概要
中型は、海軍中型潜水艦の第七陣であり、海軍中型潜水艦最後の艦級である。
本級は、海中6型をベースとして戦時量産されたが、設計には変更が加えられている。
竣工数は18隻と海軍中型潜水艦のグループで最多のグループである。 しかし、様々な戦備計画や軍備計画で増備予定となっていたが、竣工数の数倍の61隻の建造取り消し・建造中止が出ている。
建造取り消しに関しては、本級と呂号第五百潜水艦・呂号第五百一潜水艦を参考にしたとされる戊型潜水艦のいずれかを過去の戦備計画や軍備計画で建造する予定となっていた巡洋潜水艦系列と潜特型潜水艦の建造を取り止める代わりに増備する計画が上がったものの、水中で高速な潜水艦が望まれたことと巡洋潜水艦系列の建造計画が復活した時に取りやめとなった。
終戦時残存した艦は、呂号第五十潜水艦の1隻しかいなかった。
主な特徴
評価
では評価はどうだったのだろうか。 その答えは海中6型に負けず劣らず良いと言えるものである。
まず機関に関しては、海中6型の時点で従来の海軍中型潜水艦より高出力となっていたが、艦本式21号8型ディーゼル2基の水上での出力計3000馬力に対し、艦本式22号10型ディーゼル2基では水上での出力計4200馬力と約1.5倍ほどの出力を可能とした。
続いて水上の速力に関しては、海中6型の18.9ノットに対し、19.8ノットの速力を大きくなった船体で出すことが出来た。
他にも運動性も良く、乗組員からの評価は良かったと言われている。
同型艦
1番艦呂号第三十五潜水艦
2番艦呂号第三十六潜水艦
3番艦呂号第三十七潜水艦
4番艦呂号第三十八潜水艦
5番艦呂号第三十九潜水艦
6番艦呂号第四十潜水艦
7番艦呂号第四十一潜水艦
8番艦呂号第四十二潜水艦
9番艦呂号第四十三潜水艦
10番艦呂号第四十四潜水艦
11番艦呂号第四十五潜水艦
12番艦呂号第四十六潜水艦
13番艦呂号第四十七潜水艦
14番艦呂号第四十八潜水艦
15番艦呂号第四十九潜水艦
16番艦呂号第五十潜水艦
呂号第五十一潜水艦(2代目) ― 建造中止
呂号第五十二潜水艦(2代目) ― 建造中止
呂号第五十三潜水艦(2代目) ― 建造中止
呂号第五十四潜水艦(2代目) ― 建造中止
17番艦呂号第五十五潜水艦(2代目)
18番艦呂号第五十六潜水艦(2代目)
第641号艦~第654号艦 14隻 ― 建造取り止め
改マル5計画で計画された艦 43隻 ― 取り消し
関連タグ
第一次世界大戦終焉から第二次世界大戦末期の1等潜水艦
海大1型潜水艦 海大2型潜水艦 海大3型a潜水艦 海大3型b潜水艦 海大4型潜水艦
海大5型潜水艦 海大6型a潜水艦 海大6型b潜水艦 海大7型潜水艦
第一次世界大戦終焉から第二次世界大戦末期の2等潜水艦
海中6型潜水艦 中型潜水艦