概要
『ドラゴンクエストⅨ』のタイトルロゴにも描かれているキーアイテムで、見た目は洋梨のような形の黄金の果実。
女神セレシアが姿を変えた世界樹に実る果実で、天使たちがこれまで捧げてきた星のオーラが凝縮されている。
しかし、プロローグで発生した大事件の余波で果実は世界中に散らばってしまい、それを主人公が取り戻すために旅立つ…というのが『ドラゴンクエストⅨ』の大まかなあらすじである。
果実はとてもおいしいらしく、またこの果実に祈った者の願いを叶えるという効果をもつ。ただし、どんな願いでもいいわけではなく、おもに自分あるいは周囲の人物に関する事象の変化に限定されるようだ。
実際、物語の終盤で主人公はラスボスを倒すために果実を食べて人間になるが、「ラスボスが死んでほしい」といった願いをすることはできなかった。
また、願いを叶えるには必ずしも口にする必要はなく、肉体がないはずのエルシオン卿は祈っただけで願いを叶えている。
女神由来の聖なる果実ではあるが、人間には過ぎた力なのか、この果実に願った者たちのほとんどは力に溺れ魔物の姿になったり暴走したりしている。
作中でこの果実に祈った者とその内容、顛末は以下の通り。
ダーマ大神官 | 人々を導くための力が欲しいと願ったが、暴走して魔神ジャダーマになった。 |
オリガの父親 | 死に際に娘の今後の生活を案じ、村の守り神の姿になって魚を毎日届けた。 |
ラボオ | 自らの作品である石の町を永遠に存続させるたいと願い、石の番人を生み出した。 |
マキナ | 大好きな人形のマウリヤとお喋りをしたかった。 |
アノン | ユリシス女王に恋慕し、人間になりたいと願ったが実際はドラゴンになってしまった。 |
シャルマナ | 弱い自分に嫌気がさし強くなりたいと願ったが、力に溺れカルバド一帯を支配せんと目論み始めた。 |
エルシオン卿 | 不良生徒を更生するための力を求めたが、行き過ぎるあまり教育虐待に走ってしまった。 |
主人公 | ラスボスを倒すために人間になりたいと願った。 |
主人公(2度目) | サンディやアギロに、また会いたいと願った。 |
力に溺れて暴走してしまった者であっても、主人公の活躍で事件が解決した後には本当に望んでいたことが叶うことも多い。
ガナン帝国はこの果実の力に目を付け狙っており、帝国側についたイザヤールは主人公を襲撃して集めた果実を全て奪う。
しかしこれは演技であり、実際の果実は天使界に届けられており、イザヤールが暗黒皇帝ガナサダイに差し出したのは偽物であった。
その後の作品での登場
ドラゴンクエストⅩ
『ドラゴンクエストⅨ』の世界である「とこしえのゆりかご」からルティアナが脱出する際に、その世界の生き残りの人間に与えた果実がこれと思われる。
これは世界と世界を渡る長旅には人間の体では耐えられないため、天使の姿に変えるためである。
現在の天星郷フォーリオンの天使たちは、この時の天使たちの転生した姿である。
ちなみに凶禍のフラウソンも禁忌の果実によって姿を魔物に変えたという設定だが、おそらく女神の果実のことであろう。
ドラゴンクエストⅪ
ニンテンドー3DS版と『ドラゴンクエストⅪ S』の冒険の書の世界、星空の祭壇の「消えた女神の果実を追え!」で登場する。
この時はイザヤールとラヴィエルが天使界におり、『ドラゴンクエストⅨ』の主人公を弟子に取る前であるためかなり昔であることがわかる。
この時点では女神の果実はまだ実ってないだろなどと突っ込んではいけない。
肝心の果実は見えざる魔神の道に迷い込んだ中二病のスライムが入手しており、ぼくのかんがえたさいきょうのドラゴンこと「終焉竜エンドラゴン」に変化してしまっている。
ドラゴンクエストウォーク
メインストーリーで手に入れることになる光る花びらが、いずれこの果実になることが示唆されている。
本作は要所要所から『ドラゴンクエストⅨ』との関連性が匂わされており、今後も重要なアイテムとして扱われることが予測される。
関連イラスト
関連タグ
ロイヤルシール…『ペーパーマリオスーパーシール』に登場するキーアイテム。プロローグの大事件で世界中に飛び散り、祈った者の願いと引き換えに暴走させるという点が酷似している。