概要
ドラゴンボールにて登場する技(技術)。
複数の種類が存在しており、原理も異なる。
習得者の関係もあり、基本的に使用されるのはヤードラット星人のものである。
ドラゴンボールといえばシュンシュンと消えるように移動しながら戦闘するのが有名だが、あれは早すぎて見えないだけの移動で、短い距離でしか発生しないのが基本。
それに対してこちらはワープであり、宇宙の星々をも一瞬で移動することが可能。
ヤードラット星人の瞬間移動
ヤードラット星の住人、ヤードラット人(ヤードラット星人)の間で伝わる技(技術)。
本編では孫悟空が爆発したナメック星からの脱出に使用したギニュー特戦隊の宇宙船が、"ヤードラット星"に到着した。その際に出会ったヤードラット星人に教わり習得している。
多くの創作で見られる空間移動技術と異なり、「場所ではなく人物(正確にはその気)」を対象として探って、その人物の居場所へと飛ぶ技法で、悟空曰く「知った人間のいない場所には行けない」とのこと。
ただし悟空は新ナメック星へ移動する際に、北の界王様にある程度の居場所を教えて貰った上ではあるが、「ピッコロに似た気が集まった場所」を探って移動したので、使用者は対象者と直接の面識が無くとも移動可能な様子。
結果として、移動距離は探れる範囲の関係上、対象者の気の大きさと比例する事になる。
また、気を探る必要があるため、移動までに隙があるのも欠点。ただし、既にある程度の位置を把握している相手(目の前で戦っている相手など)を対象に使用する場合は、ほぼ即座に移動可能。
漫画版『ドラゴンボール超』において登場したヤードラット星の長老ピバラ(悟空に瞬間移動を授けた人物)によれば、数多くの術を持つヤードラット星人だが根源にあるのは全て"スピリット"(=気)と呼ばれる力で、瞬間移動もそのスピリットのコントロール基礎の基礎である技との事(気の扱いに長けた悟空でも1年近くかけて瞬間移動のみの修得だった)。
界王神・キビトの瞬間移動
界王神およびキビトが使用する技術。
基本的に「カイカイ」という呪文を唱えて発動するが、唱えず発動することも。
こちらは場所を対象として使用するが、その対象にできるのは界王神界(同じ天界の区分だが、実際には界王星を含めたあの世+全宇宙を俯瞰で観察出来る別世界に存在する)と下界の星々の間…つまり、ほぼ宇宙全域。気を探る必要がないことから移動のタイムラグも生じず、体力が続く限りは連発も可能と、効果だけを見ればヤードラット星人のものの上位互換とも言える。流石は神の技術といったところか。
欠点として体力の消耗が大きいようで、作中では体力が減ったことで瞬間移動が不可能になる場面があった。
作中での移動距離
地球へ帰還中の宇宙船内でメカフリーザとコルド大王の気を察知した悟空も、瞬間移動で間に合った旨を説明していた(悟空の乗っていた宇宙船の移動速度であっても、トランクスが言った3時間分のズレが生じた程の距離の差であれば、計算上軽く数十~数百兆km以上となる)。もっともこれはフリーザの戦闘力がフルパワーでなくとも数千万程であったから、探れた距離とも考えられる。
悟空が仲間たちに披露した際は、地球上でカメハウスの亀仙人(戦闘力は139)の元まで1万km以上の移動を行った。同じく地球上であっても、神様の神殿から戦闘力が一般人(1~5程度)のブルマの気を探った時は、「探しにくいな」と苦労していた(ブルマの近くにはヤムチャと亀仙人、チチもいたが、彼らが同行してたか知り得てない為、そちらを探ったかは定かではない)。
"天界"の一部である"あの世"と蛇の道で繋がっている"界王星"への移動も、生きたまま地球から行う事が可能である。探知している界王の戦闘力は3500。
またあの世からは"界王神界"への瞬間移動も可能で、これは修行中であった息子・孫悟飯が気の対象であった事も大きいと思われる。
界王神界へは瞬間移動のみでしか辿り付けない為、キビト(キビト神)、悟空、魔人ブウ(純粋)のいずれもこの方法で移動している。
その他の使用方法
なお、戦闘中に超近距離内で連続した瞬間移動を行って相手の背後を取るという戦法を取った事もあり、原作ではセルとの戦い、『ドラゴンボール超』では多くの敵に使用している。セル戦ではかめはめ波との合せ技も見せていた(「瞬間移動かめはめ波」などと呼称される)。
修得者
孫悟空
作中で何度も使っており、戦闘から人助けまで活躍した。
ミスター・ポポ
ブルマをユンザビット高地まで連れて行く時に使用した。実は悟空より先に使っている。
しかしこの時は空飛ぶ絨毯に乗っており、ポポの能力なのか絨毯の特性なのかは不明。
特に細かい制約もないようでポポが知っている場所なら瞬時に移動出来るようだ。
キビト・キビト神
キビトの得意な技術とされている。悟飯を界王神界へ移動させたのが初出。
ポタラでの合体後にキビト神も使用し、悟空やベジータを救出した。
東の界王神
キビトとの合体で習得したのか、それともキビトが得意だったというだけで元々習得していたのかは不明だが、ドラゴンボール超では分離後に単身で使用している。
セル
数回悟空の瞬間移動を目撃し、その後自爆から復活した後に、同じヤードラットの瞬間移動を学習し修得している。
魔人ブウ(純粋)
キビト神が使用したのを一目見て学習し、即座に使用して界王神界へ侵入した。敵側でこのタイプの瞬間移動を習得・使用したのはブウのみ、かつこれを戦闘などにて使用することはなかった。
ベジータ
漫画版『超』においてヤードラット星にて修行を行うも、基礎である瞬間移動はスキップし他の技を修得。しかしモロと悟空の戦闘が開始したのを察知して、一度だけ地球への移動を成功させる。以降は「2度と使えんし今後覚える気もない」と話していた。
ゴクウブラック
孫悟空の体を奪ったため使用が可能。
メタルクウラ
ビッグゲテスターの技術力で身につけた。また本作では瞬間移動の移動シーンが追加されている。