プロフィール
概要
『きらり台』という駅の近くにある警察署に勤務している刑事。
カッコつけな所があるが肝心なところで決まらない所がしょっちゅうであり、作中でも警察手帳を刑事なヒーローのように見せる際にも上下がさかさまで、ライトに指摘されても持ち直すのではなく手首を逆さにして向きを直して見せた。なお、部下からボスと呼ばれることは認めないようである。
そしてオブラートに包んで言えば『行き当たりばったり』、ストレートに言えば『考え無し』そのものであるため、本編では悪徳警官もかくやな暴挙を行っている。
経歴
本編である第14駅のプロローグにて宝石強盗を行った犯人を捜して追っており、レッドレッシャーから昼食目的で降りて『きらり台駅』から出てきたライト達4人(ヒカリはライトに誘われたものの「今読んでる推理小説が今良い所で、犯人が知りたいから」ということで断った)に唐突に「ちょっと待った!」と声をかける。そして名乗って前述の通り、警察手帳を見せた後「お前ら全員纏めて……逮捕する!」と初対面のライト達に部下の警察官たちをけしかけて手錠をかけてしまう。
当然ライト達は誤認逮捕をした事に抗議するのだが、『最近この町で盗難事件が多発(それも宝石店、骨董店、時計店と被害店も色々)しており、それらの店や街中の至るところで泥棒に入られた』ということを説明する。当然事件とは全くの無関係であるライトは抗議をするのだが、あろうことか権左衛門は『(ライト達と事件の関係は)ないかもしれんし、あるかもしれん』という理由で何となく逮捕した事を打ち明け(そして得意気に「よく言うだろ……『犯人は必ず犯行現場に戻る』って」と持論を語る有様)、ライト達を警視庁きらり台警察署に連行、「しばらくそこで頭を冷やせ」とライト達4人を牢屋に放り込む悪徳警官ぶりを見せた(トカッチは理不尽そのもので牢屋に入れられたことに困惑し、カグラもパニック状態になってしまう。ミオはそんな二人を宥めるのだが、ライトはこんな非常時でも空腹を訴えるマイペースぶりを見せた)。
なお、その様子を見ていた車掌とチケット、ワゴンの3人はこのままではトッキュウジャーが前科一犯になってしまうと大きく動揺するのだが、そこに推理小説を読破したヒカリが現れ、何故かノリノリで『自分が真犯人を突き止めて捕まえて、ライト達の濡れ衣を晴らす』べく、単独で聞き込み調査を進めていく。そしてその中で騒ぎを聞きつけたヒカリはその店の中に入っていくのだが、そこには真犯人であるシャドー怪人……ソウジキシャドーが現在進行形で盗みを働いていた。当然ヒカリはトッキュウ4号に変身してソウジキシャドーと交戦していくも、最終的には逃げられてしまう。だが逃げたソウジキシャドーが吐き出した電化製品、そして今までの聞き込みで得た情報と照らし合わせる事で、ヒカリはある答えにたどり着く。
一方、権左衛門はライト達に自白を強要するのだが、トカッチ達は否認や黙秘を行使していく(そもそもやっていない罪なのだから当然なのだが)。すると権左衛門は卑劣にも「正直にやったといえばカツ丼を食わせる」とちらつかせての誘導尋問という手段に出る(当然、実際の取り調べでも絶対にありえない事である)。空腹が限界に来ていたライトは自分から無実の罪を被って自白してしまった(当然ミオ達はツッコミを入れた)。トカッチはその後の自分達の末路(無実の罪で起訴→無実の罪で裁判にかけられる→無実の罪で敗訴→無実の罪で服役)を連想しながらミオとカグラと一緒に嘆き(ライトはカツ丼を食欲のままに貪った)、反対に権左衛門は高笑いして「これにて、一件落着」と勝ち誇ろうとするも、探偵風の格好になったヒカリが現れた(権左衛門に「何者だ」と問われ、ヒカリは剣玉探偵ヒカリと名乗った)。
ヒカリがライト達の無実を弁護すると、今までの自分の調べから推理を話しシャドーラインのソウジキシャドーが犯人だと真相を明かす。しかしシャドーラインそのものを知らない権左衛門はふざけた推理と頭ごなしに否定したばかりか、「面倒だからお前も逮捕する」とヒカリを逮捕しようとした。だがそのすんでのところで、駆け付けた部下の警察官が『銀行で金の延べ棒30キロが盗まれた』と権左衛門に告げると、権左衛門はそのまま現場にパトカーで向かっていく(これによってライト達は釈放されるという皮肉な結果を迎えたのであった)。
そして手がかりなしで警察署に戻った権左衛門はヒカリからの通報を受け、ソウジキシャドーが溜め込んだ盗品のあるアジトにたどり着くと、ヒカリの推理が間違っていなかったことを今更ながらに自覚してフェードアウトした。
余談
- 演者の小西氏は、『ウルトラマンティガTHE_FINAL_ODYSSEY』にてナグモ副長官、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』にてヒュウガ船長をそれぞれ演じており、スーパー戦隊シリーズへの出演は今作が初。
- スーパー戦隊シリーズに時折登場する『戦隊ヒーロー達に理不尽に迷惑をかけ、反省も後悔もせず一切の報いを受けなかった』人物であり、こちらは冤罪をテーマにした事で、よりその取手の卑劣さが浮かび上がる。ちなみに8年後で『冤罪をかけられたスーパー戦隊のメンバー』が登場している。
- 一方で第14駅ではヒカリはライト達の濡れ衣を晴らすべく何故か白いデニムジャケットとジーンズに着替えてから単独で聞き込み調査を進める、『警察の尋問でよく使われたカツ丼』と1970年代までの刑事物のドラマでよく見かけたあんパンと牛乳がセットで登場するなど、明るいノリも見られた。
- 『平成ライダー』でも下記の仁良を含めて悪徳警官が何回も登場しているが、取手が自分勝手であれどどこかコミカルであったのに対して中には殺人を犯した者までいるとガチの危険人物までおり、取手など小悪党レベルである。
関連タグ
卑劣漢:前述の通り証拠らしい証拠どころか証言すらもなくライト達を逮捕し、更には自白させるためにカツ丼による誘導尋問まで行った事から。
関連キャラクター・人物
特撮作品の関連キャラクター・人物
ぷりぷりんせすシスターズを含むTV局の関係者達:11年前に登場する人物達。高視聴率や人気の為に自らの意思で全国規模で子供たちを凶暴化させる悪の組織とダークヒーローの作戦に手を貸すという取手権左衛門どころか他の関連キャラクター以上の愚行を犯した。ちなみに『ぷりぷりんせすシスターズ』のメンバーの一人はこの事件をきっかけに緊急脱退をしたものの、謝罪をしていなかった為、賛否が分かれている。
楼山早苗:6年前に登場した戦隊イエローの姉。登場した回で悪行を重ねながら、最終回においても報いを受けなかった『悪魔な女』。
リチャード・ブラウン:5年前に登場した人物。足を引っ張った上に謝罪をしなかったが、戦隊メンバー達に『侍の心得を思い出させる』という活躍をしたので、彼らよりマシと言えるか。
狭山健児:8年後に登場した刑事。こちらは刑事としては真っ当な人物であるが、違う要因で戦隊メンバー(特にブラック)を苦しめる事となる。
仁良光秀:トッキュウジャーと同年代の仮面ライダーシリーズに登場した悪徳警官。こいつは取手以上に性格が悪く完全に私利私欲の為だけに数々の凶行を起こしている等、取手の迷惑行為がちっぽけに見える程の極悪人である。
杉薫:トッキュウジャー本編から16年前に放送された特撮作品に登場する人物。『シャードック探偵社』の社長を務める探偵だが、『依頼は受けるも解決は主人公や甥に押し付ける』『依頼人に失礼な態度を取ったかと思えば、報酬で手の平を返す、解決が困難と分かると主人公達に押し付ける』等、権左衛門のように探偵どころか人間として問題点が目立つが、その甥が怪我をした時はケガをさせたロボ二人に真正面から抗議する、ケガをした甥のピンチヒッターをする。姉夫婦から甥宛てに届いた誕生日プレゼントを酔って壊してしまった際は修理する。等のいい所もいくつかあったりする。
特撮以外の作品の関連キャラクター・人物
モンテ族:主人公を濡れ衣で疑い、真犯人が判明しても主人公に謝罪しなかったキャラクター繋がり。ただしこちらは『マリオに似た人物が悪事を働く所が多くの住民に目撃された』という証言が出ている分は権左衛門よりはマシだが、主人公の無実のアリバイを保証するヒロインの異議を一方的に却下する等、権左衛門と同じく問題点が見られる。
関連作品
私鉄沿線97分署:演者が全話レギュラーだった、国際放映制作の刑事ドラマ。刑事ドラマ・ファンから見て演じた「ブル」こと松元良平と取手を比べると、「月とスッポン」及び「提灯と釣り鐘」と断言できる程の落差があった。