概要
地球誕生から始まって、地球の化身「ガイア」に導かれながら生物の進化を重ねていくゲーム。
BGMはドラゴンクエストシリーズでおなじみのすぎやまこういち氏が担当。
プレイヤーは35億年前に誕生した原生の生物となり、小型の魚類から始まってより大きく強い動物に進化していく。恐竜などにもなることができる。
科学や宗教を元にしつつも完全には乗っ取らない独自の世界観や歴史観が展開されており、しまいには恐竜人間や宇宙人まで登場する。
PC版『46億年物語 -THE 進化論-』と、リブートしたSFC版『46億年物語 はるかなるエデンへ』の二作が出ているが、前者はRPG、後者はアクションとゲームシステムが異なる上、シナリオも別物であることに注意されたし。
PC版『-THE 進化論-』について
PC-9801対応のRPGで、ストーリーは、
- プロローグ 創世紀 ~生命の目覚め~
- 第1章 海遊紀 ~進化への旅立ち~(魚類の時代)
- 第2章 樹螺紀 ~緑の賛歌~(両生類の時代)
- 第3章 超星紀 ~宇宙の光と闇~(爬虫類の時代)
- 第4章 狂竜紀 ~迫り来る破滅~(恐竜の時代)
- 第5章 幻陸紀 ~失われた時代~(哺乳類の時代)
- 第6章 聖戦紀 ~最後の対決~(人類(近未来)の時代)
- エピローグ 宙世紀 ~新たなる旅立ち~
の全8章立て。
敵を倒したり、アイテム「ガイアのこころ」の入手することで得られる「進化因子」というポイントを、「知力」「持久力」「体力」「攻撃力」の4つのステータスに振り分けることで別の生物に進化し、シナリオを進めていく。
ただし、最終的に人間の姿になるのが主な趣旨のため、その系統から大きく外れてしまうとその場でバッドエンドとなる(シーラカンスになる等)。だが途中で恐竜になることもでき、そこからは架空の恐竜人間を経由することで人間になれる。
ただし哺乳類ルートは1つしかないため、攻略情報がないとほぼ恐竜人間ルートに進んでしまう。
なお、恐竜人間に「スギヤマン」なる恐竜人間もいて、攻撃の時に歌い(某超ロングヒット和製RPGのメロディが流れる)相手の戦意を無くす事ができる。敵として出て来る他プレイヤーも進化でスギヤマンになる事が可能。
また、本作発売当時は爬虫類から哺乳類が進化したという考えが主流だったため、単弓類であるディメトロドン等から恐竜に進化できた(現在だったら第3章時点で進化ルートが分岐することになる)。
バッドエンドは寄り道進化の影響でやたら多様。最終進化の後に選んだ道でも違うバッドエンドが見られる。
地球の化身「ガイア」に導かれながら冒険を続け、最終的に地球を滅ぼそうとする大いなる敵「呪魔」と戦うことになる。
エンディングは…なんというか、ケン・イシカワワールドに片足をどっぷり突っ込んだ感じに。
(本作の企画制作にダイナミック企画が参加しているのである意味当然の帰結かもしれないが。)
主な登場キャラ
- 主人公
地球の生物。原始生命体やテローダスから始まって、最終的に人間になる。
その後の最終章では地球の指導者となって人々を導いていく。人々からの呼び名は「導師」。
- ガイア(PC版)
女性の姿をした地球の化身。全身が光に包まれている。SFC版とはややデザインが違い、髪はワカメっぽくない黄緑色(パッケージでは水色)の超ロングで、全裸ではなく布をまとったようなデザインである。
主人公や他の生物たちを「わが子」として慕っている。親は太陽ではなく「クリエイター」という謎の存在で、月のルナールなど他の星々とは姉妹関係にある。
- 呪魔(ルシファー、ルシフェル)
たびたび地球に現れる、星々を滅ぼす破壊の化身。光り輝く(ややケバめの)美しい女性の姿だが、声は地の底から響くような低い声。髪はウェーブがかった金髪で、口に牙があり、やはり布をまとったような姿で、背中からオーラ状の白い羽が七枚出ている。大きさはある程度変えられるらしく大抵は空を覆いつくすほど巨大である。
- ルナリアン
かつて月に住んでいた宇宙人。高度な文明を持ち、他の星にも移住していたが、呪魔の策略により衰退の一途をたどる。
スーパーファミコン版『はるかなるエデンへ』について
PC版とは違い、アクションメインとなっており子供から大人まで広くプレイできる。
倒すと手に入る「お肉」を食べて経験値と回復を行い、各種の「クリスタル」を用いてカスタマイズも可能となっている。章立ても5と少ないが、ストーリーが奥深いのは変わりない。
PC版と違い人間になる必要はなく、爬虫類や哺乳類でもクリア可能。なお、隠しルートとして鳥に進化することもできる。
- 第1章 魚類時代 クラドとストロマトライト 5億~4億5000万年まえ
- 第2章 両生類時代 緑と昆虫たち 3億~2億3000万年まえ
- 第3章 恐竜時代 絶滅への道 2億~6500万年まえ
- 第4章 氷の時代 新たなる旅立ち 6500万年~3600万年まえ
- 第5章 哺乳類時代 エデンへ‥ 2600万年~300万年まえ
主な登場キャラ
味方
- ガイア(SFC版)
青髪に白肌の美女。太陽の娘で、地球を擬人化した女神と言った風貌をしており、自分のパートナーを探している。主人公にその素質を見出し、絶滅(ゲームオーバー)しても助けてくれるが、非道な行い(友好的な生き物を喰い殺すなど)をすれば怒って絶滅と言う天罰を加える、厳格さと愛情を兼ねた存在。
敵
- クラドセラケ:第1章のボスで巨大なサメ。酸素を出そうとするストロマトライトを迫害する。かみつきと体当たりを駆使するが、岩壁にぶつかると隙ができる。サメなだけに倒すとかまぼこになる。
- デブチオステガ:太ったイクチオステガ。巨体に似合わず素早くジャンプし、口からボム(?)を吐きだす。両生類に進化したばかりで経験値をためていないと苦戦する。
- ハチキング&ハチクイーン:女王蜂とその夫。子供イクチオステガの父が共存を訴えても聞かず、彼を殺害した冷酷な昆虫。空を飛んでいる最初のボスで、空中からかみついたり毒針を放つ技巧派。クイーンを倒すとロイヤルゼリーが出る。
- げんしガエル:巨大な母ガエルで、スティラコサウルスの赤ちゃんをさらった張本人。タフな上子供カエルを放って主人公を苦しめる。
- ティラノサウルス:本作の顔(ソフトに描かれている)ともいえる恐竜界の覇者で、アロサウルスやアンキロサウルスも恐れる猛者。攻撃は走り寄って噛みつくのみだが強烈無比で、倒しても次が出てくる。ガイアの言葉がかかるまで耐え抜く持久戦になる。後半シナリオでも登場する。
- マンモス三兄弟:哺乳類最初のボス。イエティがいないのを良いことに威張る無法者で、鼻提灯と象牙から繰り出す突きで戦う。
- バードマンの王:空中に浮かんだ城に居を構える鳥人族のボス。主人公をそそのかすが拒否されて戦いになる。空を飛びながら念力でボールを飛ばすが、懐に飛び込んで連続攻撃を当てるのが得策。撃破すると空中城は大爆発する。
- イエティ夫婦:クリスタルでパワーアップした二足歩行する哺乳類で、主人公を恫喝する。パンチとジャンプを駆使する一家の長を撃破すると、妻であるイエティママが登場。彼女の必殺技である氷のブレス&張り手を凌ぎつつ撃破すると、生き延びた息子のジュニアが泣き叫んで逃げて行く鬱展開を見せつけられる羽目に…
- イエティの子孫:猿人を従えてエレベーター内装の複雑な砦を築いた類人猿。前章で両親を退治されたイエティジュニアの1000代めの子孫で、主人公への憎しみから襲い掛かる。連続パンチ、引っ掻き、空中からの突撃のコンボは脅威。
- ラーゴン:巨大な半魚人で、「海を出て行ったくせに戻って来た」哺乳類であるクジラ族を憎んでおり、加担する主人公に襲い掛かる。必殺技は主人公の周囲以外を暗闇に変える光弾と高速移動しての体当たり。
- いきのこりハチクイーン:ハチクイーンの末裔と思われる巨大昆虫。進化を極めた主人公の敵では無く、噛ませ犬に転落している。
- クロマニヨン:某歌手では無い。大柄な原始人で、体毛が少なくて頭が良いばかりに仲間外れの憂き目を見た猿人だったが、あるお方の力で安住の地を得ていた。凶暴化すると手に持った棍棒で殴打して来る。壁際に追いこまれればゲームオーバー、出入り口に陣取れば跳ね飛ばされてやり直しする羽目になるので、詰む可能性が高いボス。