概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する否定者(否定能力が移行した人間)、および否定能力(超能力)の一つ。
UNSLEEP-不眠-(アンスリープ)は、自己の「眠(ねむり)-睡眠・眠気-」を否定する。
「不眠」の理(ルール)
自己対象 強制発動型
否定能力が発現(移行)してから「眠(ねむり)」の器へ生じる睡眠・眠気といった睡眠欲が否定される。即ち、重度の不眠症・睡眠障害を発症する障害者となる。
しかも一般の病状と異なり、状態異常が否定の理(ルール)であるため、通常の治療法である薬物療法(睡眠導入剤)や認知行動療法は【眠(ねむり)を否定する】へ当てはまるため、効果は一切不適用となる。
そして【自己対象 強制発動型】から、常時の不調や将来的な不運を背負わされる類型の能力者となる。
不幸な将来を強いられる
発現(移行)した否定能力によって否定される「眠(ねむり)」とは、生物が生命維持のために欠かせない生理現象。睡眠という肉体が最も休息できる状態を否定されるため、UNSLEEP-不眠-の否定者は充分な体力回復を否定される業を背負わされる。つまり、徐々に寿命を削られる超能力を世界の創造主から強制的に付与されたという事。
睡眠・眠気が否定されているだけで、疲労やストレスは否定されない理屈から、極限の疲労困憊を強いられる障害者となる「眠(ねむり)」の器。重度の不眠者として、精神障害や癌の発症もあり得る、様々な身体異常へ蝕まれる。
作中例では、何日も眠れない不審と極度の疲労を感じ、ついには気絶し事故を起こす悲劇に遭ってしまう。
また無理矢理な所もある裏技として、この悲劇にもあった「気絶に至るまでの疲労状態」によって意識不明となり、一時的な肉体の休息状態へ移行する。これは気絶≠睡眠という認識による抜け道だが、暫くして生理現象から気絶→昏睡(意識を失って深く眠り込んでいるような症状)になると、これは「眠(ねむり)」の一種として「不眠」の理(ルール)が強制発動し勝手に目覚めてしまう。
とかく、肉体的な手段では不十分な休息・休憩しか行えない、長生きはできない宿命を強いられる類型の否定者である。
「眠(ねむり)」の器
本編では既に故人、優秀な科学者だった女性。性格は「太く短く」をモットーとする自由気ままな人柄から、UNSLEEP-不眠-の否定者になって「常時ガンギまってる」と一部肯定的な姿勢でいる。それでも冷静に短命を受け入れ、研究・発明へ残りの人生を費やしていた。
作中では秘密結社の化学部門へ抜擢されたのもあって、辛うじての生命維持ができる設備・資金がある環境、当人の逞しい性格、巡り会った相方や同僚たちといった仕合わせから、けっこう長生き出来た日々を過ごせていた。
関連タグ
否定:睡眠 安眠 快眠 仮眠 休眠 睡眠欲 睡眠薬 Sleep / スリープ
マシニスト(2004年公開):スペイン・アメリカ合衆国のサイコスリラー映画。1年以上の不眠症を患う工場労働者が、徐々に精神異常も発症し不調を来していく物語(フィクション)。注目の一つに、主演俳優のクリスチャン・ベールが挑んだ役作り「30㎏近く減量し骸骨みたいに瘦せ細った不眠患者」は視所な怪演。もしも一般社会を生きる重度の不眠者が、どんな障害に襲われるかが描かれる。