曖昧さ回避
国鉄制式のエンジン
国鉄 JRの命名則でディーゼルエンジン・6気筒・排気量13Lを示す。
初代
8気筒のディーゼルエンジン DMH17を6気筒に組み替えたもの。定格110PS。
戦前製の一部のガソリン気動車などのエンジン換装に用いられた。
2代目
1980年代後半から新潟鐵工所(現IHI原動機)で製造されている気動車用ディーゼルエンジン。
元々は船舶用として開発されたものを気動車向けに再設計したもので、メーカー側は6L13ASと呼んでいたが、後に制式名のDMF13**がそのままメーカー側の名称になった。
機構
キハ37形に搭載された最初のモデル(DMF13S)は直立シリンダ 210PSだったが、その後水平シリンダ 250PSのDMF13HSに改良され、キハ31、32やキハ54など民営化直前に開発された地方線区向けの車両やキハ183系やキハ185系などの特急型に搭載された。
その後、更に出力が引き上げられてキハ201系に450ps、キハ261系に460psのものが積まれる。
動向
JR北海道ではキハ183系1500番台を始め新造車、キハ40など在来車の換装用に採用され、2022年時点でも改良されながら新造車に採用されている。数車種を除きほとんどの気動車に搭載されておりバリエーションも豊富。
JR東日本では、国鉄最末期に始まった新型エンジンの採用計画でカミンズ、コマツと共に試験されたが、結局3社とも採用された。キハ100系に至っては三社三様のエンジンが使われることとなった。
JR東海では、民営化直前に開発された本エンジンを搭載する車両は継承されず、民営化後はカミンズのエンジンばかり採用しているため、このエンジンを一度も採用したことがない。
JR西日本では、2両のみ製造されたキハ33に採用されたが、その後は新造車、換装用ともにコマツ製が主力になったため現在では使われていない。
近年の採用実績は新造車では第三セクター鉄道とJR北海道がほとんどとなっている。
また、第三セクター鉄道のうち、LE-Carの導入を進めた長良川鉄道、のと鉄道、天竜浜名湖鉄道、JR東海との結びつきが強い伊勢鉄道や東海交通事業、沿線にコマツの工場が存在した真岡鉄道などはこのエンジンを一度も採用していない。