概要
身分や職業といった社会的な地位の間に、支配/従属のような上下や序列の関係や明確な区別の存在する社会のこと。
詳細
人権意識の強い現代においては忌避されがちではあるが、先進国を含め多くの国の社会は階層がはっきりと分かれており、一定の流動性はあるものの労働者階級の子が上層階級(エスタブリッシュメント)に食い込むのは基本的に難しい。日本でも高度経済成長期のような経済拡大期には地方の農家や零細商店主の息子が大学教授や官僚や大企業の経営者になることもよくあったが、バブル期以降は稀になった。
学歴による序列は実力次第という建前であるが、実際には多くの大学(特にアメリカ合衆国)は入試に学力検査だけでなく面接試験を課しており、「育ちの良さ」を見ていることが多い。アメリカ合衆国の名門私立大学はレガシーと呼ばれる同窓生の子弟枠がある。入社試験に至っては一部の名門企業は対象者を有名大学からのコネ入社に限っている。
ペーパーテストであればこうした差別がなく平等であるが、集中して勉強できる環境があるという時点で一定の恵まれた身分であると言える。食事を満足に食べられずひもじい思いをしていたり、親から激しい虐待を受けていたり、家族の介護などをしなければならず学業に支障をきたす子供は先進国でも決して珍しくはないのだ。
日本でも児童養護施設(孤児院)や里親家庭出身者の大学や専門学校等への進学率は一般家庭に比べてかなり低いことが問題視されている。
ちなみに海外の先進国では日本以上に学歴を重視しているところも少なくない。(韓国、香港、シンガポール、アメリカ合衆国、イギリス、フランスなど)
また、アメリカでは「学歴が低い人ほど平均寿命が短い」という統計データも存在する。(アメリカ人の平均寿命は先進国では最下位)
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