概要
巡潜丙型改潜水艦は、日本が軍縮条約破棄後に新たに計画した巡洋潜水艦の内、潜水戦隊司令部設備を持たず、水上偵察機搭載を廃止した代わりに、魚雷発射管と魚雷搭載量を増加したグループの第二陣である。
本級は、巡潜丙型潜水艦の改良型と思われるかもしれないが、実際は巡潜乙型改二潜水艦を水上偵察機搭載を廃止した、所謂巡潜丙型潜水艦仕様の巡潜乙型改二潜水艦が正しい表現と言える。
武装面に関しても航空兵装を除いだ以外は基本的に巡潜乙型改二潜水艦と同等の装備である。
終戦時残存した艦は伊号第五十三潜水艦の1隻しかいなかった。
主な特徴
- 巡潜乙型改二潜水艦を巡潜丙型潜水艦仕様にした艦種。
- 機関は艦本式22号10型ディーゼル2基を採用。
- 魚雷発射管の数は巡潜丙型潜水艦の8門から6門に減少。
- 魚雷搭載量は巡潜丙型潜水艦の20本から17本に減少(ベースとなった巡潜乙型改二潜水艦は19本搭載なので、やはり本級の方が少ない)。
- 水上速力は巡潜乙型改二潜水艦同様の17.7ノットで、巡潜丙型潜水艦の23.6ノットよりも遅い。
同型艦
1番艦伊号第五十二潜水艦
2番艦伊号第五十三潜水艦
3番艦伊号第五十五潜水艦
4番艦伊号第五十七潜水艦 ― 建造中止
仮称艦名第632号艦 ― 建造取り消し
関連タグ
第一次世界大戦終焉から第二次世界大戦末期の1等潜水艦
巡潜丙型潜水艦 巡潜丙型改潜水艦
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