「ふふふ…わしは… ポリポリ… う~ん かい~よ~~ かい~お~~ かいおう… 界王じゃ!」
概要
地球を含む北の銀河を管轄している芯人という種族の神様。劇中では複数の界王が登場するのだが、基本的にシンプルに「界王」「界王様」と呼ばれている。
人物
あの世の「蛇の道」の終点にある、地球の10倍の重力があるこぢんまりとした惑星「界王星」に、猿のバブルスとバッタのようなグレゴリー(アニメオリジナル)とともに住んでいる。
ゴキブリのような触角とドジョウのような口ひげ、丸サングラスをかけ、青肌にぽっちゃり体型のちょっとうさんくさめな外見。
地球の神によれば閻魔大王よりもすごいとのことだが、あまり偉ぶった態度は取らない。ただしセルの自爆に巻き込まれて死亡した際は、悟空に対して「地球という小さな星のために界王を殺しおって」と苦情を述べており、自分が高位の存在という自覚はあるようだ。
しかしその実力は本物で悟空に自身の戦闘能力を何倍にも引き上げる界王拳や他人や動植物等生きとし生けるもの全ての気を集めて凄まじい気弾を生み出す元気玉等作中屈指のチート技を伝授している(ちなみにこれらの技を使用しているのは悟空のみであり、同様に界王の元で修行した天津飯らに伝授したかは不明。また界王本人はどちらの技も自身が会得することはできなかったと独白している)。
また触角を使って銀河の動向を察知したり、自身を介して個人の声を全宇宙に届ける能力を持つ。
アニメ版ではリクームらを前にしても、勝てる見込みがある態度を見せている。
趣味はドライブだが、アニメのアイキャッチでは毎度車が悟空にぶつかって壊れている(原因の大半が、瞬間移動してきた悟空だったりする)。
声優は、アニメ『ドラゴンボール』シリーズの無印第1話からナレーションを担当していた八奈見乗児が兼任、四半世紀演じていたが、『ドラゴンボール超』放送中の2015年9月に高齢と体調不良で降板(その後、一度も復帰することなく2021年12月3日に死去)、ウーロン役の龍田直樹がナレーションと界王役を引き継いでいる。
能力
レンガなどの物体を手の動きに合わせて浮遊・操作することが出来る。速度を上げて超スピードでも動かせる。
遠く離れた場所にいる相手の脳に直接話し掛ける能力。東の界王神でも出来ない貴重な能力。
逆に他者の声を特定の人物に伝えることも出来る。ドラゴンボールGTでは他の銀河の界王たちと協力して悟空の声を全宇宙規模で伝えた。原作では界王の背中に触れることで他者に声を届けるが、GTではその描写はなく使用可能。
遠くの光景を見ることが出来る能力。これにより悟空とフリーザの激突を観戦していた。見る場面の切り替えに触角を用いているような描写がある。ちなみに老界王神も同様の能力を持っているようで覗きに悪用している。
活躍
サイヤ人編
初登場。ラディッツとの戦いで死んだ悟空が1年後に地球に襲来するサイヤ人に負けない様修行するために界王の元を訪れた。
界王の元ではそのひょうきんな性格から、「ふとんがふっとんだ」「はなくその秘密をそっとはなくそう」といったダジャレで界王を笑わせなければならない入門テストがあったが悟空はすんなりと合格した。そして1年足らずで悟空に界王拳と元気玉を伝授したのみならず基本戦闘力も大幅に(戦闘力値を基準とした単純計算で8倍以上)パワーアップさせた。その結果悟空は一年前ではどうあがいても勝ち目のなかったベジータ達を、ほぼ痛み分けに近い形ではあったがなんとか追い返すことに成功した。
…が、悟空が現世に帰還するためには蛇の道をもう一度通る必要がある事にサイヤ人が地球に襲来する前日に気づくという超ド級のうっかりをかました結果、悟空が戦場に到着した頃にはZ戦士は悟飯とクリリンを除いて全滅してしまった。
フリーザ編
サイヤ人編後も悟空たちの戦いに陰ながら尽力。フリーザ戦では、復活した地球のドラゴンボールを使った奇策で、ナメック星のドラゴンボールをも甦らせる活躍をした。また悟空達がナメック星で激闘を繰り広げている裏で、サイヤ人との戦いで死亡したヤムチャ達に修行を付けている。
…が、この時もナメック星の消滅に悟空が巻き込まれていくのを「見ちゃおれん」と最後まで見届けるのをやめてしまったため、悟空が無事脱出できたことに気づかないといううっかりをかましてしまった。幸い、今回は人的被害は出てないが。
アニメ版では閻魔に頼んでギニュー特戦隊の内、ジース、バータ、リクーム、グルドを界王星に連れて来させ、ヤムチャ、天津飯、餃子の対戦相手とした。
彼らはこの事実を知らないためリクームたちは界王星を支配しようとしており、ヤムチャたちは阻止するべく立ち向かうという構図となった。
当の界王は悟空とフリーザの激突を観戦中のためほぼノータッチ。ただし「ベジータ以上の実力者たち」を前にしり込みするヤムチャたちに「攻めるんじゃ!」とアドバイスした。
人造人間・セル編
ピッコロと神様の融合によって失われた地球のドラゴンボールを復活させるために新ナメック星を探す悟空の訪問を受け、大体の位置を教えた。その後、セルゲームにおいて「ここしかなかった」との理由で、瞬間移動で悟空が連れてきたセルの自爆の巻き添えを食らって死亡してしまう(そもそも瞬間移動が相手の「気」を探知してワープする方法の為、どうやっても被害を出す事は避けれなかった。もう少し決断が早ければ界王様達を連れて脱出できた可能性はあるが)。
元々あの世の住人のため、この一件以降も復活させた界王星で変わりなく暮らしている(アニメでは死亡した直後の頃には蛇の道周辺の岩山に仮住まいをかまえていたことが描かれている)。
ヤムチャが「セルに殺された人たちを生き返らせてほしい」と神龍に願った際には生き返る事が出来ない悟空に付き合い神龍の願いを自ら断っている。
しかし劇場版『銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』では彼の死がきっかけで、かつて四人の界王が力を合わせ封印した「ボージャック」の封印が解けてしまうことになった。
魔人ブウ編以降
ブウ編では活躍する場面は少なかったが、ドラゴンレーダーを取ってくるトランクスの時間稼ぎをする為に超サイヤ人3に変身する悟空に下界に居られる時間が少なくなると警告したり、界王神界での最終決戦時に元気玉の気を集める為あの世とこの世の住人に悟空やベジータ達の声を伝えるサポートをしている。
その後は悟空のあの世での生活に付き合う為に生き返らずに過ごしていたが、悟空は老界王神の命を貰った為、結局彼のみ死んだままになった。
その為、『ドラゴンボール超』では悟空に頼み神龍の願いで生き返ろうと考えるが結局失敗に終わる。因みに『ドラゴンボールGT』のほうでも死んだままである。
ゲームにて
一応それなりの戦闘力はもつものの、戦闘シーンがほとんどないためシナリオのみの登場や、サポートキャラとしての登場がほとんど。しかし原作でも主要なキャラの1人の為、ボイス付きのストーリーがあるゲームにはかなりの頻度で出演している。
そしてゲーム『ドラゴンボール改 アルティメット武闘伝』ではプレイヤーキャラとして参戦。趣味のドライブは単体技で最強クラスの火力を持つが、地上でないと発動できない。
これの界王出演のIFストーリー「北の銀河から」三部作「初恋」「時代」「遺言」は一見の価値あり。
魔人ブウ:善と初恋の人が似ているという話をしたり、いつも通り調子に乗る超サイヤ人3ゴテンクスを注意したり、なぜか界王星に来たブロリーと共にカカロットを探したりとドタバタである。
『ドラゴンボール ザ ブレイカーズ』ではサバイバースキンとして、シーズン3から参戦。専用スキルは味方全員にレイダーの位置を知らせる「テレパシー」とレイダーの視界を妨害できる「おーいバブルスくん!」である。因みに原作では使えなかった界王拳を「界王拳ムーブ」というスキルで使うことが出来る。勿論専用ボイス付き。元気玉はドラゴンチェンジがないと使えないため、シーズン6時点では界王様の状態で使用することは出来ない。