概要
「小西ひろゆき」という名はポスターやツイッターでの名義で、本名は「小西洋之」。
1972年1月、徳島県に生まれるが、生まれて間も無く千葉県に移住。姉と二人の妹がいる。
10歳の頃から病気で倒れた父の介護を家族で行い、それが縁で徳島大医学部に入学も「一番好きな文学の世界を目指す」とし、東京大学教育学部教養学科に再入学後、郵政省→コロンビア大学派遣→総務省→経済産業省→総務省と渡り歩いた経歴を持つ。
2010年の第22回参議院選挙で千葉選挙区から出馬し当選。参議院は6年任期のため、2013年夏の選挙では非改選組。2016年の参議院選挙でも当選し続投。2020年から立憲民主党所属。
経歴だけ見ると有能に見えるが、実際は問題の多い人物(後述)。
そのために多くのウォッチャーがおり、「コニタン」と呼ばれている(声優の小西克幸のファンからはこの呼称に苦情も出ている)。
この渾名は官僚時代から陰でつけられていたとの報道もある。
政策・主張
憲法
憲法改正について「反対」
9条改憲について「反対」
緊急事態条項を設けることについて「反対」
外交・安全保障
「他国からの攻撃が予想される場合には先制攻撃もためらうべきではない」との問題提起に対し「反対」
敵基地攻撃能力について、「どちらかと言えば反対」
「北朝鮮に対しては対話よりも圧力を優先すべきだ」との問題提起に対し「どちらとも言えない」
安全保障関連法の成立について、「廃止すべき」
普天間基地の辺野古移設について、「どちらかといえば反対」
日本政府が行ったロシアに対する制裁措置についてどう考えるかとの問いに対し「制裁をより強めるべきだ」
「防衛費を今後どうしていくべきだと考えるか」との問いに対し「ある程度増やすべき」
日韓関係改善について「韓国政府がより譲歩すべきだ」
ジェンダー
選択的夫婦別姓制度について「賛成」
同性結婚について「賛成」
クオータ制について、「賛成」
その他
永住外国人への地方参政権付与について「賛成」
首相の靖国神社参拝について「反対」
「治安を守るためにプライバシーや個人の権利が制約されるのは当然だ」との問題提起に対し「反対」
「原子力発電所は日本に必要だと思うか」との問いに対し「必要ない」
「ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンのどちらを支持するか」との問いに対し「クリントン」
国会議員の被選挙権年齢の引き下げについて「賛成」
問題行為
国会クイズ
2013年3月29日の参議院の予算委員会。委員会では日本国憲法の改正について議論がなされていた。
その場で小西は安倍晋三内閣総理大臣に対して「包括的な人権規定といわれる憲法の条文は何条ですか?」などどうでもいいような質問をドヤ顔で、それも指を差しながら繰り返し、安倍総理から「クイズのような質問は生産的ではありません」「聞かなくても調べればいい話じゃないですか」「人を指差すのは道徳的によろしくない」と一蹴される。しかし本人は全く聞く耳を持っていないのか、「知らないとは内閣失格だ」などと挑発し、総理を完全に呆れさせるという一幕があった。
総理を論破したと思い込み、気を良くした彼はその日のブログで堂々と自分の成果を主張。だが、ブログには「真面目にやれ」「小学生みたいなことするな」「国民を馬鹿にするな」など批判コメントが殺到、瞬く間に炎上した。炎上騒動はツイッターにも拡大し、一躍小西は「国会で『憲法クイズ』をやる議員」として名が広まり、いつしか『国会のクイズ王』と称されるようになった。
なお、この騒動以降「クイズ小西」という渾名も生まれた。
小西の質問がここまで炎上したのは、質問そのもののレベルの低さに加え、質問の事前通告を怠ったこと、さらに質問で3人の憲法学者の名前を挙げた際、そのうちの1人の名前を間違えていたことも原因と思われる(なお、議事録では間違いが修正されている)。
ダイブ小西
それは2015年9月17日の安全保障関連法案に関する参議院特別委員会でのこと。他の野党議員とともに、委員長席のマイクと議事次第を奪うという実力行使による法案の採決の阻止を試みる。この際に窓枠に足をかけ、74歳の鴻池祥肇委員長の後ろから全体重をかけて飛び掛かるというあまりに危険な手段を取った。
事前に野党議員のこうした行為を予期していた自民党議員がスクラムを組んで委員長をガードしていたこともあっての行動ではあろうが、同日昼に「皆ギリギリ言論の府を守っている」とツイート。舌の根も乾かぬうちの行動に、批判的あるいは嘲笑的な反応が集まった。
この危険な技「小西ダイブ」は、鴻池委員長をガードしていた「ヒゲの隊長」こと佐藤正久議員の「集団的自衛権ガード」によってなんとか阻止された。
一歩間違えれば、死人が出る可能性のあった危険行為を平気でやった小西には当然批判が集まるとともに、隊長に撃沈された様は「あの小西がまたやらかした」としてすぐにネット上でネタ扱いされ、新たに「ダイブ小西」という渾名が与えられた。
佐藤にガードされたことについて後に「故意による技巧的殴打」であると一方的に主張したが、全く相手にされていない。
高市文書
2023年2月22日、総務省の幹部から受け取った内部文書のコピーを提出した。
サル発言
2023年3月、彼は憲法審査会の野党側筆頭幹事を務めていたが、3月29日に憲法審査会の4月の日程が決まった際、彼は記者に「「参議院では、毎週開催はやらない。毎週開催は、憲法のことを考えないサルがやることだ。何も考えていない人たち、蛮族の行為で、野蛮だ」と発言。
これにはネットだけではなく、翌30日に開催された憲法審査会の席上でも玉木雄一郎国民民主党代表や山本太郎れいわ新選組代表、自民党の松川るい議員、日本維新の会の音喜多駿議員らをはじめ、他党の議員から非難が相次いだ。
泉健太立憲民主党代表もこの事態を重く捉え、31日には泉代表が会見を行い、「『サル』や『蛮族』という発言はまかりならんと考えており、わが党としても謝罪を申し上げたい。」と陳謝。小西を筆頭幹事から外し、厳重注意処分とした。
小西本人は30日に釈明会見を行ったが「発言は切り取られたもの」「報道にも問題があった、法的措置も考える」と逆ギレ発言をして火に油を注ぐこととなった。
その後、彼の誠意の無さもあり、維新は立憲民主党との連携を凍結。小西は維新の馬場伸幸代表の元に謝罪に訪れたものの、持参した謝罪文がなんと「自分のツイートをプリントアウトした紙」に名刺を添付したものであったため余計に馬場らの怒りを買う羽目になった。
Twitter芸人
国会議員の多くは公式のTwitterアカウントを所持し、自身の活動内容などを報告している。
多分に漏れず、小西も自身の公式アカウントを所持しているが、湧いて出てくる問題発言やその内容のネタっぷりから「ツイッター芸人」と呼ばれるほか、自ら炎上騒動を繰り返してばかりいるので「自民党の影の工作員」とも揶揄される。
彼のツイッターでの迷言は数多く存在するが、この記事では代表的なものを記述する。
「会食の後、終電で戻りました。日本酒を飲み倒せる身体に生んでくれた両親に感謝しつつ(^^;自転車漕いで帰ります♪」
元ツイートが長かったので要約。
一般認識は薄いが、飲酒をした状態で自転車に乗ることは飲酒運転に当たり、刑事罰の対象となる。このことを指摘された際、自転車を「漕いで」帰ったのではなく「押して」帰ったとツイートしたと釈明したが、魚拓が残っており、嘘をついていたことがあっさりバレる。
「自衛隊は他国の子供を殺傷する恐怖の使徒になる。」
明らかに自衛隊を中傷した問題発言。妙にカルトチックな内容も特徴。
当然ツイートは炎上し、産経新聞で報じられる事態となった。さすがにまずいと思ったのか当該ツイートは削除されたが、明確な謝罪は一切ない。
元自衛官であった先述の佐藤議員は、「いくら法案反対でも非常識すぎる」と怒りを露わにし、2018年4月17日の参議院外交防衛委員会では現役の男性自衛官から「お前は国民の敵だ」と非難された。
「品格のない顔。よく似た二人。」
ツーショット写真で笑顔を見せる安倍総理と米国のドナルド・トランプ大統領に対しての発言。
現職の国会議員である小西が、2カ国の首脳を貶める発言をしたことが問題視され、あっと言う間に炎上。議員としての自覚が問われたほか、「お前に品格がないなんて言われたくない」と総ツッコミを喰らった。
その上、小西がトランプ大統領のツイートを引用ツイートした上で上述の発言をしたことも、批判される一因となった。
「うどん屋で天ぷらを床に落とす。レジの定員に当然のようにこちらの負担にされ脱力。」
実際のツイートはもう少し長め。
うどん屋でかぼちゃの天ぷらを床に落っことしてしまい、トレイの隅に置いて落としたアピールをしたものの、台無しになった天ぷらの料金を弁償してもらえず、結局自己負担になったことを愚痴った内容。
自分に落ち度があるのに、公式アカウントでいちいち愚痴をいう器の小ささが批判及び嘲笑の的になった。しかもこのツイートをしたのが、先述の「品格がない」発言のすぐ後だったこともあり、天ぷら騒動はさらに拡大。政治にあまり関心のないユーザーからもからかわれ、「天ぷら小西」なる新たな渾名がつけられた。また、「天ぷらが可哀想」など、小西に無駄にされた天ぷらに同情する意見もあった。
ちなみに、ツイート文の「定員」はそのまま書かれている。おそらく「店員」と打ちたかったのかもしれないが、せめて誤字脱字くらいは確認するべきだろう。
「共謀罪が成立すると本気で国外亡命を考えなければならなくなると覚悟している」
テロ等準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案をめぐるツイート。
何故共謀罪が成立すると国外亡命しなければならなくなるかは不明だが、とにかくツッコミどころ満載。
民進党幹事長の野田佳彦元総理は「小西氏はとにかく表現が過激になりがちなので、党全体としてこの問題を含めてよく指導していきたい」と発言した。
また、自分の気に入らない発言をしたユーザーを片っ端からブロックしまくり、時には訴訟をちらつかせる事すらある。
自分への中傷はともかく、正当な批判をしてきたユーザーも速攻でブロックする。もっとも、国会議員にも相手をブロックする自由はあるものの、原則として国民の声を無視する行為と取られるので、あまり推奨される行為ではない。
とにかく自分に都合の悪いことを言われるとすぐにブロックするため、例の天ぷら騒動以降、面白がって当アカウントにクソリプを送るユーザーが急増。さらに悪ふざけでクソリプ合戦は拡大し、やがてどれだけ早く小西にブロックされるかを競う「小西ひろゆきチャレンジ」なるものが誕生。完全にネットのオモチャ扱いされることとなった。
先述の「サル発言」に関する言い訳会見の終盤、ある記者に対しても法的措置を取ると恫喝し、「圧力じゃないですか」と指摘されるとそそくさと逃げて行く醜態を晒した。
これに対し、「いくら何でも悪ふざけが過ぎる」という意見も存在するが、結局のところ彼が議員として品格のある行動を取っていれば、ここまでからかわれることもなかったはずであり、完全に自業自得としか言えない。
だが、相変わらず問題発言を繰り返し、ユーザーの意見を無視し続けているのを見る限り、本人に反省の意思は一切ないようだ。
余談
党内での渾名
「官僚出身議員にありがちなエリート意識があるのか、小西議員はすぐに人を見下しているような態度を取ってしまう。そのため、党内で彼と親しくしている議員は見たことがありません。いつも一人でいることから、『ボッチ君』と呼ぶ人間もいるほどです。党職員や記者ですら彼の話題になると露骨に嫌な顔をするほどで、とにかく人望がない」(立憲民主党のベテラン秘書の証言)
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