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概要

田中派に疑問を抱いていた小沢一郎梶山静六が、派内勉強会として「創政会(1994年から経世会)」の創設を金丸信に提案。

1985/02/07に勉強会として立ち上げた「創政会」は実質的には竹下登の派閥として機能し、そのことに気付いた田中角栄は切り崩しを行うが、02/27に田中角栄が脳梗塞で倒れると雪崩のように田中派議員を吸収。

竹下派として「創政会」が急進した。

この創政会の中核となった若手議員こそが竹下派七奉行と呼ばれることになる。

竹下系は「小渕恵三」「橋本龍太郎」「梶山静六」。

金丸系は「羽田孜」「奥田敬和」「渡部恒三」「小沢一郎」。

1992/2月に東京佐川急便事件の影響から経世会会長だった金丸信が失脚すると竹下系と金丸系の対立は深まり、最終的に金丸系の四人はその全員が自民党を離脱することとなった。

メンツ

小渕恵三

1937/06/25~2000/05/14。

「凡人宰相」「平成おじさん」「冷めたピザ」の異名で呼ばれる。第84代総理大臣

1987~89の竹下内閣では官房長官を務める(平成元号が発表されたのはこの頃)。

羽田孜を担ぐ小沢一郎とは創政会の次期会長で対立関係だったが、小渕恵三が政権を握った際には自由党との連立協力関係に。

しかし次第に小沢との間で微妙関係が続き、04/01に結局自由党は離脱。小沢との協力関係は終了した。

橋本龍太郎

1937/07/29~2006/07/01。

女性からの人気が高く、「龍さま」と呼ばれるほど。第82・83代総理大臣

同い年の小渕恵三とは「恵ちゃん」「龍ちゃん」と呼び合う程、当選以来お互い騙し騙された事の無い仲だった。

一方で一龍戦争と表されるように、小沢一郎とは仲が悪い。

竹下登内閣時は幹事長代理を務める。

梶山静六

1926/03/27~2000/06/06。

軍人」「大乱世の梶山」の異名でも知られる。

竹下内閣では自治大臣・国家公安委員会委員長を務める。

元々小沢一郎とは田中派クーデターの実働同士だったが、金丸信が創政会の会長を辞めることになると次期会長を誰にするかの後継争い衝突

小渕恵三を担ぐ梶山と、羽田孜を担ぐ小沢一郎とで「一六戦争」と呼ばれることとなった。

結果として参議院を押さえた小渕恵三が経世会会長に就任。

その論功で梶山も自民党幹事長に就くという大勝を決めた。

しかし橋本龍太郎が退陣すると小渕派を離脱、無派閥で小渕恵三小泉純一郎総裁選で戦い、敗れた。

羽田孜

1935/08/24~2017/08/28。

「平時の羽田」「ミスター政治改革」の異名でも知られる。第80代総理大臣

ミスター政治改革と呼ばれるように政治改革への執着は並でなく、金丸信からは「熱病に浮かされている」と釘を刺されたほど。

竹下内閣では、1985年の第二次中曽根内閣に引き継ぎ農水相を務める。

1992年、創政会が小渕恵三(竹下系)・小沢一郎(金丸系)で対立した際、竹下登から「中立」であるように指示を受けた。

しかし結局は小沢に担がれ、経世会を離脱。「改革フォーラム21(羽田・小沢派)」を結成し、竹下からの信用は失墜。

1993年に宮澤喜一首相]の内閣不信任案を提出し、自民党を離党して新生党党首になった。

奥田敬和

1927/11/26~1998/07/16。

元は中間派だったが田中角栄脳梗塞で倒れたことで、中間をまとめ上げると30人を引き連れて竹下派に合流した。

小沢一郎・羽田孜と共に改革フォーラム21(羽田・小沢派)を結成、

また新生党の結成に参加した。

渡部恒三

1932/05/24~2020/08/23

自称会津ケネディ会津訛りな喋り方が印象的な政治家。1996年から衆議院議長を2498日も務める。

口が軽いとして、隠密行動が必須だった創政会初期は呼ばれなかったという。

小沢羽田奥田と共に新生党に入党し、竹下系に対抗した。

小沢一郎

1942/05/24~。

乱世小沢」の異名で呼ばれる。後に自民党政権を二回も降ろした大物政治家。

竹下派七奉行の中でも竹下登金丸信と肩を並べて「金竹小」と総称さえされた。羽田孜とは「孜ちゃん」「いっちゃん」と言い合う程仲が良い。

竹下内閣では官房副長官を務める。

竹下系の小渕橋本梶山を反小沢として敵に回し、一六戦争で梶山静六に権力闘争で敗れると、

金丸系の中心人物として羽田奥田渡部と共に離党して、新生党で活動。自民党を過半数割れに陥らせ、政権から降ろすことに成功してみせた。

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