概要
あるものの絵や特定の文字を使い、それが表わす言葉ないし発音と、同じ発音の別のある意味を隠し、読者にそれを当てさせるようにした表現技法。または、その遊び。
絵画として表現されている場合は「判じ絵」と呼び分けることもある。
- 「鎌の絵+◯(輪)+平仮名のぬ」で「かまわぬ(構わぬ)」、
- 横溝正史の『犬神家の一族』で有名な「斧+琴柱+菊」で「よきこときく(良き事聞く)」(ヨキとは小型の斧または手斧)、
- 動詞の丁寧語尾「~ます」を表わす「〼(枡記号)」〔例:有り〼〕
…などがある。
英語でもrebus〔リーバス[ˈriːbəs]〕といい、4(four)でforを、2(two)でto、Rでare(be動詞の現在複数形)、Bでbe(be動詞の原形)を、Cでseeを、Yでwhyを表わしたり、
「目(eye)の絵」で I を、「缶(can)の絵」でcan(助動詞)を、「鋸(saw)の絵」でsaw(see「見る/見える」の過去形)を表わしたりする。
特に絵がメインの物は、識字率が低かった時代においては、暦や看板など一般庶民に周知させる必要のある物において、文章の代わりに用いられることが多かった。
たとえば一揆を企てた農民たちに「そんなことされたら困る」と抗議するために、漢字の「小」の下に記号の丸「○」を書いた「小○」という旗を使用した記録が残っている。