【警告】この記事には、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のネタバレが記載されています。
アスラン・ザラ「強さは力じゃない!生きる意志だ!」
機体データ
型式番号 | ZGMF-X191M2 |
---|---|
全高 | ??? |
重量 | ??? |
装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
動力源 | ハイパーデュートリオンエンジン |
所属 | ターミナル |
パイロット | アスラン・ザラ |
概要
第二次連合・プラント大戦終結後、リフターを除きほぼ無傷で生還したZGMF-X19A インフィニットジャスティスをオーブ連合首長国・モルゲンレーテ社にて改修を施した機体。ストライクフリーダム弐式やデスティニーSpecⅡと同列の改修機だが、これらと違い本機のみは実運用が想定された改修である。
一見すると本体は改修前と同じに見えるが、実際は改修された機体の中でもブッチギリで大部分が変更されており、原形を留めている足首以外はほぼ別物で、手甲のデザインすら異なっている。特に脚部は先代機のZGMF-X09A ジャスティスに近い鋭角な形状となった。さらに新造された頭部のトサカ状センサーマスト部にもビームサーベル発振器が追加されており、頭から刃を生やして突き刺して攻撃する。コクピットも最新鋭機同様の全天周囲モニターに換装されている。
武装
インフィニットジャスティスが使用していた携行武器を一部は無改造のまま引き続き使用しているがそれ以外はほぼ新武装。
追加武装含めて全身凶器とも評されるほどに機体各部にビーム刃が搭載されたことで、より近接格闘の攻撃性能が向上している。
MA-M03D ビームサーベル アクータラケルタ
「MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル」に代わり装備されたビームサーベル。ストライクフリーダム弐式と共通装備。引き続きマティウス・アーセナリー社製であり、型式番号を見るにシュペールラケルタの後継モデルと思われる。「アクータ」はラテン語で「鋭い」を意味する。
シュペールラケルタからは形状が若干変更されているが基本的な機能はすべて引き継いでおり、2本のサーベルを用いた連結機能も健在。
MA-M1911 高エネルギービームライフル
インフィニットジャスティスから引き続き使用可能だが、劇中ではビーム射撃の通用しないフェムテク装甲対策のため未使用。
MMI-S1M7 トーニトゥルス ビーム重斬脚
「MR-Q15A グリフォン ビームブレイド」の後継にあたる、膝からつま先に設置されている近接格闘用ビームブレイド。型番を見るにイモータルジャスティスの「MMI-S2M5/X カルキトラ ビーム重斬脚」の前モデルと思われる。
MX2002 ビームキャリーシールド
インフィニットジャスティスから引き続き使用。ビームシールド発生器を備えたVPS装甲製の実体シールドであり、ビームブーメランとアンカーが内蔵されている複合兵装。
RQM55 シャイニングエッジ ビームブーメラン
先端部に装備されているビームブーメラン。劇中ではマウントしたままビームを発振し大型サーベルとして使用している。
EEQ8 グラップルスティンガー
シールド内に内蔵されているアンカー。劇中未使用。
MA-F2002 スピッツェシュヴァート ビームホーン
原型機の頭部センサーに代わり新規搭載された武装。センサーマストから長身のビームサーベルを展開して対象を斬り付ける。
戦闘時はこのビームホーン以外の武装のビーム刃を展開して戦うことでビーム刃の本数を偽装し、懐に近づかれた際の奇襲用として運用される。
また、「スピッツェシュヴァート」はドイツ語で「尖った剣」を意味する。
M2X32E フォランテス
背部に装着される新設計のリフターで、インフィニットジャスティスの「ファトゥム-01」に代わる形で運用される。キャバリアーアイフリッドにもドッキング可能。エンジンブロックから主翼にかけてはティルト機構が備わっており、推進ベクトルの角度を自由自在に変更可能。左右を独立して可動させることで、主推進器が固定されていたファトゥム系列よりも多彩で小回りの利く機動性・運動性を手に入れた。ウイングは計4枚で構成されており、普段は「ガンモード」と呼ばれるウイングを水平に重ねる状態にしているが、「スラッシュモード」になるとウイングがX状に開くようになっている。ウイングにはビーム発振器「MA-R259 ビームライザー」が搭載されており、ガンモード時は翼端部から砲撃が可能。どちらのモードでもビームブレイドは発振可能だが、X字に変形するスラッシュモード時がその真価である。
ただし、ファトゥム-01にあった「MA-M02S ブレフィスラケルタ ビームサーベル」「MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル」「対装甲ナイフ」に相当する「特攻に特化した武装」は軒並み外されている(やろうと思えば4枚のウイングですれ違いざまに対象を真っ二つにできるだろうが)。代わりに4連装ミサイルランチャーがエンジンブロック前部に装備されており、引き続き配置されている機首両サイドのビーム砲やビームライザーの砲撃能力と合わせて、火力面は増強されている。
また、歴代ジャスティスのリフターと異なり本体と同じ赤系統で統一されておらず、カラーリングからは別物にも見える。
更に、これまでのリフターと比べると特殊な形状をしているからか、ジャスティスを乗せて運行する事は不可能な模様。
とはいえ、ジャスティス=リフターに乗って飛ぶというイメージが強いためか、劇中ではその役目をキャバリアーアイフリッドが務めた。
特殊外装
「本機がジャスティスであること」自体がアスランのターミナルとしての活動では目立ちすぎるためか、普段は局地用の外装を被せている。
上記のリフターの配色も、ジャスティスの場合バックパック自体がリフターとして当系列の一大象徴とも言えるほど強い個性を放っている(=バックパックだけで本体がジャスティス系列だとバレる)ため、ウィザードシステムの一種だと誤認させる目的があったと思われる。
試製35式改レールガン
オプション兵装。ゲルググメナースの物を使用。
最終決戦にてフェムテク装甲対策として機体背面にマウントする形で携行している。
劇中の活躍
他の改修機組と違い一足早く起動しており、ターミナルへ出向したアスラン・ザラの乗機として上記の通り外装を纏って運用されていた。
最終決戦ではブラックナイトスコード シヴァの短針砲による攻撃からストライクフリーダム弐式を庇って外装が大破、そのままパージする形で出現し、キャバリアーから射出されたフォランテスを装備した後ストライクフリーダム弐式からシヴァの相手を引き継ぎ交戦に入る(本機が作った隙でストライクフリーダム弐式はプラウドディフェンダーとのドッキングに成功しており、かなりのグッドタイミングだった)。
精神干渉の策として『愛』故の妄想でシュラを惑わせ、地球からのリモート操作を交えながらレール砲で右腕を破壊するなど一進一退の攻防を繰り広げる。ビームサーベルの直撃を当てた直後、シールドを弾き飛ばされ、続けざまに右腕も切断されるが、ここまで隠していたビームホーンを展開しシヴァの胴体をコクピットハッチの上から両断し勝利を収めた。
シヴァ撃破後はキャバリアーに乗ってレクイエムへ向かい、ゼウスシルエット装備のデスティニーSpecⅡをミーティア装備のインパルスSpecⅡと共に援護、レクイエム破壊を見届けた。
戦闘後はキャバリアーとドッキングした状態で地球に降下し、ムラサメ改の護衛を引き継ぐ形で上空でストライクルージュと並走。アスランはカガリ・ユラ・アスハと笑顔を交わすのだった。
その後の動向は不明だが、恐らくはモルゲンレーテ社で破損部と外装の改修を受け元の運用に戻ったと思われる。
ガンプラ
2024年6月にHGCEより発売予定。
マイティーストライクフリーダム同様こちらも本体はフル新規造型。ただし、武装パーツは過去に製作されたHGCEのデータを流用した同型と思われる。頭部サーベル用のエフェクトもしっかり付属している。なお、手持ちレールガンは付属しないためゲルググメナースから持ってくる必要がある。
余談
- トサカのビームサーベルは、重田智曰くシルバー仮面ジャイアントのナイフ型武器シルバージャックとのこと。
- ズゴックのインパクトに持っていかれがちだが、こちらもこちらでネタのインパクトは負けず劣らずである。この機体がズゴックという皮を被っていたことで「隠者と散々言われてきたせいで本当に隠れるようになった」等と言われ、アスラン含めたそのFREEDOMっぷりから、一部のファンに「インモラルジャスティス」という渾名で呼ばれている。
- キラはライジング→乗り換えで弐式→追加バックパックで強化しマイティー、シンはイモータル→乗り換えでデスティニーSpecⅡ→シルエット装備で強化と、作中で乗り換え・強化を行っているのに対し、アスランは外装をパージしたのみで乗り換え・強化無しとなっている。もっとも前述にもあるが外装と敵機へのトドメに至る前の作戦がインパクトがありすぎるので演出としては負けていないが。
- 原型機のインフィニットジャスティスそのものが、第一次連合・プラント大戦時に設計されたジャスティスタイプの量産試作機(ZGMF-Xシリーズ)を下地にしているため、基礎設計は4年前の代物と言える。兄弟機のストライクフリーダム弐式も、原型機のストライクフリーダムが4年前に設計されたフリーダムタイプの量産試作機(ZGMF-Xシリーズ)を下地にしている。
- 基礎設計はブラックナイトスコードやイモータルジャスティスに比べれば確かに古いものの、かつては『ザフトの技術の粋を集めた機体』と呼ばれた機体であり、ポテンシャルの高さは健在のようである。
- 映画後半でストライクフリーダム弐式・デスティニーSpecⅡ・インパルスSpecⅡが並んでドッグに鎮座しているシーンが存在するが、インパルスSpecⅡを本機と勘違いしているファンが多い。それだけフリーダム・ジャスティス・デスティニーの3機のイメージが強いことの証左だろうが、この時点で本機はズゴックに入っていることを留意されたし。
- パロディネタとして「引き渡された別シリーズの3機にキラ・アスラン・シンを乗せる」というものが流行っていたが、ここで引き渡されたのはインパルスSpecⅡ=ルナマリア・ホークの機体である。
- 本機の情報はサンライズ公式からは映画公開から3日後の1月29日にネタバレ注意の警告つきで公開された一方、バンダイホビーサイトはあっさりHGの情報を大っぴらにしてしまっていた。しかし見本画像の「何故バックパックがリフターからかけ離れた地味目のデザインなのか?」という疑問は、HGマイティーストライクフリーダムガンダムのハイマットフルバーストの見本画像同様情報を錯綜させた上で映画未視聴層への真のネタバレを防ぐのに一役買っており、意図的に公開したとも取れる。
関連タグ
登場作品
関連組織
関連機体
その他
ガンダムNT-1:チョバムアーマーという外部装甲を脱着出来るガンダム。ガンダムで初めて取り外しが可能な外装パーツを施された機体である。またガンダムAN-01(トリスタン)というアレックスにそっくりな後継機が存在する共通点もある。
デビルガンダム四天王、ビルドバーニングガンダム、モビルドールメイ:登場シーンはこちらのオマージュと思われる。