概要
『偉大なる航路』後半「新世界」に存在する、世界政府直轄の島。
島の中央から半分ずつ灼熱の地と極寒の地で分かれており、かつては世界政府の科学者Dr.ベガパンクの研究所が設置されていた。元々研究所があっただけあり、科学者達の研究の痕跡が島のあちらこちらにあり、人工的に作り出されたドラゴンなどが生息している。
現状に至るまでの経緯
当初、この島は美しい緑豊かな島であった。
しかし世界政府が研究所を置くとそこの動植物を使って実験が繰り返されるようになり、ついにはよそから囚人を連れて来て人体実験なども始めだした。
そんなある日、政府No.2の科学者シーザー・クラウンが、自らが開発した毒ガス兵器を島内で発動してしまい研究所が爆発。
毒ガスが立ちこめたことで生物が住めない荒野と化してしまい、立ち入り禁止区域となった。
シーザーはこの責任を問われ失職し、投獄される事になったが、途中で脱獄し、以後3億ベリーの賞金首となりながらも、自らが壊滅させたパンクハザードで密かに兵器の研究活動を続けていた。
それから月日が経ってガスが薄まり、政府は2年前に人間が立ち寄れる程になったのを確認。そして海軍の元帥の座をかけた当時の大将"青雉”と"赤犬"が決闘を行い、10日間にも及ぶ激闘の末、島は現在の灼熱と極寒の地に分かれてしまった(なお、決闘に関しては赤犬が勝利している)。
ちなみに島の中央にある湖は、2人が戦った爆心地のような穴に、島に入った巨大な裂け目から海水が流れ込んで形成されたものである。そのため、サメが生息している。
原作での関わり
主人公ルフィ率いる麦わらの一味の新世界最初の冒険地として登場する。そこでは、王下七武海となったかつての超新星トラファルガー・ローが島に隠れ住んでいた元政府科学者シーザー・クラウンと共同生活を送っていた。冒険の過程でルフィとローは四皇の一人を標的とする海賊同盟を組むことになる。
本編では、これに加えて、一味を追ってやって来た海軍G-5支部のスモーカー部隊、自身の息子モモの助をパンクハザードの研究所に探しに来たワノ国の侍錦えもん、シーザーの協力者で王下七武海ドンキホーテ・ドフラミンゴの部下でもある海軍G-5支部基地長のヴェルゴ(スモーカーやたしぎ達の上司)などが入り乱れ、大混戦となった。
また、戦いが終結すると、今度はシーザーの協力者であるドフラミンゴが、ロー達より先にシーザーの身柄を確保するため部下を送り込んだ他、ドフラミンゴ本人や元海軍本部大将クザンまで現れるなど、サプライズ展開が連続する。
また、本編ではローの能力により一味の一部やスモーカーとたしぎの人格が入れ替えられるシーンがあり、自分の体に興奮するナミ、薬学に詳しいサンジ、女々しいサンジ、目つきや態度の悪いチョッパー、女々しいフランキー、女々しいスモーカー、ワイルドなたしぎなどが見られる他、海賊嫌いのスモーカーが訳あって泣く泣く一味やローと共同戦線を組んで戦うシーンなど、作中では珍しいシーンが数多く見られる。
主要人物
- シーザー・クラウン(元政府科学者)
- モネ(シーザーの秘書兼監視役、ドンキホーテ海賊団幹部)
- ヴェルゴ(海軍G-5支部中将(基地長)、ドンキホーテ海賊団最高幹部)
- イェティクールブラザーズ(シーザーの部下)
- 茶ひげ(元海賊のシーザーの部下(後に謀叛))
- トラファルガー・ロー(王下七武海)
- 錦えもん(ワノ国の侍)
- ドンキホーテ・ドフラミンゴ(王下七武海、ドンキホーテ海賊団船長)
- ベビー5(ドンキホーテ海賊団幹部)
- バッファロー(ドンキホーテ海賊団幹部)
島の生物
ドラゴン十三號
プロフィール
Dr.ベガパンクが護衛用に造り出した人工生物。13回目の実験で漸く成功し誕生したことから天竜人によって名付けられた。
元来は想像上の生き物とされており、島を訪れたルフィたちを驚愕させた。翼で空を飛び、口からは火を吹く。頑丈な鱗や強力な牙を持つ。どんな環境にも適応できる。
『ONE PIECE magazine Vol.5』の「怪物図鑑」によると、骨はカーボンに近い性質で、丈夫なだけでなく強い気流に耐えて飛べるほどの軽量さを併せ持つ。体内に発火とガスの生成を担う火炎放射器のような器官があり、自らガスを生成可能。唾液は可燃性で油に近い性質を有している。火を吐くために必要な酸素を一気に取り込むため鼻の穴が大きい。
作中では燃える島にて護衛の役割を担っており、ルフィ達を襲ったものの、ゾロの「死・獅子歌歌」で首を斬られて絶命し、ルフィ達の食料にされた。
進化型である小型の竜も存在し、こちらは機動力と耐久力がさらに高い。性格は凶暴で、鎮静剤を使わないと扱いが難しい。
スマイリー
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本編の流れ
※1035話のネタバレ注意
1035話にて、とある2人の過去を追った1ページから、この島が人体実験に使われていたという、高い可能性があることが判明した。(そのページの1コマに、PH-006と描かれた建造物があったことからほぼ確実である。)ちなみに、この過去編から、パンクハザードが、今も世界に名を馳せる最強候補の一角である海賊団の始まりの場となってしまったこともわかった。
そう考えると、後に彼はこの島にあった失敗作の悪魔の実を食べて能力者となり、その失敗作の悪魔の実のベースとなった能力の因子を持つ彼もこの島で実験を受けており、そして2人の陣営がこの国で戦っているのを見ると何とも、運命とは数奇なものである。
※1066話のネタバレ注意
22年前のベガパンクの肩書が「海軍 パンクハザード研究所 所長」となっていたこと、彼の乗る船の帆に「PH」と書かれていたことから、上記の回想に登場した研究所はパンクハザードにあったもので間違いないと思われる。