CV:遠藤綾
概要
テレビアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」に登場する、葉月恋の実母。
かつて、神宮音楽学校に廃校の危機が訪れた際にスクールアイドル活動を行って生徒を集めようとするも、同校の廃校を阻止することはできなかった。
その後は学校を創立するために奔走するも、夫(恋の父)は海外での仕事が決まっていたために反対し、家を出てしまう。それでもめげずに学校の創立まで漕ぎ着けることは出来たが、その際の無理が祟ってしまい、恋(とかのん達)が結ヶ丘に入学する2年前に死去した。
結ヶ丘女子高等学校理事長は、高校時代の同級生である。
亡くなる直前、花は「スクールアイドル時代の物品は、恋本人(と仲間達)が発見するまでは隠しておいてほしい」と(高校時代の理事長に)言い残していた。
そのため、娘の恋は「 母はスクールアイドル活動をしていた事を後悔している 」と誤解してしまい、主人公の澁谷かのんを始めとするスクールアイドル同好会や普通科を目の敵にしていた。更に、普通科の生徒に対する素っ気ない態度や入学希望者が不足している事を理由に公約を破棄して普通科と音楽科の対立・分断を招くなど、結ヶ丘を廃校の危機に陥れてしまった。
関係者
考察と当時のアイドル事情
以下、『ラブライブ!』『サンシャイン!!』『ニジガク』『スーパースター!!』のテレビアニメ版および『リンクラ』活動記録がすべて同じ世界の出来事であると仮定した、ファンの推測である。
まず、初代『ラブライブ!』は2010年代、『ラブライブ!サンシャイン!!』はその5年後が舞台であるが、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』と『スーパースター!!』は明確に示されていない。
そこで、『スーパースター!!』について、放送年である2021年が作中の時代と仮定した場合、花が活動していたのは1990年代と推察できる。
その推察から考慮すると、花のアイドル活動は現代のスクールアイドルに比べ、遥かに困難であったことが考えられる。
まず現代では主流となっている、インターネットを前提とした宣伝活動が全く出来ない事。
当時のネットワーク環境は貧弱そのものであり、花のアイドル活動は相当困難を極めたことが容易に想像できる。
(おそらくは地道に活動していたのであろう。マスコミがどの程度扱ってくれたかで変わってくると思われる)
90年代前半から中盤頃はパソコン通信が主力の時代であり、インターネットはまだ立ち上がって間もないころである。
(当時のWEBページは数ページ~数十ページ程度の素朴で文字ばかりのページだったらしい。詳しくはウィキペディアのインターネットの項目を参照)
録音媒体としては、1994年以降からMDが主流となっていた。
たとえ1990年代後半だったとしても、当時はダイヤルアップ接続が一般的で、せいぜいISDN止まりである。
さらに、今とは違って従量課金制だったため、テレホーダイでない限りは青天井で電話料金が上がっていた時代である。
ましてや、動画の配信など夢のまた夢の時代である。
(当時の接続速度はダイヤルアップで28000bps~56000bps程度、ISDNで64000bps~128000bps程度で大容量ファイルのダウンロードやアップロードは数日掛かりが当たり前であった)
企業関連でも、当時はコンピューター機器類の導入段階の頃の話である。
一般家庭なら尚更であり、ごく一部の裕福かつ先進的な考えを持つ家庭でしか購入していなかっただろう。
※動画配信が一般的になったのはブロードバンド回線がある程度普及した2006年前後辺りからと考えられる。日本における動画配信プラットフォームの大手であるYouTubeは2005年末、ニコニコ動画はその約2年後の2007年3月にサービスが開始された。
それは現実のアイドル活動自体についても同じことが言える。
花がスクールアイドル活動をしていた1990年代はソロアイドルが人気を博しており、大人気だったアイドルグループ・おニャン子クラブが誕生・解散した1980年代と、モーニング娘。などのアイドルグループが台頭してきた2000年代に挟まれた、いわゆる女性アイドルグループ冬の時代と言われる。
女性のみのアイドルグループも決してないわけではなかったが、PUFFYやSPEED、それにZONEといった、(どちらかといえば)アーティスト寄りの活動をしているグループが多かった。
女性アイドルグループが再度台頭するきっかけとなったモーニング娘。が生まれたのは1998年のことである。
そういった2つの事柄を踏まえると、正統派のアイドルグループ活動を始めた花は、相当のチャレンジャーだったと言える。
なお、百生吟子の祖母が芸楽部に所属していた事を考えると、名称が芸楽部から変わった時期は不明ではあるが、現在の蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブに当たる組織自体はこの時代から既に存在していたようである。
余談
- 歴代のラブライブ!シリーズで初めて、メインキャラの母親の本名が明らかになったキャラであると同時に、既に亡くなっていることが明確に示された初めてのキャラクターでもある。