日本が世界に誇る稀代の“萬画家”石ノ森章太郎の画風を模したイラストに付与されるタグ。いわゆる「公式絵かと思ったシリーズ」「野生の公式」のひとつである。
概要
本タグは「石ノ森作品(萬画)の筆致や構図も含めて石ノ森の画風に似せた」もしくは「石ノ森の没後に製作された作品をあえて石ノ森タッチで再現した」イラストに対してつけられるタグである。「生前の石ノ森ならば、きっとこういう風に描いたであろう」というファンのロマンが感じられる一葉といえる。
また、(石ノ森とは直接関わりのない)別作品の登場人物を「石ノ森の画風で描いてみた」イラストに対してもこのタグが与えられる。成功すればもちろん羨望の的だが、一歩間違えると「野生の手塚」の二の舞……なんてことにもなりかねない。
なお、制作者本人が意図するしないにかかわらず「画風が石ノ森に似てしまう」場合も考えられる。そのときはケースバイケースだが、本人がオリジナルの画風を模索している場合、かなりプライドを持って取り組んでいるため、あまりしつこく「石ノ森の絵に似ている」と指摘すると怒られることがある。よって、判然としないようなら事前に制作者本人に確認を取ることを勧める。
いずれにせよ、本タグは自分自身でつける類のものではないといえる。
「石ノ森本人」と「その弟子たち」の画風の違いについて
生前の石ノ森は現在のマンガ家たちから見ても常識はずれの速筆を誇っていたが、同時に複数の出版社・雑誌の連載や単発のイラストなどの仕事を抱える「当時もっとも多忙なマンガ家」でもあった。そのため、石ノ森名義の作品の中には彼の“弟子”=「石森プロ」ならびに「石森章太郎プロ」の社員スタッフにペン入れや彩色を一任したカットも含まれている。注意深く見ればその差異は明確であるが、しかしながらそれは彼らなりに「師匠の筆致に何とか合わせようと努力を重ねた結果」だともいえる。
よって本タグではその功績に鑑み、「石ノ森章太郎本人の画風」と「石森プロ/石森章太郎プロのスタッフの作画」はあえて明確に区別しないこととする。
ただし、現役のスタッフが降臨してきた場合はさすがに“野生”とは言い難いので、その際は別途対応に苦慮する羽目になるだろう。まあそうなったらその時はその時である。
関連イラスト
原作:石ノ森章太郎
石ノ森以外の作品およびキャラクター
関連タグ
石ノ森章太郎 - 言わずと知れたご本人
なお石ノ森原作の各作品およびタグについては、当該項目の「関連タグ」を参照。
萬画(まんが) - 「マンガ(漫画)」「コミック」「劇画」「カートゥーン」などの“総称”として石ノ森が1998年に創始・提唱した言葉。また同時に、石ノ森自身が創作する従来のマンガ作品の“カテゴリ名”でもある。
石ノ森の弟子たち(石森プロ/石森章太郎プロの元アシスタントまたは現役スタッフ)
石ノ森フォロワー
- 村枝賢一 - 漫画家。無類の仮面ライダーファンとしても知られ、代表作となった『仮面ライダーSPIRITS』には原作ドラマや萬画版、さらには石ノ森の他作品からのオマージュといった、往年のファンをも唸らせる深い洞察が込められている。また、2014年の劇場長編映画『キカイダーREBOOT』では主人公キカイダーならびに悪役ハカイダーのリファインデザインを手がけた。
- MEIMU - 『人造人間キカイダー』のコミカライズ作品『KIKAIDER02』の作者。『イナズマン』のリメイクもおこなった。
- 島本和彦 - 『仮面ライダーZO』のコミカライズを担当。石ノ森自身には狂言回しキャラを用意し、ギャグテイストでも良いと言われたがシリアスな『スカルマン』のリメイクも担当。『仮面ライダーゴースト』の眼魔デザインも手がけた。
- 韮沢靖 - 小学校の卒業文集に「ショッカーになりたい。」と書いたほどのライダー怪人好きの造形作家、キャラクターデザイナー。独特の作風だが『仮面ライダー剣』『仮面ライダーカブト』『仮面ライダー電王』の怪人および『シージェッター海斗』のヒメラニアンのデザインを快諾した。
その他