概要
はやみねかおるの作品「都会のトム&ソーヤ」に登場する架空の団体。
四人の人間からなっており、主人公の内藤内人、竜王創也とはライバルにあたる関係。
「わたしたち四人で”栗井栄太”。夢は、究極のゲームをつくること」
「おれたち四人が集まって、栗井栄太なんだ。だれが欠けても、栗井栄太は存在しなくなる」
メンバー
リーダー・雑用全般
神宮寺直人(じんぐうじ なおひと)
演(実写映画):市原隼人
「日直の直に人って書いて、『なおひと』って読む。まちがえないでくれよな」
「『第五のゲーム』をつくるのは、栗井栄太だ。これは、推定でも予測でもない。
あらゆるデータから導きだされる、確実な未来だ」
身長188㎝、体重63㎏、4月4日生まれ、血液型AB型。31歳。
ハンサムでやせ型、背が高い。ヤのつく自由業の人のような格好をしている。
雑用などを扱う栗井栄太のまとめ役で、大抵の事を他のメンバーに相談せず独断で決定できる権限を持っている。お金持ちだが、いつも土木工事などのアルバイトをしている。
趣味はセンスのないネクタイ(柄は花札の絵柄で、どれも高額。柳川曰く「年を取った奴はそんなネクタイは締めない」)集めで、それらを手に入れるために危険な目にあったことがあるらしい。
現在所持しているネクタイは内人達が修学旅行で入手しお土産として神宮寺にプレゼントした「萩に猪」、「紅葉に鹿」、「牡丹に蝶」や、彼が20歳の時に三日三晩の花札で勝利して手に入れた「梅松桜」や「赤短」など現在8種類の柄をコレクションしており、いつの日か『伝説のネクタイ』とされる五光をあしらった柄(「松に鶴」「桜に幕」「芒に月」「柳に小野道風」「桐に鳳凰」の5種類)のネクタイのコンプリートを夢見ている。
『ゲームの館』を作ったのも彼。
言動や行動からは大ざっぱな印象が目立つものの、メンバーのことを大切にする。
楽しいことをとことん追求し、ゲームに命をかけるほどの情熱を秘めた男。創也とはしばしば張り合う。
15巻から出てくる梨田奈亜とは意外なところで関係を持っており…?
グラフィック・音楽担当
柳川博行(やながわ ひろゆき)
演(実写映画):森崎ウィン
「ゲームは、そんなに好きじゃない。できたら、やりたくない」
「立って、こちらを向け。せめて、正面から撃ってやる」
無口な美大生。ニックネームは「ウイロウ」(「柳」を意味する「willow」では無く、和菓子の「ういろう」が好物なのが由来)。
音楽とグラフィック、アクションシーンなどを担当。ゲームを作っているのは、音楽やグラフィックより好きなことをしないようにするためだという。
二階堂卓也が「自分より強い人」と発言し、実際に内人の前で指ではじいただけでカップを真っ二つに割っている事や、身体が鈍っている事を感じた事から修行も兼ねて傭兵として紛争地帯に赴くなどその実力は計り知れない。しかし肝心な場面では、何らかの理由(体調不良など)により役に立たないことが多い。いつか内人と決闘をすることを楽しみにしている。
マレー語を喋れるなど他演技派で、DOUBLEでは創也のことをほぼ完璧に演じきった。
料理の腕前は超一流でレストランが開けるほど(神宮寺直人に冗談でキッチン・クリイエイタを開こうといわれている)。堀越美晴の父親が番組出演を持ちかけたことも。
大学には(作者曰く)ほぼ行っていないようだが、教養も持ち合わせていることが窺える。
ゲームはそれほど好きではないらしい。趣味は薬草を育てる事で、ゲームの館の庭も管理している。
シナリオ担当
鷲尾麗亜(わしお れいあ)
演(実写映画):本田翼
「まったく、男の子ってやつは、ややこしいわね……」
「はぁ〜い、キッズたち!」
表向きは売れっ子の冒険作家。(内人曰く「冒険する作家に見える」。)
栗井栄太としてはゲームシナリオを担当。他のメンバーからは「姫」と呼ばれており、本人はスター・ウォーズのレイア姫が由来だと主張しているが、神宮寺に言わせるとわがままなことからそう呼んでいる。
いつもは「ゲームの館」の近くのマンションに住んでいるが、作家活動で締め切りが迫るとホテルに缶詰めになり、さらにせっぱつまってくると館に逃げ込んできて悲鳴などを上げ、大騒ぎする。
自分の悪口や秘密に関する事を聞くと地獄耳に変わり、自らの年齢や料理の残念な才能を貶されると(特にジュリアスに突っ込まれる)、即座にアッパーカットを喰らわせる。
酒好きで、特にお気に入りは高級ワイン。だが、それのおつまみは駄菓子(酢昆布)という、異常な味覚を持っている。異常なほど赤が好きで、靴はエナメルの赤いハイヒール(同じ型)を何足も持っている。
いつも着ているのは赤いスーツだったりドレスだったりと全身を赤に包んだ女性。内人と創也のことは「キッズたち」と呼び投げキッスをしてくるが、内人たちはそれをいつも避け、麗亜が大きく舌打ちをする、というのが毎回の恒例になっている。(内人には自転車に乗っていても避けられている。)
常に駄菓子を持ち歩いており、お気に入りは酢昆布。
料理の腕前は「狩りの餌になるが生け捕りには不向き」と云われる程下手で、味は毒にも匹敵する。
以前、残飯を廃棄した結果ゴミ捨て場にカラスが寄り付かなくなり、町内会から感謝状を貰った事もあるが、彼女自身は料理の才能が全くないことに気付いていない。
当人は、ゲームを作ることは「死ぬまでの暇つぶし」との事。
創也や内人に期待していて、栗井栄太の中では最も二人と友好的な関係を築いている。
プログラム担当
演(実写映画):玉井詩織
「あなたたちのR・RPGに期待はしてませんが、紅茶の味は、たいしたものですね」
「ふーん、これがカラオケボックスか……」
有名私立小学校に通っている小学校6年生の少年。創也と性格が似ている。
金髪に碧眼で、外見は白人だが、国籍や生まれ育った場所は日本であり、日本語以外は話せない。
幼い頃に両親をなくし、神宮寺に助けられた。この時、悲しみから心を守るためにもう一つの別人格である「妹」ジュリエット・ワーナーが生まれた。
小学校へ行く以外の外出時や強いショックを受けた時、妹・ジュリエットになり、外出時は女装をしている。
妹について自分の別人格であるという自覚はなく、記憶も無意識に辻褄を合わせている様だが、深層心理では薄々感づき始めており、真実を知りたいと思っているらしい。
ジュリアスは短髪のため、彼女が人格として出てくる=ジュリアスが女装する際は髪型もそのままだが、「夢幻」下巻にてジュリアスが見ている本当の彼女の姿は長髪であることが判明した。
「IN塀戸」ではゲームのデバッグをしていた。
栗井栄太視点の話は大抵がジュリアス視点で行われる(ただし「修学旅行においで」の後日談の書き下ろし小説では他メンバー視点でのメンバーで行われ、自身の視点での話はジュリエットの人格で行われた)。
冷静で栗井栄太の個性的な人物を客観的に見ることができる(本人もやや個性的ではあるが)。
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初代栗井栄太
実は神空寺達4人のチーム名は「二代目」で有り、その事実を知っているのは初代の元弟子である神宮寺のみ。
初代栗井栄太は「どうして、こんなに退屈なんだ?」が口癖の男で、本名も同じく「栗井栄太」。
弟子の神宮寺に栗井栄太を継がせて自分の退屈しないゲームを作るよう言い残し、自身は旅に出た。ゲームクリエイターとしての実力は正に究極で、創也からは『神』と評される程。
その一方で創也や神宮寺たち以上に手段を選ばず、「この世には"やっていいこと"と"やったら面白いこと"の2つしかない」と考えており、法律や道徳など不要と考えている。