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概要
『GAMERA-Rebirth-』に登場するジグラの通称である。
ジャイガー同様、いくつかの漫画か書籍(ダークホースのアメコミを含む)かCRなどでの客演を除けば、約52年ぶりの登場となる(あとは某作品にてストーリーとは無関係の部分で言及があった程度である)。
昭和版から大きく姿を変わっており、リデザインの度合いは本作の他の敵怪獣の比ではない。意図的に上半身と下半身のマッシブさがアンバランスにデザインされている。
オリジナルのジグラはミツクリザメやカジキマグロなどの意匠が強かったのに対し、今作のジグラは上から見ると巨大な鰭が横に広がっている。まるでエアグライダーを思わせるシルエットであり、サメと分類が近いエイをモチーフにしたようなシルエットが特徴となっている。また、実在のエイと同様に尻尾に鋭いトゲを持つ。
「背びれや尾びれを持たない」「後足が鰭ではなく、むしろ猛禽類の足のような形状をしている」など細部にも大きな違いが散見される。
しかし、頭部や皮膚の意匠は比較的オリジナル版に近く、頭頂部のヒレの形状は昭和版の背びれに若干近くなっている。
生態
体重は2,000tであり、判明している中ではシリーズの怪獣ではジーダスに匹敵し、平成版の自身の草体(3,000t)に次ぐ重さを持つ。
昭和版とは異なり、背びれも尾びれも持たないが、スーパーキャビテーションを発生させることで水中を超高速で泳ぐことができる。また、昭和版と異なり、体型を変更させずに地上で活動することもでき、水中でも地上でも機動力は明らかに昭和版よりも大幅に上昇している。しかし昭和版よりはマシというだけで相変わらず陸上は苦手である。
バイラスにも言えるが、昭和版との最大の違いは、昭和版は地球人よりも高度な科学力を有する宇宙人であったのに対し、リバース版は古代の地球人によって造られた人工生物という点である。ただし、とくに小説版でフォローされているが、本作の「怪獣」は、人類の様な言葉こそ話さないものの、人間への精神干渉を行ったり、人類を翻弄するほどの戦略的な行動を可能とする高い知性を持っており、ジグラにも人間を襲撃する際やガメラとの戦闘での心理的描写が(決して豊富ではないものの)描かれている。
小説版によれば、スーパーキャビテーションの発動に超振動とプラズマエネルギーを使用しており、それによって水泡で自身を包み込むというメカニズムになっている。強烈な衝撃波と共に多大な推進力を得るとされ、なんと200ノットを余裕で超えるとされており、人知を超えた速さで大洋を泳断する(10,000km以上の距離を数時間から半日程度でカバーする)ため、ジグラから目を付けられた人間が逃げ切るためには空や宇宙や地中に身を隠すしかない。しかし、ジグラから逃げ切れたところで他の怪獣(空中・宇宙空間・地中での行動が可能)の追撃を受けてしまうが。
小説版では、プラズマエネルギーを生成できると思わしい描写が存在する。完成作品でも、青・緑・紫のエネルギーがジグラの体に付随していたり、放電現象が伴っている場面が何度も見られる。
最大の攻撃は、胸部から発射する「液状弾」。小説版によれば、微細金属粒子の弾丸だとされるほか、放電現象を伴っていることからプラズマエネルギーも使用していると思われる。また、小説版によれば最低でも32km以上先からの狙撃が可能とされている。小説版では、人間を手に掛ける際は直接捕食する以外にも、液状弾で狙撃して殺戮することも少なくないとされている。
尻尾が伸縮可能であり、これを使って敵を締め付けたり刺突することもできる。小説版によれば、この尻尾を少なくとも体長の6倍以上も長く伸ばせることが判明しており、長く伸ばした状態でもガメラを怯ませるほどに強く締め付けることができる。
エコーロケーションを中心とした探知機能を持ち、見た目通り水中での生態に特化しているが、それゆえに強烈な電磁波や電波などによって攪乱させられるため、火焔弾が水中で使えないガメラにも当初は有利に立っていたが、この特性をガメラに逆手に取られて手痛い一撃を浴びせられ、市原純に機転によって対馬の浅茅湾の送信局(実在する「対馬オメガ局」)までおびき寄せられ、ガメラの電磁衝撃波を模倣した電波によってさらなるダメージを負った。
また、他の怪獣と同様に、特定の人間(とくに事前に「怪獣」と接触した子供)を察知・追跡したり、程度の違いこそあれど危険を察知する能力も持つ。これは、ガメラと接触した子供達が怪獣の接近を直前なら察知する能力を付与される描写と類似性がある。また、劇中ではニューギニアで事前にギャオスの難を逃れた子供達がジグラの餌食になっており、最終的に「コード」の保持者である和多大輝たちを狙ったが、彼らを殺害する寸前でガメラに阻止された。ジグラのスピード、他の怪獣の残存個体への対処、傷の回復、「コード」保持者の守護が最優先事項である、などの点から、ガメラにはボコ達を守るだけで精一杯だった可能性がある。
体液は紫色であり、歴代のシリーズ怪獣ではギャオスの体液の色と近い。
南太平洋・パスクア島(ラパ・ヌイ)近辺の海中採掘基地で発見された卵から孵化したと推測されている。当初は落盤とそれによる水没のために全滅したと考えられていたが、落盤事故の直前に孵化して共食いを行った痕跡が発見されていたが、ジェームズ・タザキらにはその情報は伝えられていなかった。
余談
- 「エイモチーフのジグラ」というのは、実は昭和版ジグラの最初期のコンセプトデザインの一つであり、いくつもの「エイ型ジグラ」のバリエーションが検討されていた。
- デザインが大きく変化したのは、デザイナー曰く「ストーリーや世界観に合わせるために舞台と戦い方を明確に変えたかったから」とされている。
- 頭部や後ろ足の特徴、血液の色から、本作に登場するギャオスとの類似性も指摘されている(参照)。超振動による推進力を発生させたり長崎県と関係性があるのもスーパーギャオスとその関連種と共通しており、さらには作中のとある場面からも宇宙ギャオスとの類似性が見られる。
- 歴代のシリーズ怪獣で比較的に近い姿を持つのもやはりギャオス系の怪獣であり、『ガメラ外伝Ver2.5』に登場した「海ギャオス」と『ガメラ2000』に登場した「ギャオスレイ」が該当する。どちらも水中に適したギャオス系のキャラクターであり、とくに後者は「エイ」の様相を持つ。
- 液状弾は、設定的には昭和版の一部資料に見られた生体核ミサイルの「分身ロケット」が比較的近い様相になっている。
- プラズマエネルギーを生成するのは、ダークホースコミックス版で体から電撃状のエネルギーを発生させていたことと類似性があるのかもしれない。
- 本作では、ガメラがミサイルを煙に巻く以外の空中戦を行う場面が存在しないものの、ジグラとの高速水中戦闘はまるで空中戦をも思わせる様相になっており、怪獣作品でも珍しいカードとなった。
- ジグラはレギオンのモチーフになったのだがリバース版は逆にレギオンに近くなっている。
関連動画
関連タグ
GAMERA-Rebirth- 怪獣(GAMERA-Rebirth-) ジグラ
とよさきあき:デフォルメした記念イラストを投稿している(参照)。
スターダスト・ドラゴン:同じくミツクリザメがモチーフで、アニメではガメラの声がスターダスト・ドラゴンに流用されていた。何の因果か、今回のジグラはよりドラゴンに近い姿になっている。
ベターマン:ベターマン・アクアは昭和のジグラに影響を受けたが、リバースジグラは逆にベターマンに影響を受けている可能性がある(参照)(参照)。『ベターマン』に携わっている米たにヨシトモは、『牙滅羅』の監督を務める予定であった。