「おっとりかわいい だけじゃない」
概要
大空美代子とはパワプロ2011およびパワプロ2013、パワプロ2020等に登場するキャラクターである。
初登場はパワプロ2011。ときめき青春高校のマネージャーであり彼女候補キャラである。
パワプロ2013以降は選手としても登場している。
のんびりした性格の「かわいい」女の子。自称および愛称は「ミヨちゃん」。
パワプロ2013では肩が強い三塁手。野球初心者であるため打撃は荒いところがあるが、パワーが桁外れなため場外ホームランを打てる。
真の性格
実は武闘派であり、怒らせると手が付けられない。
ただし、登場作品によってその趣はまるで異なることを留意していただきたい。
パワプロ2011
2011では選手ではなく、ときめき青春高校のマネージャーにして彼女候補。一家全員が武道の達人であり(ちなみに父が日本人の空手使い、母がヨーロッパ出身のサファーデ使いのハーフで、日本人離れした明るい茶髪と碧眼は母からの遺伝)、大空家に伝わる一子相伝の「野球拳」なる拳法の次期継承者(明らかに北斗神拳のパロディであるが、その歴史は元ネタの約2000年に比べると74年と拍子抜けするほどに浅い)という設定であった。なお、とき青監督の大空飛翔は実の祖父にして野球拳の先代継承者。甲子園決勝の相手である四神黄龍高校の大空飛猿監督は大叔父にあたる。
表向きの穏やかでか弱い振る舞いはそんな家への反発であり、彼女が考える「普通の女の子」への憧れの表れでもある。また、普段ののんびりとした動作や間延びした口調については、祖父の言いつけで常に手足に20キログラムのパワーウェイトを身に着けて生活しているためにいつしか癖になってしまったらしい。
凶暴な一面もこの頃から一応はあったが、不良やヤンキーというよりは生粋の武道家という色合いが強かった。
終盤のイベントでは大会出場のためにケンカをすることができない野球部員たちや、初デートの際に主人公を一方的に暴行した不良を報復で叩きのめすなど、良し悪しはともかく仲間や恋人を守るための仕置き人的な立場で力を振るっており、凶暴さ以上に仲間への友情や彼氏である主人公への愛情の強さがしっかりと描かれていた。
普通にプレイしていると一貫してチームメイトの前では「普通の女の子」として振る舞い続けるが、主人公と恋仲になると彼には(凶暴性はともかく)武道家としての一面も見せるようになる。
なお、美代子と恋仲になった時点で既に姫野カレンが登場しているとデートイベントで彼女と絡む展開が発生し、主人公を諦めきれずに因縁をつけてくるカレンを通常の性格のまま舌戦で返り討ちにする。初登場時から長らくその圧倒的な威圧感と強引さで多くの歴代キャラから畏怖されてきたカレンが完全敗北を喫した極めて珍しい場面であり、暴力や凶暴さを抜きにしても美代子が相当したたかな人物であることが窺えるシーンである。
最終的には結局武道家を志すことを決意して海外へ武者修行に出ることになり、プロ入りのプレゼントとして主人公に「ツボ押し」を施して能力値を上げてくれるのだが、これが
- 最終プレゼントにもかかわらず失敗する場合がある
- 成否判定は美代子の好感度と残り体力量に依存し、よほど好感度が高くない限りは最大量近くの体力が要求される(つまり最終盤のターンを回復に充てることがほぼ必須)。一応持ち込みやイベント入手で手に入れられるパワリン系のアイテムも駆使すれば多少は対策の幅が広がるが
- 体力減少値はランダム要素も含まれており、好感度最大かつ複数回の体力上限アップを経た上での体力全開状態であってもゲージが残り1割前後くらいまで削られるパターンもあり、安全策をとるならやはり体力全開で臨むのが理想。しかし逆に半分そこそこ程度で済んでしまうこともあり、その場合はそれまでの体力回復が一気に無駄になってしまう。だからと言って低減少で済む可能性に賭けて運ゲーを行うメリットもほぼ皆無であるが…
- 成功すると野手の基礎ステータスのうち弾道以外の全ての数値を上げてくれるが、上昇値がたったの1ずつと非常に小さく、最大に活かすにはそれまでに極力能力値を上げておく必要がある。このため必然的に最終試合の獲得経験値は活かせない。また試合の勝敗具合などによっては育成計画が大幅に狂いかねない。
- 失敗すれば容赦なく全能力ダウン(下がり幅も同じく1だが、上記に沿って能力値を上げ切った状態で失敗すれば損失も大きくなる。何よりこれをデメリットとして見られなければ成功もメリットになりえない)
など、元々彼女の恩恵が薄い2011の中でも一際ハイリスクローリターンだったことから、育成面での性能評価は極めて低い。一応ツボ押し自体を拒否することも可能だが、効果が薄いとはいえこのイベントを避けたら尚更美代子を彼女にする意味がなくなってしまう。
せめて最終的に必要経験値が大幅に上がる99→100へのステータス上げが可能なら良かった(同じ100段階査定でも90以上がS評価となる現在とは異なり、当時は100だけがS評価となる上に1選手につき取得できるSステータスは1つのみで、以降は99のA止まりが上限となる)が、ツボ押しの効果が得られるのは98までであり、このイベントによるS達成は不可能となっている。よってツボ押しの効果を最大限に得るためには、基礎ステータスをオール90~98まで上げる必要があり、はっきり言って天才型でかつ終盤でダイジョーブ博士の手術が成功した状態であってもかなり特能の自力取得を抑えないと届かない数値になっており、難易度と恩恵のバランスを考えてもほぼネタプレイの域であるといえる。
ちなみに同作で似たような恩恵がある他のイベントの効果と比較すると、ダイジョーブ博士の手術成功はランダムイベント版で全基礎ステータス+10、アンドロメダ学園編での「遊びコマンド」による連続イベント版でも+5され、これに加えて各種経験点の大量獲得や弾道アップなどの効果もある。さらに遊びコマンドで恒常的に発生する可能性がある「神社でおみくじを引く」イベントにおける最高結果は全基礎ステータス+1に加えて弾道も1アップするというものであり、明らかにツボ押しの効果が弱過ぎることがお分かりいただけるだろう。
ツボ押しに成功するとベストエンディングとなり、「ミヨちゃんが世界最強になったら世界最高のお嫁さんにしてください」と逆プロポーズしてくれるという嬉しい展開になる。しかし条件の厳しさもあって半ば趣味的な要素であることは否めず、当時実際には見たことがなかった人も少なくないと思われる。
また、彼女がメインで登場するときめき青春高校編は、2018年現在においても人気が高いキャラである小山雅が初めて登場したシナリオでもあり、ストーリー上の存在感も完全に向こうに持っていかれてしまった。
これが苦難の始まりだった…
パワプロ2013
パワプロ2013では聖ジャスミン学園編のキャラとして再登場。ここからマネージャーではなく選手キャラとなった。
2011の経緯があったためか彼女候補でなくなった上に、性格も凶暴さが強調されるようになり、明確に番長として不良から恐れられる存在として描かれるようになったほか、展開によっては主人公に対しても暴力的な言動を行うようになる(言うまでもないが、2011にそんな描写は一切ない)。
このように2011の頃と比べたらもはやキャラ崩壊も甚だしいレベルで改変されてしまった。
パワプロアプリ
その後のパワプロアプリやサクセススペシャルにおいても基本的には2013の設定が引き継がれているが、流石に凶暴性を露骨に示す描写は大分削減された。
SG高校の限定ルートの際に実装され、同じく2重人格なキャラである東條小次郎と神宮寺光と同時に実装された。
また、パロディ元である北斗の拳とパワプロアプリのコラボ企画により実装された「世紀末北斗高校」では甲子園1回戦の対戦相手が聖ジャスミン学園となっており、デッキに美代子を入れていない場合は試合前の会話イベントに登場してケンシロウと闘気をぶつけ合い、彼に「この女はかなりの使い手だ」と警戒されるというお遊び演出が設けられた。
一応アプリではバレンタイン仕様などの特別バージョンが実装されたりもしているが、この頃にはあくまで数多くいる女性選手の一人という扱いとなってしまった。
性能においても得意練習が筋力のみ、超特殊能力(金特)である「アーチスト」の取得が不確定、エピローグイベントも無しという不遇な扱いだった。ちなみに美代子と同じくジャスミンで彼女候補から選手に転向した川星ほむらには、アプリでも最初から専用エピローグが用意されていた。
このほかにも
- パワプロアプリで2018年1月ににゃんこ大戦争とのコラボで新規実装された特別バージョンの肩書きが、【猫かぶり】という完全に開き直ったものとなり、性能も芳しくなかった。ちなみに雅の方は女の子らしい【振袖】や、シリーズの看板キャラである【野球マン5号】といった新バージョンを貰い、性能も良好になっている。
- パワプロ2016のパワフェスモードでときめき青春高校が対戦相手として実装されたが、あいにくマネージャーの設定がなく美代子だけが出番を貰えなかった。なお、同じく2011のとき青から2013以降のジャスミンに移籍した雅はしっかりととき青の選手として出演してイベントも貰っている。
- 同じくパワプロ2018の追加モードである名将甲子園においても、デフォルトの所属が雅はときめき青春高校であるのに対し、美代子は聖ジャスミン学園になっている。
と、様々な場面で不遇な扱いが続き、特に2018での雅との扱いの差については疑問視された。かといってジャスミンのキャラとして重要視されていたかと言えばそうとも言えず、アプリではジャスミン所属のキャラの中で唯一ジャスミンキャラとのコンボイベントが存在せず、もはやなぜそこまでジャスミン所属に固執するのかも分からないほど雑な扱いとなっていた。スタッフの悪ノリもあるがおそらくマネージャーよりも選手キャラとしての方が出しやすいのかもしれない。
2023年の12月に実装されたサンタVerにおいてはイベキャラとしては最前線のスペックだがイベントではサタン・クローズという人物との闘いやクリスマスにプレゼントで子供にバーベルをプレゼントしたりと相変わらずのネタにされようだったがイベントの選択肢次第ではミヨちゃんの正体を知ったパワプロくんから感心され、一緒にいたら危ないと心配するミヨちゃんに対してパワプロくんはその時も守ってくれると信じており、どんなミヨちゃんだって大切な仲間とミヨちゃんを肯定するパワプロくんにミヨちゃんは嬉しくなっていた。
このようにある程度扱いにフォローが入ったが残念ながらサンタVerでは彼女候補に戻ることもなくエピローグも追加されることはなかった。
その後はサンタVerの実装から9か月という速さで星のドラゴンクエストコラボにてビアンカの衣装を身に着けたバージョンが登場。同時におてんばな武闘家のアリーナの衣装を装備した柳生鞘花が登場したためむしろアリーナの方が似合うのではないかという意見も少々見られた。
このような経緯から、ときめき青春高校の関係者、ましてや彼女候補に戻ることは絶望的と思われていた。
…そう、ここまでは
サクセススペシャル
裏表がない癒し系のミヨちゃんが
〔ときめき〕大空美代子となってサクスぺに登場!
サクセススペシャルの2020年の2月10日の【ときめき】大空美代子デビューガチャにおいて、なんと新たに「【ときめき】バージョン」が実装。マネージャーではないものの選手専任キャラから変更され、選手兼彼女として再び彼女候補に返り咲いた。
肩書きの通り、立ち絵ではしっかりときめき青春高校のセーラー服を着ており、パワターとしても採用された。一応、同校に関係するキャラとしても復帰したと言えるだろうか。
彼女化するにあたりイベントテーブルやコンボが一新され、告白、デート、クリスマス、エピローグなどのイベントを新たに実装。さらに立ち絵の表情に他の彼女キャラと同じように照れ顔が追加された。
金特もノーマルとバレンタインバージョンで不確定だったアーチストが確定取得になったほか、エピローグでは2011のツボ押しをアレンジした展開となって2つ目の金特として「不動の四番」が不確定ながらもそれなりの高確率で貰える。アーチストは確定になっただけでなくデートで能動的に取れるようになったため、金特の上位版である虹特の「真・アーチスト」の取得にも安定して貢献できるようになった。投手育成ではタッグ練習が組めないためデッキに入れるメリットは殆どないが、一応金特の「クロスキャノン」を確定で取得することができる。
ただし得意練習は相変わらず筋力のみ、基礎能力上限突破もないなど、それなりに使い所を選ぶ性能となっている。特に2018と連動すると不動の四番はアーチストに変換される仕様になっていて被ってしまうため、連動用選手の育成にはあまり向いていない(サクスぺで育成効率の高い世紀末北斗高校の金特にアーチストがあり、被っているのも拍車をかけている)。
一応、真・アーチストと不動の四番はいずれもかなり高査定の能力であり、イベントテーブルの恩恵もあって経験点が多め、さらにデートやイベントでの体力回復も多いなど、基礎能力上限突破が無く前述の通り目的を選ぶとはいえ、実装時点の育成環境では十分強力なスペックに仕上がっている。
特に上述の通り世紀末北斗高校とはアーチストが重なっている都合上、単体で真・アーチストを取れるという強みがあり、選手兼彼女特有の低めな初期好感度も高校固有イベントで早々からカバーできるなど、世紀末北斗高校の育成環境に合致した性能となっている。
役割の仕様上これまでに出た別バージョンとはほぼ別物のキャラとなっているが、同一人物であるため他のバージョンもそのまま【ときめき】のレベル上限開放の素材に使える。
ノーマルバージョンは恒常キャラで常にガチャで入手できる可能性があり、バレンタインバージョンもイベント報酬などで入手機会が多いため、開放の難易度自体は比較的易しめとなっている。
デートや新規イベントでは2011でのセリフやエピソードが随所で再現されており、凶暴性の発露の仕方なども含めてキャラの印象は2013以降よりも2011の頃に近く描かれている。
そのため、これまでの2013以降基準のキャラと比較すると性格は大分丸く、寛容になっており、告白イベントでも主人公が美代子の優しさと可愛さに惹かれて恋心を抱くという流れになっている。また、告白イベントでは元々マネージャーキャラであったことを意識してなのか、自身も選手でありながら厚意でマネージャーの仕事も一部担っていることが明かされた。
エピローグの逆プロポーズもしっかり再現されており、当時のファンにとっても嬉しい演出が多数盛り込まれている。しかも2011ではツボ押しイベントに失敗するか拒否した場合は逆プロポーズが入らなかったが、こちらでは拒否権はないものの失敗しても「不動の四番」のコツは手に入らないがステータスが下がるなどのあからさまなデメリットはなくなり、失敗時でも逆プロポーズをしてくれるようになった。
また、そもそも2011は彼女イベントのボリューム自体がかなり少なく、歴代サクセスで夏専用のデートスポットとしておなじみの海が入っていなかったり、彼女候補ごとのデートスポットの割り振りの都合上美代子は遊園地やカラオケにも行けなかったが、こちらではすべてのデートイベントを経た後の6回目以降で見られる汎用デートではこれらを含めてかなり多くの新規デートイベントが実装されている。
ちなみに聖ジャスミン学園のチームメイトには、体型についてやたらネタにされたり、具体的な設定が設けられている者がいる一方で、美代子についてはこれまで特に語られることがなかったが、【ときめき】バージョンの海デートにおいて「ナイスバディでしっかりと鍛え抜かれている」ということが明らかになった。
余談だが、パワプロのソーシャルゲームにおいては「選手専任だったキャラが別バージョンで彼女候補に変更された」初めての例となった(逆のパターンにはサクスペの十六夜瑠菜がいる)。
奇しくも同じくコナミが配信している「実況パワフルサッカー」でも、同日のアップデートでそれまで選手専任だった高見飛鳥のバレンタインバージョンが実装されて選手兼彼女に変更されている(同作では初ではないが)。
栄冠ナインクロスロード
2023年9月配信開始のソーシャルゲーム栄冠ナインクロスロードにも引き続き選手として登場。今回も相変わらずマネージャーではないものの、既に同作へ実装されている太刀川広巳、小鷹美麗、美藤千尋、川星ほむらがキャラクターイラストで聖ジャスミン学園のユニフォームを着ている一方で、美代子はときめき青春高校のユニフォームを着ており、ここでもデフォルトの所属校が聖ジャスミン学園からときめき青春高校に戻っている。
余談
容姿のモデルは風林寺美羽かと思われる。髪を下ろした姿が似ており、また容姿の他にもある一派を継承する者という点が共通している。
関連人物
- 青葉春人、鬼力剛、神宮寺光、茶来元気、稲田吾作、小山雅、三森左京、三森右京、西郷十三:同じくときめき青春高校の野球部のメンバー。茶来元気はパワプロ2013とパワプロアプリにてコンボイベントの相手となる。
- 矢部田亜希子、太刀川広巳、小鷹美麗、美藤千尋、猫塚かりん:聖ジャスミン学園の野球部のメンバー。
- 姫野カレン:パワプロ2013にてコンボイベントの相手となる。
- 東條小次郎、神宮寺光:パワプロアプリにてコンボイベントの相手となる。
- 佐渡至皇理:パワプロアプリの討総学園高校の選手。パワプロアプリにてコンボイベントの相手となる。
- 堺住吉:パワプロ2012の西強大学の選手。パワプロ2016のパワフェスにてコンボイベントの相手となる。
- 烏丸剛充:パワプロアプリの瞬鋭高校の選手。パワプロ2016のパワフェスにてコンボイベントの相手となる。なお、サクセススペシャルとの連動をする必要があったため現在は新たなデータや連動をしていないデータでは見ることはできない。
- 松倉宗光:パワプロ'99のドリル電器の選手。パワプロ2018のパワフェスにてコンボイベントの相手となる。
- グラビトン新井:パワポタ3の神帝学園高校の選手。パワプロ2020のパワフェスにてコンボイベントの相手となる。
- 神良美砂:パワプロアプリのヴァンプ高校のマネージャー。パワプロ2022のパワフェスにてコンボイベントの相手となる。