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あとまわしの魔女の編集履歴

2022-01-16 23:53:53 バージョン

あとまわしの魔女

あとまわしのまじょ

アニメ『トロピカル〜ジュ!プリキュア』に登場する敵キャラクター。

「明日にするわ…」

CV:五十嵐麗


概要

暗い海の底に佇む洋館に棲まう、謎の魔女。部下からは「魔女さま」と略称で呼ばれてもある。


バトラーの数倍はある大柄な体格をしており、下半身からすると種族は(一応は)人魚(或いは口許から覗く牙からシャーカン、圧倒的な巨体からホエリアンかも知れない)である模様。

年齢は不詳だが、人間でいうと40〜50代あたりの中年女性のような感じで演出されている(彼女の年齢とキャラクターデザインについては後述)。

顔の上半分が4つの覗き穴が開いた仮面のようなものに覆われているが、シリーズディレクターである土田豊監督によればこれはカブトガニの殻のような身体の一部であるらしい(参考


人魚の国・グランオーシャンを襲い、人魚たちからやる気パワーを奪って無気力にしてしまった。現在は人間の世界(地上世界)を侵略の標的に定めている。

すべての人間がやる気を失った「あとまわしの世界」を作り出すのを願いとしており、それを可能にする愚者の棺の力を解放する為にやる気パワーを強奪している。


彼女の部下は、「執事」・「シェフ」・「ドクター」・「メイド」と言った肩書になっており、さながら悪の組織と称するよりは、お屋敷の女主人とその使用人達の様相。公式サイトでも組織名は表示されず、「あとまわしの魔女たち」と表記されている。


尚、かつては「破壊の魔女」と呼ばれていた。


年齢は不明だが、その命は尽きようとしており、延々と集まらない「やる気パワー」を早く集める頭にバトラーに指示を出している。


その正体は「産まれながらの破壊を司る存在」。全てを滅ぼす為に生まれた者。それ故に世界を滅ぼさんと数百年前に各地で猛威を振るい、破壊活動を行っていたが、人間たちとの戦いで傷つき、とある洞窟に身を潜めていたが、偶然、そこにやって来たとある少女との出会いが、彼女の人生の大きな転換期となる。


詳しい詳細についてはこちらを参照


人物

常日頃から気怠そうにしており、第1話でバトラーからプリキュアの出現を告げられ、どのように対処すべきかを尋ねられても、「明日にするわ……」との台詞を告げて再び無気力に寝そべる等、名前通りの人物像をしている。

食事すらも後回しにしてばかりらしく、専属シェフは時間を置いても不味くならないよう、創意工夫した料理を提供している(が、結局後回しにされている)。


ただ、この魔女は『やる気パワーの収集』の目的には強く執着しており、これについては「後回しにはしたくない」と焦っている様子もまた描かれている。

「やる気パワーの収集を邪魔する者達(=プリキュア達)が居る」との報告を執事のバトラーから受ける度、語気を荒げて問い詰めようともするのだが、怒りの感情が爆発する寸前に、怒る行為自体が面倒になり、まるでスイッチが切れたかのように突然無気力になると描写が作中では頻出している。

この事実から、単に『怠惰』よりかは『躁鬱の激しいキャラ』の印象がある。


また、チョンギーレが拉致して来たローラが人間に加担している事態について、「人間になりたがっている」と見抜いた上で『人魚姫』の魔女宜しく人間になる契約を持ち掛ける等、組織の長らしく洞察力や駆け引きにも長じている。

ただし、ローラが自らの要求に屈さず、自分の思惑通りにいかなかった事態については、普段の態度からは想像できない程に激昂し、イライラが収まらない状況になっているのが18話のバトラーの口から語られている。

「あの人魚……わたしの許に来ぬとは!」


第29話では、常日頃から悪夢にうなされており、夢に出てくる謎の少女が誰であるのか、なぜ明るく微笑んでいるのか、心当たりはあるようなのに思い出せず、苦しんでいる事が明かされた。

また同話で登場した伝説のプリキュアは「あとまわしの魔女になってしまった魔女」と口にしており、あとまわしの魔女は元から現在のような悪人ではなかったらしき過去(ただ、彼女の言葉通りであるなら、元々魔女ではあったらしい事実)、彼女は魔女と何らかの関係がある等が示唆されている。


更に、三幹部はバトラーから「魔女様の前でプリキュアの名前を出してはならない」と口止めされており、魔女は「我々がやる気パワーを集めるのを邪魔してくる人間たちがいる。そいつらは人魚のローラと結託している」と聞かされてはいるが、それが「伝説の戦士プリキュア」だとは知らない。

魔女は自分の計画がそいつらに邪魔されているのを相当恨んでおり、「誰がやる気パワーを集めるのを邪魔しているのか」と皆に問い詰めている事も明らかになった。三幹部たちは問い詰められる度に誤魔化している様子。

中盤に至るまで(記憶を失っていたとしても)敵首領がプリキュアの存在を知らないのはシリーズ初のケース。

バトラーは伝説のプリキュアの正体を知っているらしく、その上で魔女の耳に「プリキュア」の名前が伝わらないよう配慮しているようだが、果たして……。


戦闘能力

現時点での具体的な戦闘能力は不明だが、ヤラネーダの核と言える「ヤラネーダのもと」を生み出す能力を持つ。


部下たちがなかなかやる気パワーを集められないのを見かねて、第9話では強化版のゼンゼンヤラネーダのもとを生み出し、第22話では更なる強化版であるゼッタイヤラネーダのもとを生み出している。

ただ、これら強化版の「ヤラネーダのもと」は生み出すには魔女の心身に結構な負担がかかるようで、ゼッタイヤラネーダのもとを初めて生成した時は、疲労困憊で肩で息を切っていた。


また、44話では両腕から強力な竜巻状の水流を発生させ、全てを破壊する能力を見せていた。


魔女の目的とその真意が明かされるまでの経緯

〜序盤〜 謎に包まれたその目的

物語が始まった頃は何を思って『やる気パワー』の収集に固着しているかについては一切判明していなかったが、第6話で魔女の手下が強奪してきたやる気パワーが、緑色の球体状の器のようなものに溜め込まれていることが判明し、「この器がやる気パワーで満たされれば、世界を(自身の)思い通りにできる」と誰にともなくつぶやいていた。


〜中盤〜 少しずつ明かされていく謎

第2クールに入ってからは魔女の目的の一端が明かされるようになる。


第17話では捕虜になったローラがあとまわしの魔女と面会するシーンがあり、そこで魔女は自身の目的を明かしている。

本人曰く「すべての人間がやる気を失った「あとまわしの世界」を作り出すことが願いなのだ」とする。それを聞かされたローラは、それが魔女にとってどうして得になるのかが理解できず「なにそれ……」と呆気に取られていた。

また同話ではバトラーの口から「器にやる気パワーが満たされれば、愚者の棺の力が解放され、魔女様の望む世界が現れる」と解説された。

しかし、この時点では「愚者の棺」が何なのかは一切不明であるが、第22話のバトラーの発言によると、過去に魔女以外にも解放しようとした者が居たらしい。だが、その時は過去の人魚の活躍によって棺が開かれるのは阻止されたのだとされる。

そして、第20〜22話で魔女たちが探していた「やる気パワーが大量に満たされた杯」は、過去に愚者の棺を解放しようとした誰かが、その目的の度にやる気パワーを溜め込んでいたものでもあった。

この事実はプリキュア達は知り得なかったが、杯が隠されていた場所がたまたまトロピカる部の夏合宿と同じ場所だったので、魔女たちが杯を回収しようと現地に向かうと、プリキュア達とバッタリ遭遇し戦闘不可避になる展開が続くのだが、最終的にはどうにかこうにか杯の回収に成功。

杯に満ちていたやる気パワーはあとまわしの魔女のものとなり、これで今までの分とあわせて「愚者の棺」を解放するのに必要なやる気パワーの半分が準備できた。


魔女が語る「あとまわしの世界」が具体的にどんな世界なのかは、ここまででははっきりとはわからない。そして魔女はなぜそんなことをしたいのかの動機面については、ローラが困惑していたように(この時点では)全くの不明である……よりも、如何やら本人も何故そんな願いを実現したいのか、何も覚えていない事実が43話で判明している。

アニメージュ誌2021年9月号での村瀬亜季プロデューサーへのインタビューでは「本作は『楽しい日常を描いていく』という方針があるのだが、まなつ達が敵の目的を知ってしまうと、今を笑顔で生きられなくなってしまうかも知れないので、明かすにはまだ早い」と返答。

そのうえで、敵の目的については視聴者も気になるだろうから、17〜22話で敵側の目的の一端を「愚者の棺」という謎めいたキーワードによって演出したということ。

また、同時期のFebriのインタビューでも、「相手の本当の狙いがわかったら、まなつたちも学校で部活をやってる場合じゃなくなる」と発言している。そして、あとまわしの魔女が何を「あとまわし」にしているかが鍵になるようなことも述べている。

もちろん、まなつ達はグランオーシャンで起こったことをローラから聞かされてるし、やる気パワーを奪われた人間が無気力になるのを毎週目撃しているので、魔女たちを「自分たちの身近な日常を壊そうとする連中」という危機感は持っている。だが上述のインタビューからすると、魔女の本当の目的はその程度の認識では受け止め切れないことを示していると言える。

また、過去に存在したプリキュアが言うには、「あとまわしの魔女になってしまった魔女」との事だがもこれが何を意味するのかは不明。


36話ではまなつが見た過去の出来事らしき夢の中で彼女らしき存在が伝説のプリキュアと戦っていたが、これが何を意味しているのかについても謎。

ただし、その時のプリキュアの表情から2人の間には、何かしらの深い因縁がある事だけは確かである。


余談

歴代プリキュア悪役の首領格としては珍しく、最初からはっきりと姿を見せているキャラクターである。


役者について

演じる五十嵐女史は今作がプリキュアシリーズ初出演となり、夫の速水奨氏と共に夫婦揃ってシリーズ出演を果たした。因みに速水氏は、劇場用作品『ふたりはプリキュアSplash Star チクタク危機一髪』にてサーロイン、『魔法つかいプリキュア!』にてシャーキンス、昨年の『仮面ライダーゼロワン』にて通信衛星アーク/仮面ライダーアークゼロを演じている為、短いスパンでのニチアサ出演及び、敵の首領役を夫婦で演じた繋がりでもある。


また夏海碧を演じる魏涼子女史と故・檀臣幸氏と共に、善悪揃ってのシリーズ出演経験者からの夫婦揃いの共演でもあった。


尚、3作前プレジデント・クライから前作キングビョーゲンまで、プリキュアの敵組織の首魁は、物語序盤はクレジットが伏せられていたが、初登場時からクレジットが判明している敵組織の首魁は4作前ノワール以来となる。


キャラクターデザイン

キャラクターデザインの中谷友紀子氏のインタビューによると、当初はあとまわしの魔女を若い女性としてデザインしたが、シリーズディレクターである土田豊監督の「もっと歳のいった、何百歳とかのキャラクターなので」という要望に合わせて描きなおした。海の生き物はサメクジラのような長生きする生き物ほど体が大きくなるので、あとまわしの魔女や人魚の女王様はそれにならって体を大きくしていると答えている。


『破壊』の示すもの

第44話にて魔女は『産まれながらの破壊を司る存在』と明かされたが、この異称の指す概念は以下の通りと思われる。

  • 『海の恵み』と対成す『海の厄災(渦巻津波等の水害
  • 『再生』『発展』を促す為の『自壊』

実際、同じスーパーヒーロータイムでは、物語を守る為に物語を破壊する『世界の破壊者』が存在する。


関連タグ

トロピカル〜ジュ!プリキュア グランオーシャン

あとまわしの魔女たち

哀しき悪役


プリキュア関連


プリキュアスーパー戦隊シリーズ


その他の作品関連


キングビョーゲンあとまわしの魔女 → ???


魔女の真実と結末


以下、第44話のネタバレ注意








































第44話にて、人魚の女王が打ち明けた話をローラがまなつ達に伝える形で、魔女と伝説のプリキュアの過去が語られた。


詳細はこちらを参照。


魔女は自分の正体も過去も、目的すらも忘れ去っていたが、キュアサマー達が屋敷に乱入した事で、遂に魔女の記憶は甦った。

人間の寿命は短く、アウネーテキュアオアシスはもうこの世を去っているだろう。もはや戦う事もできず、言葉を掛ける事もできぬのなら…


「わたしは…全てを思い出した!あいつはもうこの世にいない!ならば、わたしのやる事は一つ!破壊だ!」


積もりに積もった怒りと破壊衝動を爆発させて魔女は暴れ狂う。


魔女「あの時の決着を今こそつけてやる!」

サマー「その相手はわたし達じゃない!」

魔女「そうだ、お前達じゃない!あいつはもういない!いない!いない!!」


プリキュア達の説得にもまるで耳を貸さず、暴れる魔女。しかしサマーは敢然と言い放った。


サマー「あなたは戦う事なんて望んでない。ずっとあとまわしにしてきた大事なことをやろう!」

魔女「プリキュアを倒して世界を破壊すること!それがわたしの一番大事なことだ!」

サマー「「そうじゃない!あなたが本当にあとまわしにしてきたことは、破壊じゃなくて仲良しになること!人間の女の子と仲良しになること!それがあなたがずっとあとまわしにしてきた、勇気が無くてできなかったこと!」


その言葉に動揺した魔女の動きが止まった。そして光り輝くサマーの姿に、キュアオアシスが重なる。彼女の魂が降り立ったのだ。


キュアオアシス「やっと会えた…」

魔女「わたしは…わたしも…会いたかった…!」


魔女の頬に滂沱の涙が流れる。そしてサマーとオアシスは続けた。


サマー&オアシス「さあ、あなたの今一番大事なことを」

魔女「わたしは…お前と…友達に…!」


はるか昔に言えなかった、勇気がなくて言えなかった本当の願いを魔女は口に出し、手を差し出した。サマーの体から離れたオアシスの魂は、魔女の大きな手を愛おしげに抱き締める。


魔女「うう……ああ……」


魔女の口元に心底嬉しそうな笑みが浮かび、それと共に、魔女の体は泡となって天へ昇って行く。サマー達に礼を言うオアシスも、光り輝きながら空へと消えた。はるかな時を超えて友情を取り戻す事ができた二人の魂は、ようやく救われたのだった。魔女の召使い達もそんな2人の最期を見送るのであった。





しかし、たった1名だけは、それを受け入れられず…。


「うぅ…魔女様…どうして私を置いていってしまわれたのです…?人間の少女などに惑わされて…!こうなったら…!魔女様の意思はこのバトラーが!この世界は私が破壊しましょう!!」


この様子に納得がいかないと言わんばかりに、魔女に先立たれ絶望したバトラーが暴走。超ゼッタイヤラネーダの元を使い異形の怪物へと変貌する。


世界の滅亡の危機は、まだ終わっていなかったのである…。




キングビョーゲンあとまわしの魔女/バトラー(プリキュア)(???) → ???

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