「興味ないね」
「もう幻想はいらない……。俺は俺の現実を生きる。」
「大切じゃないものなんか無い!」
プロフィール
年齢 | 14~24歳(FF7では21歳) |
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身長 | 173cm |
誕生日 | 8月11日 |
星座 | 獅子座 |
血液型 | AB型 |
出身地 | ニブルヘイム |
使用武器 | 主に大剣 |
CV | 櫻井孝宏(キングダムハーツ〜FF7派生作品以降)、堀内賢雄(エアガイツアーケード版)、佐々木望(エアガイツPS版)、相澤幸優(FF7R14歳時) |
外見
キャラクターデザインは野村哲也氏が担当。
髪型は、金髪のツンツンヘア(髪を逆立てた髪型、ツンツン頭、チョコボ頭とも)をしている(毎朝セットしているらしい)。
ゲーム中では女装するシーンがあり、スラムの女好きの小悪党ドン・コルネオに「骨太のおなご」と称され女装であると見抜かれないほど整った顔立ちをしている事が分かる。
後に発表された各種スピンオフ作品において、映像表現の高度化も相まって、顔の描写が緻密になり、いかにもな「クールな美形」である事が分かる。
女装シーンはリメイク版でも健在で、グラフィック技術の向上に伴う高品質な女装クラウドの姿を見ることができる。
瞳は青色で、これは魔晄という特殊なエネルギーを帯びた者に表れる特徴の一つであるとされ、作中でも「ソルジャーの証」という表現をされている。
過去の瞳の色は緑寄りだったが、作品によっては最初から青い瞳をしているパターンもあり、この設定については揺らいでおり一貫性を欠いている。(元が青で、緑が魔晄の眼ということもある)
兎も角、緑か青のどちらかであり、どちらにしても過去とは目の色が変わっている事、現在の眼は「魔晄の眼」であり、ソルジャーはみな大人クラウドと同じ眼の色、という事だけ覚えておけば各種二次創作において特に問題はない
服装はソルジャーの制服であるノースリーブのハイネックシャツと紫紺の服を身に纏い、彼のトレードマークともいえる背丈と同じくらい巨大な幅広の片刃剣・バスターソード(初期装備)を振るう。
ミッドガル以前は両肩にアーマーがついていたが、現在は左肩側にしかついていない上ボルトが生えている(無理やり固定しているらしい)
FF7は多数の派生作品があり、描いている時代が異なるため当然年齢も作品によって異なる。
初登場時の人物像
元は神羅カンパニーが抱える最強の兵士であるソルジャー・クラス1st(ファースト)で、現在は「なんでも屋」を営んでいる傭兵の青年。
反神羅組織・アバランチの一員として活動している。
能力
元ソルジャー1stというだけあり、高い戦闘能力と身体能力を有する。
バイクの運転技術が高く、常人の体力では運転できないとされる神羅製のバイクで走行しながら刀剣で攻撃する技術を体得している。
ほかにスノーボードや潜水艦の操縦も行え、チョコボレースの騎手も務められるなど、仲間内からは大概のことはできると見られており、「何となくできそう」との理由で色々と物事を押し付けられている。(実際出来る)
経歴
冒険の始まり
14歳の時、セフィロスのような凄腕のソルジャーに憧れ、ソルジャーになることをティファに宣言して村を飛び出し、約7年後に大都市ミッドガルの駅前でティファと再会を果たす。
以後、彼女から「反神羅」を掲げる組織・アバランチに誘われ協力する。
物語序盤、作戦中にプレートから落下したことでスラム街のとある教会に落ち、そこでエアリスと運命的な出会いを果たすが彼女は神羅に攫われてしまう。エアリスの救出に向かったクラウドは、死んだはずの英雄セフィロスが生きていたことを知る。
セフィロスは5年前、故郷ニブルヘイムを滅ぼしクラウドやティファを今の境遇に追いやった元凶とも言える相手だった。エアリスを救出したクラウドたちはミッドガルを発ち、セフィロスを追う旅へと出る。
セフィロスとの関係~ニブルヘイム事件
バレットに語ったところによれば、ソルジャーとして共に任務をこなす内にセフィロスと親しくなり、戦友として互いに信頼し合う関係だったという。
クラス1stに昇格すると同時に戦争が終わり、以後は神羅に反発する人々の制圧を担当させられ憂鬱だったと語っている。
そんな二人の関係が崩壊したのは、本編開始から5年前。クラウドが16歳になった頃の事であった。
クラウドはセフィロス、3人の神羅一般兵とチームを組み、異常な動作を始めたニブルヘイム魔晄炉を調査することになった。戦争が終わったことでセフィロスのような英雄になる機会がなくなったと思っていた彼は、今回の任務は特殊なうえ故郷の案件ということで腕を振るう場ができたと張り切っていた。
故郷のニブルヘイム村に滞在した翌朝、一行は魔晄炉に向けて出発。ティファの案内を受けてニブル山を登り、魔晄炉の内部にある装置のバルブを閉じて動作異常の原因を取り除いた。その時、クラウドはセフィロスに言われるまま装置の中を見る。そこには高密度に凝縮された魔晄に晒され変異した人間、すなわちモンスターの姿があった。セフィロスはモンスターを生み出していたのは神羅(の科学者である宝条)だと語る。その直後、セフィロスは村に戻るなり屋敷の地下室に籠るようになった。
それから程なくして「英雄」と呼ばれたセフィロスは豹変。村人を惨殺して家屋を焼き払い、向かった魔晄炉の内部でティファの父親を殺害し、仇討ちにやってきたティファも斬り伏せる。これらの惨状を目の当たりにしたクラウドは怒りのまま武器を構え、セフィロスと対峙する。
FF7ではここでクラウドの記憶が途切れており、以後どうなったか覚えていないと述べているが、結果的にセフィロスは失踪し、クラウドは生存している。
当時の実力を考えるとクラウドがセフィロスに勝てる可能性は皆無に近く、何らかの理由で見逃されたとしか思えず「なぜセフィロスが自分を見逃したのか確かめる」こともセフィロスを追う動機となった。
FF7リメイクでは「セフィロスを自分の手で殺した」という記憶があることが述べられており、原作とは若干異なっている…が、続編FF7リバースでは「覚えていない」と原作通りの供述をしていることから、何らかの記憶改変があったと考察されている。(同じく原作の記憶を保持していたらしきエアリスも「何か持っていかれた気がする」と何を忘れたのかすら忘れてしまっている様子を見せている)
性格
総じて、人間関係の構築を積極的に行う性格ではない。
「興味ないね」という台詞が端的に示すように、興味の対象外には積極的に参加しない。
会話というものに興味がないばかりか突き放す物言いをするので、他者に対し冷ややかな性格であると受け取られる。
自身の利益にしか関心がない態度で接するので、アバランチの雇い主であるバレットからの受けも悪い(バレットが反新羅の急先鋒で元神羅関係者を嫌うという面もあるが)。
普段はクールで任務を着実に遂行するソルジャー然とした行動を取るが、時折言動がおかしくなる時があり、周囲に違和感を与えている。
ただし、冷たいばかりの人物像というわけでもない。
エアリス救出のために神羅ビルに乗り込んだり、後述の通り守銭奴らしいにも拘らずエアリスの護衛を「デート1回」で引き受ける(しかも実は「デート1回」をクラウドは了承しておらず結果的にタダで護衛を引き受けることになる)など、ヒロイックな一面を覗かせる。これに関してはバレットからも見直されており、お互いの距離を縮める大きな要因となった。また「興味ないね」と言いつつ意外と多趣味でスノボーを乗りこなしたりチョコボレースに没頭したりもする。基本的にはむっつりスケベであり、女装道具を入手するという大義名分のもと「いくぜ!」と力強く宣言してノリノリで蜜蜂の館に突入したり(リメイクでは終始不機嫌だったが)、回想ではティファのパンツを盗んだ過去が語られるなど、興味を示せば破天荒な言動も臆面なくやってのけるよう(リバースでは流石にパンツを盗む事は無かったが、タンスを開けたことを認めるとティファとエアリスから痛烈に非難される)。ゴールドソーサーのデートイベントでは基本的に受け身姿勢で、自らアクションを起こすこともほぼ無い。しかしリバースではナナキやユフィとのデートでノリの良い一面も見せたり、エアリスとのデートでは優しく寄り添い手を握る紳士的な一面も見せる。そしてティファとのデート時に至っては今までにないほど積極的なアクションを起こしており大きな話題を呼んだ(一方のティファもクラウドと共に恥ずかしがりながらもまんざらでも無い反応をしている)。
後年の映像作品ではクールな外見が強調されがちだが、実際の中身は結構おちゃめなお兄さんであり、作中ではコミカルな言動を多々見せ、リメイク版においては強力なガードロボット相手に勝利した後、バレットに「お前(年齢は)いくつだ?」と問われた際、ソルジャーの階級を問われたと勘違いして「1stだ」と回答した挙句、困惑するバレットに「ソルジャーは階級がいくつかあって……」と説明を始め、「いくつだって言ったら普通年齢のことだろ」と返された挙句「ファースト、一歳か!覚えとくぜ!」等と揶揄われる等、天然の気が強くなっている。
加えて、極めて守銭奴な一面を見せており、バレットやティファ達アバランチに対し報酬の増額を要求するほか、初心者の館でゲームシステムを説明する際にわざわざ「しかもタダでだ」などと強調するような言い回しをするなど金にうるさい性格。
それもあって、直接的に断ると角が立つ場面ではあえて法外な報酬を要求して相手を憤慨させ打ち切らせるという手法をとりがちであり、「なんとかなる」と言われ困惑する場面も存在する。
(もっとも、そんなに金に執着するならこの際代金を頂いてしまった方がプレイヤー目線で言うと「ヒントやチュートリアルを聴けて、かつそれでお金ももらえる」という非常にありがたい構図が出来上がっただけに非常にもったいない話である。)
不可解な言動
物語序盤から、誰かが心の声でクラウドに語りかけるような場面がしばしばあった。
さらに、セフィロスを追う旅を進める内にクラウドは異常な言動を見せるようになる。
古代種の神殿でセフィロスと出会った後のイベントでは錯乱状態だったとはいえエアリスを押し倒し、その状態で彼女を何度も殴るという、主人公にあるまじき行動まで見せた。「クールな元ソルジャー1st」らしくない姿に困惑したプレイヤーも多数であった。
ちなみにリバースでは殴りはしなかったが、それ以前のゴンガガ魔晄炉にて、ティファを攻撃していた神羅兵へ過剰に攻撃を加え、動けなくなっているにも拘らず剣を突き刺しトドメを指す、古代種の神殿で戦意を失い命乞いするソルジャー2ndにトドメの一閃を浴びせる、瓦礫に足を挟まれているイリーナに剣を振り下ろし、なんとか抜け出すも腰を抜かしている彼女に追撃を浴びせようとする等の残虐性を発露させたり、行手を阻むデモンズゲイトが消滅した後、壁を狂ったように乱打して強引に破壊したり、黒マテリアを持ったエアリスを、明らかに狂ったような言動で追い回すという別の恐怖をプレイヤーに植え付けた。中の人様様である。
真相(ネタバレ)
※以下はクラウドの過去、およびFF7全体に関する重大なネタバレを含みます!
「クラウド」という人物像
物語の山場となる竜巻の迷宮。セフィロス(に擬態したジェノバ)が作り出した幻想の世界で、クラウドはセフィロスから衝撃の発言を聞かされる。
クラウド自身が(=プレイヤーが)見てきた「クラウド・ストライフ」とは、「ジェノバ細胞の影響でクラウドの記憶を持っただけの人造人間」だというのだ。
クラウドはこれを否定しティファに同意を求めるが、彼女は何も答えない。
セフィロスが自身を追い詰めるための嘘であると考え気丈に振る舞うも、内心激しく動揺していた。
追い打ちをかけるようにセフィロスは写真を渡した。ニブルヘイムに赴任した際に撮った写真である。
「俺は……写っているはずだ」「(これはあくまで幻想だから)もし写っていなくても、どうせ罠(セフィロスの作った幻影)だ、心配ない」と言いながら見ると、そこに自分の姿はなく、自分に少し似た黒髪の男が写っているのだった。
「やっぱりな」と吐き捨て、改めて自身の「正しい」記憶を辿っていく。
「その任務はソルジャークラス1STになって初めての仕事で……」
「……ソルジャー? 俺はいつソルジャーになったんだ?」
「ソルジャーってどうやってなるんだ?」
あるはずの記憶が存在しない事に気づいてしまう。
他ならぬ自分の記憶に自分の存在を否定され、ティファすらも自分を肯定してくれない。
そして自分を見失った「クラウド」は……
「俺、クラウドにはなりきれませんでした。
ティファさん……いつかどこかで、本当のクラウドくんに会えるといいですね」
ジェノバは退けたが、自分を見失ったクラウドは本物のセフィロスを呼び求めると、下半身を失ったセフィロスが壁の中に身を潜めたまま姿を現し、そしてクラウドはセフィロスの命ずるがままに黒マテリアを渡してしまう。
その直後、星の守護者であるウェポンが出現。大地の異変に巻き込まれたクラウドはライフストリームの渦へと落下し行方不明となるが、のちに辺境の村ミディールで発見された際には重度の精神崩壊に陥っていた。
ちなみにリバースではゴンガガ村の一件でティファを魔晄炉に突き落とした後、無事帰還したティファとこの時の話について情報共有しており、同時に「知らないはずのことを知っていて、知っているはずのことを知らない、俺が何人もいる気がする」と吐露しており、早い段階で記憶がどこかおかしい事を自覚している。
実際、ジェノバが語った「クラウドの正体は人造人間である」というのはクラウドの精神を支配するためについた嘘であり、主人公は紛れもなく「クラウド・ストライフ」本人である。
ならばなぜクラウドの記憶には齟齬があり、なぜクラウドは精神崩壊してしまったのか?
本当の経緯
ここに至るまでの「クラウド・ストライフ」の人物像は非常に複雑な経緯で誕生しているが、あえて一言で言うならば「クラウド本人が、自分自身に都合が良いように記憶と性格を改変して作り上げた人格」である。
上記の「セフィロスとの関係~ニブルヘイム事件」の記憶は、クラウド単独の記憶ではなく、部分的に別人の行動や理想と置き換わっている。
幼少期
ニブルヘイムで生まれ育ったクラウドは、生来の内気さから子供同士の輪に入れず、孤独な幼少期を過ごしていた。
見目麗しく、村で人気者のティファはクラウドにとって憧れの存在だったが、遠くから見ているだけで声を掛けることもできず、ティファから話しかけられてもクラウドは気恥ずかしさとかっこつけで無視していたようであった。
クラウドはいつしか周りの子供を「馬鹿みたいにはしゃぐガキ」と蔑むことで羨ましさを合理化する思考に陥り、さらにそんな自分を「皆とは違う特別な存在」と自認することで己の「弱さ」を誤魔化して過ごしてきた。
実は、ティファが亡き母親の姿を探し求めてニブル山を登ろうとした際、クラウドもおっかなびっくりながら同行していた。
クラウドは少しずつティファとの距離を縮めていくが、不運にも共に吊り橋から落ちてしまう。クラウドは膝を擦りむく程度で済んだが、大怪我をしたティファは一週間も意識を失い、その出来事の記憶も喪失していた。駆け付けた村人が「クラウドがティファを連れ出して大怪我をさせた」と誤解し、ティファパパにも娘を傷つけたとして忌み嫌われてしまう。肝心のティファは、クラウドが一緒にいたという記憶を失ってしまったため弁明の機会もなかった(後に村を出てから一度帰省するが、その時もティファパパから「娘には近づかないでほしい」と釘を刺されている。この人と似通った過去である)。
リバース版においてティファがクラウドに魔晄炉に突き落とされた際、一足早くこの時の記憶を取り戻しており、クラウドがついてきている事を出発前の段階で全員気が付いており、クラウドも距離をあけてついていっており、吊り橋においてティファを必死に声を掛けて止めようとしているなど詳細が描写された。
彼女を守れなかった事実はクラウドに己の「弱さ」を知らしめることとなり、以後は「ティファから責められている」ように思えて合わせる顔がなく、心も荒み子供たちとケンカばかりしていた。
そんな時にセフィロスの勇名を聞き、憧れるようになる。自分も「セフィロスのようなソルジャー」になれば皆が認めてくれる。ティファも自分を見直してくれる。そう考えたクラウドは、14歳の時に一大決心をしてティファを村の給水塔へと呼び出し、「セフィロスのようなソルジャーになる」と宣言。この時、ティファは初めてクラウドという存在を意識するようになった。
神羅時代
こうしてソルジャーを目指し故郷を飛び出したクラウドだが、実際にはソルジャーになる夢は叶わず、単なる神羅の一般兵にとどまっていた。
先述のニブルヘイム事件の際、16歳のクラウドがセフィロスに同行していたこと自体は事実だが、実際はソルジャーとしてではなく、顔も見えない神羅一般兵3人のうち1人であったにすぎなかった…(と言っても英雄セフィロスやソルジャー1stのザックスと任務を共にするだけあって一般兵としてはかなり能力が高かった模様)。
このとき実際に同行していたソルジャーが、上司であり親友でもあるソルジャー1stのザックスであり、このときの彼の振る舞いをクラウドは見ていた。
自分を「元ソルジャー」と思い込んでいたのは、後述の理由から、このザックスの行動の記憶が混ざり込み記憶が改変されてしまったことによるものであった。
上記の「セフィロスとの関係~ニブルヘイム事件」の部分も一部がザックスの行動と置き換わっており、それを純粋な自分の過去であるとしていたのだ。
(記憶の中のクラウドはやけに明るい人物だが、それはザックスがそうだからである。セフィロスとも親しい関係ではなく、実際にセフィロスと親しかったのはザックスの方だった、「ソルジャーにいつなったか、どうやってなるのか」が分からなかったのは、「ザックスがいつどうやってソルジャーになったか」をクラウドが知らないからである)
一般兵として任務のためにセフィロスやザックスと共に帰郷することになったが、夢破れた恥ずかしさから、再会したティファの前でもヘルメットを外さず正体を隠していた。(直前まで乗り物酔いでヘルメットを外していたが、故郷に着いた際、遠くにティファを見つけ、慌ててヘルメットを被っている)
そんな中でニブルヘイム事件に巻き込まれ、セフィロスによって唯一の肉親であった母親を失い、ザックスとティファは重傷を負う。激昂したクラウドはザックスのバスターソードを手に、油断していたセフィロスを背後から貫き、ジェノバの首を持って後退するセフィロスを追撃する。クラウド自身もセフィロスの刀に貫かれて深手を負うが、なおもセフィロスに食い下がりライフストリームの渦に投げ落とすことで撃退した。
これがニブルヘイム事件の真実だった。
つまり、クラウド自身はセフィロスに見逃されたと思い込んでいたが、実際はクラウド自身の力でセフィロスに勝利していたのだった。
(派生作品やFF7Rでは一部異なる展開を示唆する描写になっている箇所があるが、ここではFF7本編での描写を優先している)
皮肉にも、記憶を失ったため正しい事実を知らなかったという点はティファと共通していた。
ニブルヘイム事件後の5年間
セフィロスを撃退したクラウドだったが、自身も深手を負い倒れていたところをザックスと共に宝条に捕まり、口止めのための監禁を兼ねてニブルヘイムの生き残りの住人ともども、「セフィロス・コピー」の試作品として人体実験にかけられてしまう。
この人体実験は、ジェノバ細胞を埋め込まれ、魔晄を浴びせられるというものだった。
そして実験の結果クラウドの精神はジェノバ細胞に耐え切れず崩壊し、更に魔晄中毒となり廃人同然となってしまった。
以後5年もの間、神羅屋敷に幽閉されたが、機を見計らったザックスに連れられて神羅屋敷を脱出。
しかし、ザックスが逃亡先として頼るあてのあったミッドガルに到着する直前で、ザックスはクラウドを庇って射殺されてしまった。
このとき、魔晄中毒の廃人だったクラウドは先が長くない事で殺すまでもないとして放置され、結果奇跡的に生存する。クラウドの持つバスターソードは、ザックスの形見の品だったのだ。
神羅の研究施設から協力者によって命懸けで連れ出され、そこで出会った人物に保護されるという点はエアリスと同じである。
ただし2020年に発売されたFF7Rでは一部異なる内容となっている(詳細はこちらのネタバレを参照)。
ティファとの再会
その後、廃人のままミッドガルに入り幼馴染のティファに再会した時、他人の記憶を読み取るジェノバ細胞の影響で「セフィロスへの憧れ」「ザックスが語った話」「ティファに認められたい理想の自分」が複雑に絡み合い、「クールな元ソルジャー1stのクラウド」という仮初めの人格が出来上がった。
いわばジェノバ細胞によって「元ソルジャーのクラウドに擬態していた」ともいえる。
セフィロスのようなクールな性格、ザックスのようなお人好しな振る舞い、ティファに認めてもらえるソルジャーとしての経歴という3つを自分の実際の過去と組み合わせ、違和感なく振る舞える役を作って無意識のうちに演じていたのだ。
そして「元ソルジャーの傭兵」という触れ込みでアバランチに関わり始めたところから本編が開始される。
実際にニブルヘイム事件に立ち会っていたティファは、クラウドの過去を聞いた時に「クラウドはあの場にいなかった」と記憶していた。これはクラウドが一般兵のヘルメットをしていて気づけなかったのが理由。当然ティファからすれば、あの場にいなかったクラウドが事件の詳細どころか大まかとはいえ会話内容まで知っているのはおかしいことである。(魔晄炉前でティファを通せんぼした神羅兵が本来のクラウドで、クラウドのポジションは本来ならザックス)
ニブルヘイム事件でセフィロスに斬られ重傷を負ったティファは、当時村に滞在していた師匠のザンガンに助けられていた。セフィロスを討つために魔晄炉に入ったザンガンだが、セフィロスはおらず重傷を負って意識を失っていたティファを見つけた。他にもクラウドやザックスが倒れていた事に気付きながらも、ティファ一人を抱えるのが精一杯であり、外に出た時には神羅兵が生き残りの住民を口封じのために回収しているのを目撃した為、そのままティファを連れてニブルヘイムから離れるしかなかった。その後はティファにケアルをかけ続けながらミッドガルに住む医者にティファを託し、彼女の回復を待たずに旅立った為、意識を取り戻したティファは村が滅んだ事以外の事件の詳細は知らずにいた。
なおエアリスはザックスと旧知の仲で(その事が初めて明確に語られたのは派生作で、FF7本編では間接的に触れられる程度)、出会った時から「クラウドが知り合いのソルジャー(=ザックス)と似ている」と述べ、かなり早い段階からクラウドの人格に関して違和感を持っていた。
エアリスとのデートイベントでは、最初は面影を重ねていた、でも本当のあなたに会いたいという旨の発言があり、クラウドの人格が仮初めのものであると気付いていたことが示唆されている。またミッドガルを脱出した後に聞こえる謎の声は、ライフストリームに残されたザックスの意識である。
リバース版においては冒頭でニブルヘイムでの一件が語られた後、クラウドがセフィロス(の幻影)に「ティファは殺した」と断言された上で「ならばアレは誰だ?」と吹き込まれた事でティファに「あの深手から生きて帰れたとは思えない」と疑念を向け、証拠として腹の傷を見せる場面があるのだが、クラウドに疑われたのがショックだったのか、部屋に戻った後エアリスに「クラウドはニブルヘイムに来ていなかった筈」と情報共有を行っており、ザックスの件含め意見交換を行っており、その後ティファやエアリスはザックス関連の話はクラウドや他のメンバーに出来るだけ聞かせないようにしている様な行動が散見され、クラウドがニブルヘイムでザックスを断片的に思い出した際(あくまでも「流された神羅兵と記憶していたのが同行していた三人目のソルジャーのザックスであった」「そしておそらく流されて死んだ」という誤った記憶である。)にも「ザックスの死についてエアリスには自分が伝える」とクラウドの口からの言及を避けようとしていた。(なお、この件はセフィロスの幻影に後々散々当てこすられゴンガガ村で錯乱したクラウドが、ティファの傷を「無い」「ティファは偽物」と言い切り魔晄炉内に突き落とす凶行へ繋がる事となる)
「セフィロス・コピー」とクラウド
セフィロス・コピー(黒マントの男たち)とは、端的に言えばニブルヘイム事件で生き残った住民の成れの果てである。
宝条によってジェノバ細胞を移植され魔晄を浴びせられたが、どの住民も適性がなかったためにジェノバ細胞に自我を蝕まれ、廃人同然となってしまったのだ。
やっていること自体は人間をソルジャー化する行程と全く同じで、元々は「セフィロスのような強力な兵士=ソルジャー」を手軽に量産するために行われたものだった。
しかし、ジェノバ細胞に屈しない強靱な精神力(ソルジャー適性)を持った人間でなければ、ジェノバ細胞に耐えられず、精神を乗っ取られ人格は崩壊してしまう。
宝条はここに目をつけ、適性がないと分かっている人間にあえてジェノバ細胞を植え込んで観察することで、リユニオンなどのジェノバの行動に関する自身の仮説を証明しようとしたのだった。
結果、人間としての自我を失い、「あぁ、あ……」としか喋らない廃人となってしまったのみで、リユニオンを証明する結果を出すには至らなかった。
先に述べたとおりだが、宝条に捕らえられたクラウドとザックスもこの実験の被験者となった。
既にソルジャーであり耐性のあることがわかっていたザックスはジェノバ細胞に屈せず自我が保たれたが、クラウドは精神が崩壊し廃人となってしまった。宝条からすればどちらも自身の実験という意味では失敗作のため『ナンバリング無し』の扱いとなり、先述の扱いとなった。
このことを知ったルーファウスはクラウドを「セフィロスの分身」と述べている。
セフィロスのようなソルジャーを目指していたクラウドがこの処置を受けたのはある意味皮肉と言える。
心の弱い者はジェノバ細胞によって操られてしまうため、セフィロスはこれを利用してコピーたちを操っていた。クラウドの正体も知っていたので精神的に揺さぶりを掛け、弱ったところを洗脳していた。本当の意味で「操り人形」になってしまっていたというわけである(これがクラウドが狂った理由である)。ジェノバがクラウドを人形と言ったのはそういうことなのだろう。
劇中でコピーの一人が「クックックッ……黒マテリア」と喋るシーンがあるが、これはセフィロスに操られていたため。クラウドが同じ台詞を発したのも同様の理由によるもの。
前述の通りセフィロスに操られたコピーたちは、宝条の実験など無視して竜巻の迷宮まで移動を開始。セフィロスに擬態したジェノバによってコピーたちの肉体は切り捨てられ、ジェノバ細胞だけが回収された。このためセフィロス・コピーとしてのジェノバ細胞を持った生き残りはクラウドのみとなった。
劇中でクラウドが「俺にもナンバーをください」と言っているのは、上記経緯のためである。この発言を聞いた宝条は嫌悪感を示したが、これは自身が「失敗作」とみなした存在だけがリユニオンの地に辿り着き、自身の理論を証明することになってしまったことへの皮肉であり、後に宝条は「失敗作ではなく成功作だった。それに気づけなかった自分のセンスのなさを痛感させられた」と語っている。
奇しくもジェノバ細胞によって超人的な力を手に入れたが、宝条の人体実験が遠因となって自分の存在に疑問を抱き、本当の自分を見失ってしまうというのはセフィロスと同じであった。
FF7Rシリーズでは、「マルカート」という名前のセフィロス・コピーが登場している。世間的には病気のため奇行に走ってしまうということになっている。その姿にセフィロスを幻視したクラウドは、動揺のあまり斬りかかろうとしたがティファによって止められた。
シロン医師によると、黒マントたちは劣化したソルジャーの成れの果てであると考えられている。ソルジャーの劣化についてはクライシスコアで詳しく触れられているため、信ぴょう性があるのだが、実際は上の通りである。
劇中では、終盤で元ソルジャーのカーム・インのオーナー、ブロードや同じくソルジャーのローチェも黒マント化してしまっている。そのため、クラウドが自分もそうなってしまうのではないかと不安に駆られてしまっていた。
追い打ちでセフィロスにまで自分が黒マント化した並行世界を見せられてしまっている。
ここまでが、クラウドの過去や失われた5年間の記憶とその後のクラウドの人格に関する真相である。
結末
自分探し
長らく行方不明になっていたクラウドは、ミディールの村にて廃人となって医師に保護されているところをティファたちに発見される。長い間ライフストリームを漂っていたため重度の魔晄中毒となってしまい、復帰は絶望的という診断を下されていた。
後にアルテマウェポンの襲撃によって地割れが起き、クラウドとティファは共にライフストリームの渦へと落下。
そこでティファはエアリスに導かれ、クラウドの精神世界に迷い込む。
ティファはザンガンに助けられたことでセフィロス・コピー化を免れた数少ない生き残りであり、ニブルヘイム事件の正確な事実を知る唯一の人間であった。故に彼女はクラウドの語る過去がおかしいことに気づいていたが、クラウドを失うかもしれないという不安ゆえに口に出せなかったのであった。
しかし勇気を出したティファによって誤った記憶に対する答え合わせが行われ、クラウドは少しずつ記憶を正していく。
自分がソルジャーではなく、神羅の一兵卒に過ぎなかったこと……「特別でもない何でもないただのクラウド」であることを受け入れ、ついに「クラウド・ストライフ」としての記憶と自分を取り戻す。そして「元1stクラスのソルジャー」という甘い幻想と決別した。
こうしてクラウドは頼れる仲間として戦線復帰を果たし、セフィロスと決着をつけるべく仲間たちと共に最後の戦いに赴くのだった。
直後のイベントで犬に対して「神羅のイヌめ、お前をイヌ質にしてやる! これで戦闘員も手出しできまい」などとトンチンカンなことを言い始めることもあるのだが(なお、実際に手出しして来なくなる)。
決着
星の体内にて、ライフストリーム内で肉体を再構築した真のセフィロスと対峙する。
セフィロスの力はまさに圧倒的であり、総掛かりでも歯が立たず誰もが心を折られかけるほどだった。しかしクラウドだけはエアリスの想いを無駄にしたくないと食い下がり、それに鼓舞された仲間たちと共に決戦に挑む。
セフィロスの肉体は討ち滅ぼしたが、精神はまだライフストリーム内で健在であることに気づく。クラウドの精神もまたライフストリームへと降り、深部に佇むセフィロスと最後の一戦を繰り広げる。
クラウドの超究武神覇斬によってセフィロスは消滅。こうしてエアリスが遺した想いであるホーリーもまた解放された。
ライフストリームのエアリスの手に導かれ、クラウドの精神は肉体へと戻った。そして目の前には、同じく手を伸ばすティファの姿があった。セフィロスとの死闘の間に大空洞の崩壊が始まり、クラウドのいる足場は今にも崩れそうになっていたのだ。
ティファの手を掴むよりも早く足場が崩れてしまう……が、間一髪のところでクラウドはティファを抱え崖を掴む。
大空洞内でシド達が行く末を見守る中、ハイウィンドが大空洞内に落ちてきた為、そのまま地表へ脱出。直後にホーリーが発動しメテオから守る為、星を包み込む。
その後、大きな光に包まれた。その光のあとエアリスの姿がそこにあった。
500年後、レッドXIIIと思わしき犬とその子供達が荒野を駆けた道の先に、自然の一部となったミッドガルの姿があった…。
FF7終盤以降の人物像
肉体的には21歳であるが、5年間魔晄中毒にされ社会生活を送れなかったためか、実際の精神年齢は16歳の頃から進んでいないと思われる。
ゲーム終盤で本来の自我を取り戻した後はその傾向が強く描かれ、大空洞突入前に「行こうよ、みんな」と幼めの言動を見せシドに「行くぜ!とか言えないのか」と呆れられている。(蜜蜂の館に突入する時の方が力強かったなどと、当時の攻略本でも突っ込まれていた)
クラウドの本質は「クール」というより、「内向的で引っ込み思案」という方が的確である。「興味ないね」という口癖からわかるように、無口で積極的でないという根底は擬似人格と通じるものの、実際は単に内気で人付き合いが苦手な、過去の失敗に何年もとらわれ続ける不器用な青年である。
意地を張ってそれを隠そうとしていたが、最終的には自身の弱さを自覚し、それを克服する手段を模索するなど、前向きで芯の強い気質を見せることになる。
また本来は責任感が強く心優しい性格で、周囲の事にも気の利く性質を持ち合わせており、元の人格を取り戻した後、乗り物酔いでうな垂れているユフィに後述の酔わないコツを教えるなどしている。
また擬似人格の頃でも仲間の中にスパイがいる可能性がある事を知った際に「俺は皆を信じるよ」と仲間を全く疑わない発言をするなど、本来の素直な性格の一端をうかがうことが出来る(スパイの正体を知った後も当人の前で「ショックだ」と気落ちしていた)。
なお、本来の自分を取り戻してからは守銭奴的な言動はとらなくなったので、これも疑似記憶の影響だったと思われる。恐らくは神羅屋敷から脱出した後のザックスが言っていた「(生きるためには)とりあえず金だな」という台詞が影響している可能性がある。
家族と交友関係
父親はクラウドが幼少の頃に死去している(発言のみで明確な描写は無い)。
母親(FF7Rでクラウディアという名前が発覚)はクラウドが16歳の時、セフィロスによって故郷ニブルヘイムが焼かれた際に死亡した。
母親はクラウドと同様に前髪がツンツンした金髪である。リメイク版ではそんなにくせ毛というわけではない。
序盤の回想場面は疑似記憶であるが、実家に帰宅したクラウドが母親に「これ、ソルジャーさんの制服なのかい?」と尋ねられた直後に「……母さん、俺」と何かを打ち明けようとしている場面があり、後に明かされる真実からこの出来事は実際に起きており、母親にだけは一般兵にしかなれなかったことを打ち明けようとしていたと思われる。この後断片的に母親の発言がいくつか登場し「でもねクラウド」「そうだろクラウド」「母さんはいつだってあんたの」という台詞のあとクラウドが辛そうに「‥‥もうやめよう」と語るのを止めてしまう。
おそらく「夢が叶えられなかったとしても母さんはいつだってあんたの味方」といった趣旨の言葉が彼に向けられたのだと推察されるが、それを思い出してしまうと核心に迫ってしまうため、ジェノバ細胞と彼の心の弱さが防いだのだろう。
幼少期から内向的だったため、友達付き合いもあまりなかったらしい。
兵士時代はザックス以外にも何人かの兵士とそれなりに付き合いはあったようだが、作中であまり詳しい描写は見られない。
FF7Rにおいてはエアリス救出のために神羅ビルに侵入した際、2人の神羅兵に発見され、そのうちの片方は見慣れない三人組を侵入者と思って銃を構えるが、もう片方が「クラウド?クラウドだよな?(銃を向けている仲間に「大丈夫、同期のクラウドだよ!」)心配してたんだ、死んだって噂があったら。ちょっと待ってろ!カンセルも呼んでくる!」と喜んでいる様子を見せるシーンがある為、同期仲は良かったものと思われる。
序盤にもクラウドを見て「お前、その剣……(ノイズ)」と何事かを(仮にも逃亡犯かつ隊長をぶちのめしたクラウドに)訝しげに尋ねようとする神羅兵がおり、直後クラウドが電車に飛び乗るとその神羅兵は他の神羅兵と違い追おうとするというより静止しようとする仕草を見せる者がいる(バスターソードは神羅兵にとってはとある事情から有名な武器)。ノイズの内容が明らかにされていない為なんと言っていたのかは不明だが、彼もまたクラウド(或いはバスターソード前任者の誰か)と面識がある神羅兵だと考察されている。
回想シーンではセフィロスと親しくしているシーンもあるが、大半は実験によって体内に仕込まれたジェノバ細胞による疑似記憶であるため、どこまでが真実かは不明。
『VII』本編では仲間になるバレット、ティファ、エアリス、レッドXIII、ユフィ、ケット・シー、ヴィンセント、シドのプレイヤーキャラクターに加え、旅の道中で出会う様々な人々と交流を深めることになる。リメイク版ではサブやモブキャラとのそれが特に深く掘り下げられており、中でもジェシーとの関係に関しては注目度が高かったが、残念ながら大した進捗もないまま死亡してしまった。(後にエアリスに本当は好意を持たれていたのではないか、クラウドは鈍感だから、とフォローが入れられており、クラウドが悔やむ描写がある)
身体能力
驚異的な戦闘能力は、前述の人体実験により会得した物である。セフィロス・コピーを作る処置はソルジャー化のために施すものと変わりないため、肉体の状態に限って言えば彼は実際のソルジャーと全く同一である。
ただし、素の身体能力についても前述の通り十二分に高かったことが闖える。
たとえば刀剣の腕に関しては『FFVII』以前から優れており、クラウドが神羅兵である頃の『BC FFVII』では、野太刀のような刀を突発的に手にして、ソルジャーと同程度の戦力を持つとされるアバランチ兵「レイブン」から勝利を得ている。
また最強の戦士であるセフィロス相手に、向こうが油断していたとはいえ、付け焼き刃で取った自分の背丈ほどあるバスターソードを使って不意打ちで倒すことに成功している。
また、ザックスを模倣素体としていた為かザックスが生前使用していた技に似たリミット攻撃を一つ会得する。
これほどの戦闘力を持ちながらソルジャーになれなかった理由は、肉体ではなく純粋に精神力の弱さで適性を欠いていたためと思われる。
戦闘以外にも、バイク、スポーツなど何でもこなすなど能力は非常に高い。
しかし一般兵時代のクラウドは乗り物酔いが酷く、記憶が戻った後の潜水艦イベントでその姿を見られる。しかしこれも「操縦してる方が酔わないかもよ」と押し付けられる(本人も操縦している方がマシと認識している)。
しかし最終的には飛空艇も操縦しようとしており、記憶喪失時の影響もあってかある程度克服している模様。(「ソルジャーは乗り物酔いをしない」とでも信じ込んでいたのだろうか?)
続編では
『FFVIIAC』では、ミッドガルの外に出来た街「エッジ」で新たに開店したセブンスヘブンでバレットやティファ、バレットの養女マリン、そしてスラムの教会で出会った不治の病「星痕症候群」を患う少年デンゼルと共に暮らしていた。
メテオ災害における一連の騒動に罪の意識と責任を感じていたクラウドは七番プレート崩落の被害者でもあったデンゼルを家族として受け入れ、病を治すことが少しでも自分達のした事への贖罪になるのではないかと考え星痕症候群について調べ始める。しかし自身も星痕に発症してしまい「俺は誰も助けられない」「自分一人守れない」と絶望し、ティファ達の前から姿を消して教会で一人離れて住むようになってしまう。
そんな中カダージュたち謎の三人組が現れ戦闘となる。その後レノの依頼でタークスと生きていたルーファウスに会い、セフィロスが復活しようとしている事を知らされることに。
過去をずるずると引きずり、最後の戦いの時にはあったはずの強い気持ちを忘れてしまっていたクラウドだったが、再び揃った仲間達と共に戦う中で、カダージュ一味との戦いの中であの時の気持ちを取り戻していく。そしてエアリスの思いが生んだ力によって星痕からも解放された。
過去を再び乗り越えたクラウドはカダージュとの一騎打ちで彼を圧倒するが、ジェノバの首を取り込んだカダージュを依代にしたリユニオンによってセフィロスが復活。この星を宇宙船として「輝ける未来が約束された星」を目指すと語る。この星がどうなるかという問いに対し、クラウド次第だと語るセフィロスを止めるべく再臨した宿敵との決戦に挑む。
当初は互角に渡り合えていたが次第に旗色が悪くなり、逆転を賭けた連続攻撃も容易く捌かれ胸を、その後空中に投げ飛ばされ全身を貫かれて窮地に立たされるが、幻影として現れたザックスの激励を受けて立ち上がり、新技・超究武神覇斬ver.5によって逆転勝利を果たす。
セフィロスから元に戻ったカダージュを看取り、福音の雨が降る空を見上げるクラウド。そこに後ろから瀕死のヤズーの銃弾を受けてしまう。ボロボロの身体でヤズーとロッズに最後の一撃を喰らわせると同時に神羅ビルの爆発に巻き込まれ、生死の間を彷徨うが、よく知る2人の声が現実の世界へと返す・・・そして目を覚ました場所はスラムの教会だった。そこには「お姉ちゃん」の電話に呼ばれた仲間達とエッジの人々がクラウドを囲むように集まっていた。教会に沸いた癒しの水によりデンゼルや子供達が星痕を治していく中でザックスそしてエアリスの姿を見る。「もう大丈夫だね」と話しかけると2人は光の中に消えていった。自分が独りじゃないことを悟ったクラウドは心からの笑顔を取り戻したのだった。
戦闘力と素質の推移
一部ネタバレ注意。ただしここまで読んだ人にはおさらいみたいなものなので気にしなくてもいいかもしれない。
動画にも述べられている通り、幼少期から肉体的な強さの素質はあったが精神面が脆弱だったためソルジャー試験に受かることができなかった。
外部出演
スクウェア・エニックスの他のゲームにも、他の『FF7』キャラと共に頻繁に出演している。
初めてのゲスト出演は、『FF7』の後まもなく発売されたファイナルファンタジータクティクスの隠しキャラとして。
また、『FF7』中でもうわ言で「百億の 鏡のかけら 小さな灯火 とらわれた 天使の歌声ゼノギアス」と呟くが、これは当時未発売のゼノギアスのスタッフがお遊びで入れたもの。
エアガイツ
プレイアブルキャラクターとして登場。彼以外にもティファ、ユフィ、ヴィンセント、ザックス、セフィロスも登場している。
概ね原作通りの技を再現しているが、超究武神覇斬はその場で11回斬りつける連続攻撃になっている。剣を構えることで動作が変化するが、必殺技ゲージがものすごい勢いで減っていく。
キングダムハーツ
KH1ではオリンポスコロシアムにて、冥界の王ハデスの刺客としてソラ達の前に立ちはだかる。人探しをしており、その条件と引き換えにハデスに協力したとのこと。
ハデスからは「亡者より陰気な奴」と言われてしまっている。
EDではホロウバスティオンでエアリスと再会。FF7のストーリーとも相まって、感慨深いシーンとなった。
KH1FMでは裏ボスとして追加されたセフィロスとの再会時に「やっと会えたな」「俺も探していた」という会話が生まれることから、彼が探していたのはセフィロスかと闖える。
KH2ではホロウバスティオンにてソラ達と再会。自身の闇が具現化した存在であるセフィロスをなおも探しており、決着を望んでいる。セフィロス・コピーである彼がセフィロスのコピーを生み出したのは一種の皮肉である。
ドナルド・ダックからは「クラウドの方が闇っぽいよね」と辛辣なことを言われてしまうが、クラウドは「だとしたらセフィロスのせいだ」と返している。
街に大量のハートレスが攻め込んだ際には、レオン(スコール)、ユフィ、ティファと共にソラに加勢してくれる。
ソラに対して「キーブレードに選ばれし者、羨ましい限りだ」と発言するシーンがある。
KH1では鋭い爪の籠手に赤マントという、ヴィンセントのデザインをミックスしたような衣装となっている。バスターソードは包帯のような布でぐるぐる巻きにされており、超究武神覇斬を発動した際には背中に片翼が現れる。この衣装のクラウドは「クラウド(アナザーフォーム)」と呼ばれ、DISSIDIA FINAL FANTASYにも参戦している他、フィギュア化もされている。
大乱闘スマッシュブラザーズ
「こんな日が来るとは思わなかったな。」
第4作『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』から参戦。
コンセプトは「パワーとリーチを兼ね揃えたソードファイター」。
剣を持つファイターの中で数少ない飛び道具を持っている。全スマッシュ攻撃や空中攻撃のふっとばし力が高く、撃墜手段が多い。そして走行速度、空中移動も速いため機動力も高い。
最大の特徴は「リミットゲージ」。
このゲージは攻撃を与えるかダメージを受けると少したまる他、下必殺ワザ「リミットチャージ」で任意でためる事が出来る。
そして満タンになると「リミットブレイク」が発動し、大幅なパワーアップを遂げる。
詳しい解説はクラウド(ファイター)を参照。
妖怪ウォッチぷにぷに
三周年記念としてパズルゲーム妖怪ウォッチぷにぷにと基本無料版配信記念でディシディアファイナルファンタジーNTがコラボ。クラウドも参戦する事が明らかとなった。
ログインボーナスでSランクのクラウドが無料で貰える。さらにガシャで低確率で出るエアリスのリボンを入手して合成すればZランク(level60まで上げられる、攻撃力が素で1000を超える)のLBクラウドへ進化させることが出来る。コラボキャラのZランク妖怪は彼が最初。
種族はイサマシ族で必殺技は凶斬り。LBクラウドの必殺技はもちろん超究武神覇斬。
ちなみに好物は牛乳となっているが、ウィスパーが妄想で決めたものである。
関連タグ
クラウド エアリス・ゲインズブール バレット・ウォーレス ティファ・ロックハート
ユフィ・キサラギ シド・ハイウインド ヴィンセント・ヴァレンタイン ザックス・フェア
カップリング・コンビ・その他
ロック・コール:前作の主人公の一人。想い人が吊り橋から落ちるのを助けられず記憶喪失にさせてしまい、彼女の父親に責められたり、以後も心の傷を抱えたりするなど幼少期のクラウドのモデルとなっている。こちらはクラウドとは違い、記憶を失った彼女から本当に責められている。
スコール・レオンハート:次回作の主人公。冷静一択でない点や武器、血液型が一致している。
ギネス:『ゲーム史上最も有名なゲームキャラクターランキング』第5位
全FF大投票:好きなキャラクター部門第1位
←6.ティナ・ブランフォードほか13名 | 7.クラウド・ストライフ | →8.スコール・レオンハート |