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概要編集

武将たちが大陸の覇権を巡って戦争を繰り返している後漢末期に似た戦乱の世界。ネーミングは『∀ガンダム』のミリシャからとられているが、作中設定では「侯が波を纏って降り立った地」であることに由来している。


歴史編集

神話の時代編集

始まりの時代。

ガンダムの姿を持つ四神(龍帝(りゅうてい)雀瞬(じゃくしゅん)虎暁(こぎょう)武義(ふっき))と大いなる闇である蚩尤(しゆう)との壮大な戦いがあった。

最終的に武義の犠牲とともに蚩尤は封印され、残った三人の神のうち、雀瞬は太陽となって世界を照らし、虎暁は月となって世界を癒し、龍帝は海となって世界を育んだ。こうして、三璃紗という世界が創世された。彼ら三神は後の世に「三侯」と呼ばれ奉られることになる。一方、蚩尤ごと自らを封印した武義の存在は忘れ去られ、あらゆる歴史書に名を残すことはなかった。


項羽と劉邦編集

『三国伝』よりも400年前の時代。史実の漢王朝設立にあたる。

楚という国の覇王・項羽が統一寸前までいっていたのだが、これを阻んだのが龍帝の魂を当時受け継いでいた劉邦ガンダムという武将で、最終的に劉邦によって大陸は統一された。「G記」には世が乱れるたび項羽が再来すると予言されており、『三国伝』の時代には項羽の魂を継ぐ武将「項羽ターンX」が登場する。


風雲豪傑編編集

『三国伝』の第一部にあたる時代。三国志演義で言うところの黄巾の乱から董卓の最後まで。


この時代の三璃紗は黄巾賊の暴虐と皇帝であった霊帝ガンダムが暗殺で混乱を極めていた。黄巾賊の鎮圧で名をあげた武将・董卓ザクは朝廷の実権を握り、皇帝の証である玉璽を独占した。しかし、董卓は玉璽の力に魅入られ、心が闇に囚われる。董卓は三璃紗を暴虐により支配し、人民は苦しめられた。官軍の闘将であった曹操ガンダムは董卓を討つための反董卓連合軍の結成を三璃紗全土に呼びかけ、最終的に董卓を打ち倒す。


この連合軍の結成により、劉備ガンダム、曹操ガンダム、孫権ガンダムの三人の「三侯の魂を継ぐもの」がはじめて集合する。董卓の部下の呂布トールギスは連合軍と何度も対決し、この三人との因縁を深めた。この四将が後の時代のキーパーソンとなる。


英雄激突編編集

『三国伝』の第二部にあたる時代。三国志演義で言うところの徐州侵攻から赤壁の戦いまで。


反董卓連合軍は解散し、武将たちは自らの故郷に帰って領地の復興に努めるも、我こそが三璃紗を治めんと勢力を拡大させていく群雄割拠の時代となった。


董卓の持っていた玉璽を手にした袁術ズサは兄の袁紹バウを出し抜くが、孫権に敗れ去った。


袁術脱落後、玉璽を手にした袁紹は温存していた軍を侵攻させて勢力を拡大化させるが、官渡の戦いで曹操に敗れ去った。


官渡の戦いを征した曹操は真の平和を築くためには三璃紗統一が必要と強く確信し、孫権が治める江東地方への侵攻を開始する。曹操の覇道に異を唱える劉備は孫権と手を組み、曹操から江東を防衛する戦いに参戦した。最終的には「赤壁」にて、劉備、孫権、曹操の三人が三侯の力を覚醒させて激突。ぶつかりあうパワーが爆ぜた後、曹操の姿はどこにもなかった。大将が行方不明になったことから曹操軍は撤退。赤壁の戦いは江東側の勝利に終わった。アニメ『BBW』で描かれたのはここまで。


三国伝外伝・武勇激闘録編集

赤壁の戦い後の混乱期、突如として400年前の覇王・項羽の魂を受け継ぐ項羽ターンXが荊州に「楚」を建国。 しかし項羽の首を取った所が荊州を獲得すると各勢力が暗黙の了解を交わし、「楚」は次第に追い詰められ劉備の養子の劉封ガンダムが首級をあげて劉備軍が荊州を獲得した。


戦神決闘編編集

『三国伝』の第三部にあたる時代。三国志演義からはかけ離れたオリジナル展開。


赤壁の戦いに勝利した孫権は江東一体に「轟(ゴウ)」、曹操の息子である曹丕は「機駕(ギガ)」、そして劉備の仲間たちは劉備不在のまま「翔(ショウ)」を建国した。こうして三国時代が始まる。


しかし、機駕はかつての誇りを失い、無闇に戦線を拡大させる野蛮な国家に成り果てていた。若き皇帝である曹丕ガンダムは宰相の司馬懿サザビーに従って行動していた。司馬懿の真の目的は予言書『G記』に記された黙示録を実現させ、「究極の闇」の力を入手することだった。その手掛かりを見つけるためだけに各地を侵略し、捕虜を「暗黒玉璽サイコガンダム」の生贄として捧げていた。


翔と轟の次世代の若き武将たちは機駕の背後にある闇を打ち砕くために奮闘。孔明リ・ガズィは南蛮にて真の姿・天翔竜孔明νガンダムとして覚醒。轟では孫策サイサリスが蚩尤に取り憑かれて蘇り、孫権が轟大帝に覚醒して闇を払う。一方、行方不明になっていた曹操、そして劉備も三璃紗を狙う闇の存在を止めるために活動していた。


最終的に、翔と轟の連合軍は五丈原の戦いを経て洛陽に攻め込むが、司馬懿は暗黒玉璽に自ら子供たちを生贄に邪神・蚩尤ノイエジールを復活させ、更に蚩尤は暗黒玉璽と融合し「合身戦神蚩尤ガンダム」と化した。三侯の魂を継ぐ者たちが力を合わせ、さらに神話の時代に蚩尤と相打ちになっていた四神「武義」の魂を受け継ぐ者だった呂布も参戦し、激闘の末にこれを倒す。しかしそれさえも司馬懿の計画の一部にすぎず、司馬懿は倒された蚩尤の闇の力を吸収し、真なる破壊神「天熾鵬司馬懿サザビー」として覚醒した。


三璃紗そのものを闇に沈めようとする司馬懿に対し、闇堕ちして司馬懿の配下になっていた龐統ヤクト・ドーガが己を犠牲にして孔明を守り、最後は孔明によって司馬懿は敗れ去った。


三璃紗統一編集

『戦神決闘編』のエピローグで語られた歴史によると、蚩尤復活のに生贄に捧げられていた司馬炎ザクⅡが助けられ、かつて司馬懿に反発して機駕から翔に移った姜維ガンダムF91が機駕に復帰して彼を養子として引き取り、数十年後、この司馬炎が三璃紗統一をなし、「」という国家が誕生した。


また、この「真」の統一までの期間に起こった出来事として、第三部の後日談が『BB戦士三国伝 LEGEND BB』として展開された。蚩尤の欠片から生まれた新たな脅威「四凶」との戦いを描く。


主な勢力編集

翔(ショウ)/劉備軍編集

三国志演義のにあたる。『戦神決闘編』で劉備ガンダムの仲間たちが益州に建国。建国前までは「劉備軍」や「劉備の仲間たち」などと呼ばれていた。

翔に属する武将たちの演者(ここではモチーフとなったモビルスーツを指す)は、宇宙世紀を舞台にするガンダムシリーズの主役ガンダムタイプがほとんど。

機駕(ギガ)/曹操軍編集

三国志演義のにあたる。『戦神決闘編』で曹操ガンダムの領土を引き継いだ曹丕ガンダムが、新たに国号を改めることで建国された。劉備軍と同様に建国前までは「曹操軍」や「曹操の仲間たち」などと呼ばれていた。

曹操の時代から、軍事・経済などにおいて最強クラスの影響力を持っていた。

機駕に属する武将たちの演者は、『機動新世紀ガンダムX』の主役級と他作品の敵モビルスーツが多い。

轟(ゴウ)/孫権軍編集

三国志演義のにあたる。『英雄激突編』で孫一族が江東を開拓し、『戦神決闘編』で正式に国として名乗りを上げる。例によって建国前までは「孫権軍」や「孫権の仲間たち」などと呼ばれている。

演義の呉と同様、水軍が強い。

轟に属する武将たちの演者は、OVA作品に登場したモビルスーツが多く、孫一族はGPシリーズで統一されている。

董卓軍編集

第一部『風雲豪傑編』の敵勢力。董卓ザクとその配下によって構成される。配下としては呂布トールギス率いる呂布隊と、張兄弟率いる黄巾隊がいる。

演者は『新機動戦記ガンダムW』のOZのモビルスーツと他作品の敵モビルスーツが多い。

袁術軍編集

アニメ『BBW』での敵勢力。袁術ズサとその配下たち。

演者は『機動戦士ガンダムΖΖ』のネオ・ジオンのモビルスーツが多い。

袁紹軍編集

第二部『英雄激突篇』の中盤の敵勢力。袁術ズサの兄である袁紹バウとその配下たち。

演者は袁術軍同様に『機動戦士ガンダムΖΖ』のネオ・ジオンのモビルスーツ。

西涼軍編集

第三部『戦神決闘編』序盤の主人公で後に翔の五誇将となる馬超ブルーディスティニーの故郷の勢力。

だが、機駕の侵攻を受ける。

演者は『機動戦士ガンダム外伝THEBLUEDESTINY』に登場した陸戦型モビルスーツが多い。

南方軍編集

第三部『戦神決闘編』中盤の敵勢力。三国志演義の南蛮にあたり、孟獲ガンダムが治める。赤流火隠と同一国家とされる。闇の支配から脱した後、劉備軍と共闘。

演者は『機動武闘伝Gガンダム』のモビルファイター


他作品とのつながり編集

G記には三璃紗最初の国家として「影舞乱夢(エイブラム)」が、南方にインド風の国家「赤流火隠(アルビオン)」がかつて存在していたと記されている。この二国は「SD戦国伝」シリーズに登場する国であり、このことから『三国伝』は『戦国伝』の未来の話とされている。

なお、新SD戦国伝では影舞乱夢をかつて治めていた王の名が「龍帝」とされているが、これは『三国伝』における神話の三侯の名でもある。

また、新SD戦国伝に出てくる白龍頑駄無は『三国伝』の時代では歴史上の偉人として語られている。


関連タグ編集

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