『誰も( U N )知らない( K N O W N )』
皆 色んな想いの中 命を懸け 学び 成長している
取捨選択しろ…!!
最善に向けて… 未来を変える為に!!
最優先は秋(オータム)戦
ここが分岐点…!!
唯一の油断…!!
これだけは絶対に ボクが変える!!
その為に必要なものを集めるんだ!
皆も頑張ってる…!!
ボクだって同じ■■■だ!!
" 今度は ボクが助ける!! "
概要
九能明(くのう あきら)とは、戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する人物である。
だが20年以上も彼の行方は知れない不可解で不可思議な状況にいる。
関連項目
単行本6巻以降の内容に関するネタバレにつき、閲覧注意!
「彼らがいるから...オレは生きてる‼」
「だから今度は――ボクが助けるんだ‼」
人物
幼少期
これは、ある家族の物語。
少年の名は九能明(くのう あきら)。母子家庭で育ち、想像が大好きな子どもだった。漫画の読み聞かせで寝つく変わった子で、自分でもキャラを作り、話を作り、絵を描き、いつしか母は幼い我が子の創る物語を聞くようになった。明は、それで笑顔になる母を見るのが好きだった。
彼が小学生の時、下校中に道端で古代遺物(アーティファクト)Gライナーを拾い、今回のループで起こる過去や未来や世界のこと、全てを知る。この時はただの妄想(作り話)だと認識しており、(いつもの想像が爆発したと思ったのか)「すげー!! 何このお話!」と目を輝かせて興奮していた。
急いで母親に、(閃いたと思っていた)この物語を話そうと帰宅するが、彼はGライナーを拾うと同時に否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)にも選ばれてしまい、この時から誰にも認知されなくなり、一人の少年「九能明」は行方不明になってしまう。
否定者になった直後は急いで帰宅していたため、明はうっかり通行人をすり抜けても、お互いぶつかって気付かなかったと勘違いし、そのまま自分の変化に気づかぬまま帰路に着いた。記憶が鮮明な内にと、頭へ浮かんだと思っていた登場人物たちをたくさん描き起こしていく。明は母が帰ってきた事に気づき、意気揚々と描いたお気に入りの絵をみせようとするが、自分の体が親の体をすり抜け、しかも目の前にいる我が子の呼び声・服を掴む訴えに不可視・不可触・不知な現状から、ようやく不条理な現実を認知した…。
常時、九能明(くのう あきら)の言動・行動及び
それで起こった外的変化は自分以外の生物に感知されない
どれだけ叫んでも
どれだけ触れても
誰も 気付きはしない
漫画の道へ
その後、九能明は不認知(見つからない)のまま長い月日を我が家で過ごした。目の前にいるが否定能力のため不干渉で一歩通行の生活を送る母と子。何ヶ月か経ったある冬の日、目前にいるが不可視・不可触のため行方不明の我が子を探し続ける母親と、一人息子の会話にて…
母親「どこにいるの…」
息子「いるよ…」
母親「生きてるの?」
息子「生きてるよ」
母親「神様…どうかお願いします」
" 明がどこかで… 笑顔で生きていますように… "
" 大好きな漫画が沢山… 描けてますように… "
息子「 」
母親(ママ)の願いを聞いた一人息子は、家を出る事を決意。努力を重ね、読み切り漫画『君に伝われ』を脱稿した。それはただの青くさい恋愛漫画であったが、不認知(読まれない)を承知で描き上げたのだった。
この時『誰も( U N )知らない( K N O W N )』と皮肉を込めて「安野雲」のペンネームで編集部に投稿した。
すると名義が九能明(当人)ではなく「安野雲」(別人)として認知され、努力が実り一発で本誌掲載に成功する。
" 安野雲(あんの うん)として…且つ "
" 九能明(くのう あきら)と繋がるものさえ描かなければ ボクは… "
〝ボクは皆に 知ってもらえる!!〟
この思い付きで動いた事が、自分の否定能力にある理屈(ルール)の抜け道を知るきっかけとなり、久しぶりに人との絆を実感し、かつて母が願った事とはちょっと違う笑顔で綻んだ。
この成功(漫画)は明の予想を超えて、大ヒット作となった。それはドラマ化されるほど注目され、大人にも読まれ、ある病室にて、病弱な患者にも勧められるほどだった。
" あら ふふ 素敵な絵ねぇ "
まるで懐かしいものを見るような穏やかな表情で、久能という老いた女性患者(=明の母親)は、著・安野雲(=九能明)の漫画『君に伝われ』を手に取り微笑んだ。
この他に明は、Gライナーを拾った時から『風子やアンディ達の勇姿をいつか知ってもらいたい』という願いを抱き続けていた。彼はいつもGライナーから得た知見(イメージ)から風子やアンディ達の姿に助けられており、いつしか『今度は彼らを助けたい』と考えていた。
そうして決死の努力と葛藤しながらの覚悟をもって、独りだけど一人ではない不撓不屈(ふとうふくつ)な日々を過ごしてきたのだった。
容姿
安野雲と同じジャージ姿。胸元にある刺繡「安野雲」は付けていない。
安野雲と大きな相違点として、黒系の無造作に伸ばした長髪であること。アホ毛のような結び方はせず、うなじ辺りで一つ結びにしたりなどの髪型だった。
主人公たちの前へ姿を現す際に、髪色髪型は変わっていたが…?
能力
UN■■■■■ -不■-
自己対象 強制発動型
ざっくり説明すれば「自分が他人に認知されること」を否定される能力。
常時、明の発言・行動および、それで起こった外的変化は自分以外の生物に感知されない。いくら彼が声をかけようが、触れようが、他人がそれを認知することはない。作中では、上記のように明(あきら)が他人に触れようとしても、まるで幽霊(ゴースト)のようにすり抜けてしまう現象が起きてしまう。
ただしこの否定能力には抜け道があり、余人から本人「九能明(くのう あきら)」と思われなければ干渉が可能になる。
上記で触れた通り、彼の場合はペンネームである『安野雲』という別人として動くことで、風子などの人物たちに話しかけるといった活動が出来ていたと推測される。
また明の活動を観察すると、自然現象など環境的な影響(冬の寒さに凍えたり、川の中を進めば水の抵抗を受けるなど)は普通の人間と同じく受けており、他人をすり抜ける現象(ルール)は起きていない。その為、幼少期からの生活は自給自足だけでなく、外的要因で怪我や病気の危険に1人だけで対処しなければならない、まったくの孤独で過ごしてきたのだと予想される。
所持品
Gライナー
九能明(=安野雲)が所持している古代遺物(アーティファクト)の一つ。Gペン(付けペンの一種で、漫画やイラストをアナログで描く際の代表的な道具)の形をしている。最初に触れた者は、現行で起きる世界の過去と未来の出来事(ループ)を全て見ることができる。
また、使用者1人につき1つまで物体を具現化する能力や、描いた内容が世界改変に影響されない効果が確認されている。
その為、安野雲(=九能明)の著である漫画『君に伝われ』が言語統一の影響を受けていない事(英語で統一された後の世界で、君に伝われの生原稿が日本語のままだった)で、これが古代遺物で描かれたものだと判明する経緯を辿った。
魂の口径(ソウルキャリバー)
九能明(=安野雲)が所持している古代遺物の一つ。形は片手で持てる大きさの水晶玉。魂に干渉して物質に閉じ込める効果を持つ。明の回想から推測するに、否定能力を利用して組織(ユニオン)に潜入して得た情報から、自力で探し出して手に入れたようだ。入手後は、自分の左胸に埋め込んで所持している。
関連項目2
世界(アンデラ) UMA(アンデラ) 否定者 古代遺物(アンデラ)
思い出が細胞に勇気を与えてくれる 『遠回りこそが俺の最短の道だった』
世界再編成エンド・・・九能明(=安野雲)が見たいであろう最高のエンド
似た者たち(九能明)
■ィ■■ュ■…世界の真実を途方もない経験で知っている本作の男女。九能明(=安野雲)は古代遺物(アーティファクト)からの知見(イメージ)と、違う道筋でだが世界の真実を知っている似通った所がある。
メレオロン(少年漫画:HUNTER×HUNTERより)…キメラアントという種族で人型カメレオンの男。陽気な性格だが、身内のために復讐を誓う人情家な所がある。超能力をもっており、制約付きで『誰にも自分の存在を気付かれないまま動ける』特質系能力者。彼のノリがいい性格や能力の性質が九能明(=安野雲)と似ている。
ゴースト/ニューヨークの幻…1990年公開のアメリカ映画。恋愛・ファンタジーなどいくつかのジャンルを含んだ作品(ラブストーリー)。不運な出来事で幽霊(ゴースト)となってしまった主人公の男性は、そのままで最愛の女性の前に現れるが、彼女は彼の姿・声を認知することは出来ない…。それでも彼氏は不変の愛情と不屈の精神で現状を打破しようと動く姿勢・状況が九能明(=安野雲)と似ている。作品の事は知らないまでも、主題歌「Unchained Melody(アンチェインド・メロディ)」を聴いたことのある方はいるのではないか。
ファントム・ストレンジャー…アメリカンコミックスの大手・DCコミックスのキャラクター。かつて自分の不義理から犯した裏切りの罪によって、世界の誰からも不明の存在となり、世界の運命を知りながらも手出しはできず永遠に生きる罰を与えられた。
怒りの雷兵(少年漫画:ONEPIECE_ドレスローザ編より)…まさしく悪魔の力で、体がブリキの人形(おもちゃ)に変化されると共に、不知の存在にされ世界の誰からも忘れられてしまった男。その為、ブリキの体でいくら親しい相手に自分(人間だった頃の名)のことを訴えても不認知(分からない)、ブリキの体ゆえに愛する者の温もりが感じられない不可触(分からない)、そんな生き地獄で彼は何十年も生きてきた。そんな絶望しかないような日々でも、彼は残された未来を助けるため、僅かな希望を信じて、不撓不屈(ふとうふくつ)の日々を過ごして、後の大革命へ繋げた裏の英雄(アンチヒーロー)である。
関連サイト(外部リンク)
備考
明の場合は、その物語が辿る悲惨な未来を危惧して迷わず「助ける」道を選んだのだった。
- 単行本の【第6巻】は、後半で九能明の活躍が描かれる。そのためか、表紙の巻数表記「06」に重なっている真っ黄色な飛沫をよく観察すると九能明に似た人型の飛沫が隠れている。カバー下を観察するとより分かり易い。
それだけ第6巻は「君に伝われ」と強い意志が込められている物語なのだろう。
- 「安野雲」
元々は九能明が、自分は具現化能力が扱える事を知った時期に思い付きで「安野雲という人間」を分身として創造したというのが真相である。その後、分身が" ある目的 "を果たしたことから(しかし不幸であんまりなタイミングではあったが……)、作家・安野雲(別人)としての行動は他人にも認知可能という否定能力(ルール)の抜け穴をそのまま引き継いだ、いわば対外用アバターとしての役割を持った人間と発覚(本体をモデルにした人造人間とでもいう人物だろうか)。
以降、主人公達へのコンタクトは全てこの分身が担っていた。
後に分身「安野雲」はGライナーで複製した古代遺物(アーティファクト)ライフ・イズ・ストレンジの副作用で消滅。これが歴史改変の決め手になったからかGライナーは破損。
これにより久能明のコミュニケーションツールは一切絶たれてしまった。
では彼は死んだのか?
答えは否
九能明(くのう あきら)が漫画家「安野雲」として託し残した功績と記憶を覚えている者がいる限り、居なくなったことにはならない。
アンディが、風子が、リップが、一人の漫画家に導かれたヒーローたちは、独りだった彼から伝播した思いを胸に進んでいく。
第52話(No.52)は、その時まで独りだった人物(英雄)の物語
―これはヒーローたちを導いた1人のヒーローの物語―
―タイトルは ____君に伝われ―
【アンデッドアンラック PV】UN■■■■■篇 Episode Movie - YouTube
UNKNOWN -不明-
「ここからは ボクの知らない物語だ」
「後は任せたよ ボクのカッコイイヒーロー達」