概要
『女神転生シリーズ』における悪魔(仲魔)の種族の一つ。アラインメントはDark-Law。
海外版の名称は「Wood」。
初出は種族が細分化された『真・女神転生Ⅱ』で、森の暗闇の恐怖から生まれた邪悪な力を持つ樹木の精霊や、人に害を成す植物の魔物が所属する。
妖樹一覧
- オードリー
悪魔が憑りついてつぼみが口になった食人植物。元ネタはコメディ映画『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』のオードリーⅡ。
- ふくちゅうか
『真・女神転生if…』にて飽食界を支配する”邪神”オーカスの体内に巣食う寄生植物。上記のオードリーの色変えである。
初出の『真Ⅱ』に登場したものは叫び声をあげる恐ろしい姿だったが、『デビルサマナー』以降は女性的な根の姿に変更された。ちなみに『真・女神転生Ⅴ』では種族は「妖魔」になった。
古戦場の樹木が血を吸い化けたという吸血樹。作中は氷結属性の役割を振られている。
初出は『ソウルハッカーズ』。中国の伝承で山に住むという樹木の精で「山魈」と書く。背が高く怪力で人に害を成す。姿は中華風の靴を履いた瓜頭という解釈である。
スウェーデンの伝承にある、愛を代償に旅人や狩人のたき火の番をしてくれるという美女の姿の森の精。しかし背中が樹木のうろという異形であるため、気付いた男は逃げてしまうという。
イスラム教の地獄ジャハンナムに生えるという人面果のなる怪奇植物。罪人はこの果実をたらふく食わされて熱湯を呑まされる。
処刑された者の体液がこぼれた場所に咲くという赤い花の精。美女の姿で現れ男の精気を吸うという。登場機種により全裸で茨に包まれたものと下半身が黒薔薇(※メイン画像)の2種類がいる。
- アールキング
『ソウルハッカーズ』から登場したシューベルトの「魔王」で歌われるドイツのシュバルツバルト(黒い森)に生えるハンノキの王。森に迷い込んだものを破滅に導くという。
初出は『真・女神転生Ⅱ』で樹木と竜が混ざったような姿。
元々は北欧神話の世界樹で邪悪ではないが、原作小説の続編『新デジタル・デビル・ストーリー』では、人類社会を裏で支配する魔王たちによって株分けされたものが街路樹として植えられ、人間の生体マグネタイトを吸収することで集めているという設定。
心理学者フロイトが提唱した原始的自我「エス」。本能と同一視され人間の心の暗部とされる。作中における姿の解釈は単眼のあるハートの周りに蔓が広がる姿である。
- オムパロス
『ソウルハッカーズ』のパラダイムX内にある「VRパーク」のシンボルツリーで、ギリシャ語でへそや中心という意味がある。
姿はマネキン人形が絡まったような異形で、人間のマイナス感情を吸収して悪魔化してしまった。
- ダークウィロー
闇の柳。PCで発売された『偽典・女神転生』に登場する妖樹。原典は不明(シューベルトが作曲した「魔王」に出てくる柳か?)。
余談
デビルサマナーシリーズでは、龍系の悪魔に分類されるらしく、『ソウルハッカーズ』において「造魔」と合体させ続けると竜型に変異する。
なお植物の魔物の所属する種族としては、『偽典・女神転生』にはNEUTRAL属性の「樹精」、『デビルサマナー』以降にはLIGHT-LAW属性の「神樹」が登場している。
真シリーズ以前のファミコン版『女神転生』では、植物の悪魔はアルラウネが「幻魔」、人喰い花であるマンイーターやドリームキッスは「外道」であった。