映をボイコットしてしまう。
国内では前年からのロングランが続く無限列車編や花束みたいな恋をしたなどのヒット作、シン・エヴァンゲリオン劇場版:||、緋色の弾丸といった話題作が既に封切りを控えていたのも一因と思われる。
最終的にはイオンシネマや独立系の映画館は上映したが、話題も興行成績も往時の規模とは比べ物にならないほど小さくなってしまった。