概要
てんとう虫コミックス9巻及び、藤子・F・不二雄大全集8巻に収録。
この書かれた街並みがシールのように剥がせるようになっていて、これを配置を張り替えると現実にも反映され、手軽に家ごと好きな場所に引っ越すことができる。
ストーリー
急いで登校したのび太はまた遅刻してしまい、しずかから「もっと早く来ればいいのに」といわれてしまう。そんな中はる夫は、自分は遅刻したことがないと言い出し、指差しをして自分の家が学校の隣であることも説明した。
羨ましく思ったのび太は帰宅後、ママにうちも学校の隣に引っ越そうと迫ったが、「何言ってんの」と取り合ってくれなかった。そこでドラえもんは「学校をうちの隣に引っ越しさせよう」と言い出し、「ひっこし地図」を取りだし学校を剥がして野比家の隣に移動させた。
窓するとドラえもんから言われるまま、のび太が窓から外をのぞき込むと、本当に学校が目の前に移動していた。ドラえもんにお礼をいうのび太だったが、その直後パパからタバコを買って来てくれと頼まれてしまい、タバコ屋が遠かったため再びドラえもんにこの地図を使ってそれを隣に移動させてもらった。
これですぐにタバコを買い終わると、ドラえもんと一緒になって地図をあちこち張り替え、家の裏に公園、隣にしずかの家、近くに菓子屋、遠くにいじめっこの家をそれぞれ配置して楽しんだ。だがママがお使いに行ったきり帰って来ないとパパから言われ、道に迷ったことが分かったので探しに行くことになってしまった。
しかしいざ町に出ると自分達を含め、町の人々も街並みが代わったことで立ち往生していた。そんな中ママを見つけると帰り道が分からず再び立ち往生したが、パパが家の場所を知らせてくれ、その後ドラえもんとのび太は「悪いイタズラだ」と両親に叱られながら町の配置を元通りすることになるのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1981年5月19日に、水田版は2013年7月5日にそれぞれ放送している。
2013年版
- 放課後の下りは教室前の廊下でやっていた。
- 帰宅後のび太は「お母さまお願いがあります」と改まって話を切り出していて、話を聞いたママは「何言ってるの!早起きすればいいだけでしょ!」と怒鳴り返した。
- 学校を隣にしたことで先生が家庭訪問に来てしまい、のび太は次のテストが0点だったら招致しないとママから怒られてしまった。これでのび太は「学校が近いと良くないこともあるんだね」と気を落としたが、ドラえもんは「のび太くんがちゃんと勉強すればいいだけのことだよ」と励ました。
- パパがのび太に頼んだのは速達の封筒を出すことと、とついでの切手を買うことだったため、ドラえもんが野比家の隣に移動させたのは郵便局だった。
- しずかの家を隣にした際は、彼女がバイオリンを弾いていたためその騒音に苦しむこととなり、この後空地を隣にしたことで、飛ばしてしまったボールを拾いにジャイアンとスネ夫がやってきたので、この2人も面白がって地図をいじり出した。そしてジャイアンも自分の家を空地の隣にしたことで、のび太とスネ夫が何とかジャイアンちを遠ざけようとしたため、自分のことを嫌がっているのではないかと本人に睨まれたが、誤魔化して裏山の一本杉の隣になった。
- ドラえもんとのび太はパパに呼ばれて1階まで降りに行っていて、その間にジャイアンとスネ夫が地図をいじくったため、ドラえもん、のび太、ママの3人は突如出現した東京タワー、奈良の大仏、エッフェル塔、自由の女神、ピラミッド、ピサの斜塔などに困惑することになった。ちなみにこの際中ママは、建物と一緒に移動させられてきたと思われるイタリア人の男性から声をかけられていて、オランダの風車の下で休んでいるところをドラえもんとのび太に発見された。
- 上記のことがあったため、ジャイアンとスネ夫もママから怒られ一緒に元に戻す作業をすることになった。またラストは、学校が別の建物に変わっていることに皆が驚いていたり、それを見たのび太があれだけ戻し忘れていたことに気付き、ドラえもんが呆れ果てるというものとなっていた。