概要
アメリカンリーグのニューヨーク・ヤンキースと並ぶMLBの名門チームであり、同チームとはリーグは違えどライバルであった。また、同じくニューヨークで創設され共にカリフォルニアへ本拠地を移したサンフランシスコ・ジャイアンツとも強いライバル関係にある。サンフランシスコのお隣のアナハイムに本拠地を置くロサンゼルス・エンゼルスとも因縁があり、両チームの対決は「フリーウェイ・シリーズ」と呼ばれる(両方のチームの本拠地を繋ぐ州間高速道路5号線に由来する。日本でいう阪神なんば線シリーズみたいなものである)。
1883年にニューヨークでブルックリン・ベースボールクラブとして創設された。ユニフォームの色を採ってグレイズ、新婚の選手が多かったことからブライドグルームズ、監督を務めていたウィルバート・ロビンソンの名前に因みロビンスなど様々なニックネームで呼ばれていたが、1932年から正式にドジャースを名乗る。チーム名は創設時の本拠地ブルックリンの住民がトローリードジャース(路面電車を避ける人達)と呼ばれていたことが由来とされる。
新球場建設を巡ってニューヨーク市ともめたことが発端となり1958年にロサンゼルスに移転した。現在の本拠地はドジャー・スタジアム。
人種差別体制確立後ではMLB初のアフリカ系アメリカ人選手となるジャッキー・ロビンソンや、MLB史上初めて日本出身の監督としてワールドシリーズを制覇したデイヴ・ロバーツ(現ドジャース監督)、1995年に野茂英雄が入団して以降、多くの日本人選手が在籍していたこと(最多は2003~2004年で、野茂英雄・石井一久・木田優夫の3名が在籍していた)と、中日ドラゴンズがユニフォームのデザインを真似していた時代があったことで、日本でもライバルのヤンキースと同様、非常に知名度が高い人気球団である。
2023年オフに、1500億円近い莫大な金額をつぎ込んでの超大型補強を実施し、投打の二刀流でお馴染みの大谷翔平と、NPB最強の先発投手との呼び声も高かった山本由伸という2人の日本人スター選手を揃って獲得し、日米の野球ファンの間で良くも悪くも大きな話題となった。
リーグ優勝24回はメジャー2位でワールドシリーズ制覇は7回。うちブルックリン時代の制覇は1955年の僅か1度。6回はロサンゼルスに移転してからである。初制覇までに出場7シリーズ連続で敗退しており、これはMLB最長ワーストと記録されている。6度の制覇のうち3度のワールドシリーズ(1955,1963,1981)の対戦相手がヤンキースである。
1992年から1996年まで5年連続で新人王を輩出(1992年エリック・キャロス、1993年マイク・ピアッツァ、1994年ラウル・モンデシー、1995年野茂英雄、1996年トッド・ホランズワース)。
同時にその頃は先発投手陣にアメリカ出身の選手がいないこと(ドミニカ共和国出身のラモン・マルティネスとペドロ・アスタシオ、日本出身の野茂英雄、メキシコ出身のイスマエル・バルデス、韓国出身の朴賛浩)が話題となっていたが、それと前後して左腕投手が先発登板しない試合を約5年に渡って続けていた(MLB最長記録)ことはなかなか気付かれない。
2009年にはMLB3球団目となる1万勝を達成。
2020年にはタンパベイ・レイズを4勝2敗で下し、32年ぶりにワールドシリーズを制覇した。
主な球団関係者
永久欠番
ドジャースは「米国野球殿堂入り」を永久欠番の条件としているが、例外としてコーチ在籍中に逝去したジム・ギリアム(19番)がある。また24番もウォルター・オルストンの野球殿堂入りが決まる前から永久欠番に制定されている。
1996年からジャッキー・ロビンソンの名前でMLB全体の永久欠番となっている42番だが、ドジャースでは1972年から永久欠番としている。
番号 | 人物名 | ポジション |
---|---|---|
1 | ピー・ウィー・リース | 遊撃手 |
2 | トミー・ラソーダ | 投手・監督 |
4 | デューク・スナイダー | 外野手 |
19 | ジム・ギリアム | 二塁手・三塁手 |
20 | ドン・サットン | 投手 |
24 | ウォルター・オルストン | 監督 |
32 | サンディー・コーファックス | 投手 |
34 | フェルナンド・バレンズエラ | 投手 |
39 | ロイ・キャンパネラ | 捕手 |
42 | ジャッキー・ロビンソン | 二塁手 |
53 | ドン・ドライスデール | 投手 |
マイクロフォン | ヴィン・スカリー | アナウンサー |
マイクロフォン | ハイメ・ハリン | アナウンサー |
日本人選手
- 野茂英雄(1995~1998、2002~2004)
- 石井一久(2002~2005)
- 木田優夫(2003~2004)
- 中村紀洋(2005)
- 斎藤隆(2006~2008)
- 黒田博樹(2008~2011)
- 前田健太(2016~2019)
- ダルビッシュ有(2017)
- 筒香嘉智(2021)
- 大谷翔平(2024~)
- 山本由伸(2024~)
関連項目
ロサンゼルス都市圏を本拠地にしているチーム(MLB以外)
- ロサンゼルス・レイカーズ (NBA)
- ロサンゼルス・クリッパーズ (NBA)
- ロサンゼルス・ラムズ (NFL)
- ロサンゼルス・チャージャーズ (NFL)
- ロサンゼルス・キングス (NHL)
- アナハイム・ダックス (NHL)
- LAギャラクシー (MLS)