ようこそ―。新しいヴァンガードの世界へ。
概要
カードファイト!!ヴァンガードの新アニメシリーズ。アニメシリーズの通算で第14シリーズ(カラパレも含めると15シリーズ)となり、同シリーズの10周年記念作品である。
2020年7月21日開催の「ブシロードTCG戦略発表会絆」にてそのタイトルが発表され、2021年1月19日開催の「ヴァンガード・プロジェクト2.0発表会」にて正式な情報が解禁された。
本作は従来の『ヴァンガード』のアニメシリーズとは全く新しいシリーズとして打ち出され、初代シリーズ(2011年版)を含めた過去のシリーズ作品の世界観を一切受け継いでいない完全新作シリーズとなっており、作中に登場するカードも刷新されている。
キャラクター原案担当は女性漫画家集団であるCLAMPが担当。制作に当たって、今作のアニメ制作会社は「GNEXT」から「外伝イフ-if-」まで担当したOLMではなく、キネマシトラス(同社に加えて、ぎふとアニメーションとSTUDIOJEMI)が担当する。また、ブシロードによる単独制作となっており、それを放送する放送局(テレビ東京及びテレビ愛知)が制作に関与していない(幹事局扱い)など、これまで以上に大きく一新している。
シーズン1(第1クール目)は、2021年4月3日から同年6月26日までテレビ東京系列・土曜8時枠にて放送。前作「外伝イフ-if-」終了から少し間を空けてからの放送となる(この期間中は「新右衛門編」の傑作選を放送)。
テレビ放送に先駆けて、2021年3月24日(水)にYouTubeの「ヴァンガードチャンネル」にて第1話の先行配信が行われた。本放送終了後には、同年7月3日から9月25日まで本放送時と同じ枠で再放送を実施。
シーズン2(第2クール目)は、放送時間帯を月曜24時枠に変更した上で、同年10月4日から12月28日まで放送された。シーズン1が未放送だったBSテレ東でも放送された一方、地上波では放送地域が東名阪の3局のみに縮小されている。テレビ東京系におけるヴァンガードシリーズの深夜枠放送は、一部の地方局よる遅れネットや再放送などを除けばこれが初となる。
前シーズンの時間帯に別の番組(それもアニメではなくバラエティ番組)が放送されたため、前枠(土曜8時枠)でのヴァンガードシリーズの放送は本作をもって一旦終了した。
その後、シーズン2放送前の2021年9月14日に開催・配信された「ブシロードTCG戦略発表会2021秋」でシーズン3とシーズン4の製作が決定したことが発表され、更に2022年3月8日開催のTCG戦略発表会にてシーズン3以降に相当する続編となる『カードファイト!!ヴァンガードwill+Dress』が2022年夏より放送予定であると発表された。詳細は当該記事へ参照のこと。
2023年1月9日の「ブシロード新春大発表会2023」にて9期まで制作決定し、再放送を含めて2025年末まで1年中放送されることが発表。その後同年10月には10期以降の企画も準備中である旨が告知されている。
スタッフ
あらすじ
加賀国金澤市(かがのくにかなざわし)に住む少年、
近導ユウユは15歳、中学三年生。
ユウユは他人の心を察する力をもっているが、
頼まれるとイヤとは言えない性格に悩んでいた。
ある日、姉たちの趣味に付き合わされていた
ユウユだったが、耐えられなくなって
家を飛び出してしまう。
そんなユウユを救ったのは大倉メグミ。
メグミはユウユを、仲間のたまり場だという
夜の遊園地『ワンダヒル』に誘う。
ユウユが招かれた遊園地に集うのはメグミや石亀ザクサ、
瀬戸トマリたちが夜ごとヴァンガードに興じる
「チームブラックアウト」のメンバーだった。
そして今宵、チームの旗を賭けた
真剣ファイトが行われる。
ブラックアウトのリーダー、桃山ダンジと
謎に包まれた強豪ファイター、江端トウヤ。
見つめるユウユの前で、カードファイトは
いつしかイメージの世界に浸食されてゆく。
ユウユはこうしてヴァンガードに出会い、
その魅力と今まで見たこともなかった世界、
仲間たちに引き込まれていくのだった ── 。
(以上、公式サイトから引用)
登場キャラクター
主要人物(チーム・ブラックアウト)
ザ・デイブレイク
近導家の人々
その他
作風
本作では「今までのヴァンガードにはない、よりクールで臨場感溢れる美麗なファイトシーンを展開する」という構成で、ストーリーにおけるファイト中の演出は過去作から簡略化され、ファイターのイメージ同士のぶつかり合う描写、ファイト中に背景がクレイに上書きされるような演出は抑えられている。早い話ただ簡略化しすぎただけで味わいが減っている、ファイトの内容も口頭の説明が多く画で見せる努力が欠片も感じられない。
キャラクターデザイン・総作画監督曰く「今までのヴァンガードとは一味違った作品として仕上がっている」とのこと。
また現実のTCGでは必須とされるカードスリーブを使用する描写がアニメでは珍しく明確に描かれていたり、過去作において特定の人物にのみ所持が限られていたカードが一般的に普及している等、現実に限りなく近い世界観となっている。
主題歌
OP
- 「ZEAL of proud」(1話〜12話、25話ではEDとして使用)
作詞:織田あすか/作曲・編曲:藤永龍太郎/歌:Roselia
- 「START」(15話~25話、14話でのみEDとして使用)
作詞:裕紀/作曲:るぅと×松/編曲:松/歌:すとぷり
ED
- 「Y」(1話〜5話、7話〜12話)
作詞・作曲・編曲:TAKE/歌:Argonavis
- 「Blessed Lain」(13話のみ)
作詞:モリタコータ/作曲・編曲:森田友梨/歌:進藤あまね
- 「Fateful…」(15話〜24話)
作詞:織田あすか/作曲:上松範康/編曲:下田晃太郎/歌:Morfonica
入場曲
- 「Silent bark」(1話、16話)
- ダンジの入場曲。
作詞:矢野達也/作曲・編曲・ギター:藤井健太郎(HANO)/ベース:土井達也(HANO)/ドラム:RYOTA/ボーカル:Motonori Kitai
- 「He said.」(3話、14話、22話、25話)
- ユウユの入場曲。
作詞:矢野達也/作曲・編曲:石倉誉之/歌:yuiko
- 「LOVE & ENERGY」(5話)
- 棚橋弘至の入場曲、実際にプロレスで使用されている楽曲がそのまま使われている。
作曲:北村陽之介
- 「Make a splash!」(8話、21話)
- メグミの入場曲。
作詞・作曲・編曲:加藤冴人/歌:RIRIKO
- 「BREAK IT DOWN」(24話、6話ではEDとして使用)
- トウヤの入場曲。
作詞:ASH DA HERO/作曲・編曲:鋼鉄兄貴/歌:GYROAXIA
- 「erchiglhaad」(17話、25話)
- ミレイの入場曲。
作詞・作曲・編曲:矢野達也/歌:Airots
余談
公式的なアナウンスはされていないが、主人公・近導ユウユの出身地である加賀国金澤市は、ブシロードグループの創業者木谷高明の出身地でもある石川県金沢市がモデルになっていると見られる。
TCG版について
新シリーズ開始に伴いTCG版も大幅なリニューアルが行われ、カードの構築区分も従来の24クラン体制が廃され、新たに6国家体制に変更された。同時にカードゲーム内の一部の国家も国名が一新されている。
国家制へのリニューアルにあたって、そもそもクラン体制のカードは一つのクランに新カードを追加する周期が長引くのとデッキの構築や調整の難しさにより「インフレが早すぎる」といった声も多く、それに応じた形と言える。
ただし、クラン体制のカードに関しても国家収録商品と並行しつつ定期的に新規追加が継続されている(しかし、クラン体制の追加ペースは、Vシリーズ以前よりも落ち込んでいる)。
ヴァンガードZERO
旧シリーズを一部カードおよびルールが変更・修正された環境で遊べるスマホゲーム。元々は2019年末に配信開始した旧シリーズ(2011年版・Gシリーズ)のルールをベースにしたゲームだが、「overDress」開始直後には本作品の登場人物が使用する一部のカードも実装された。
例えば、主人公である近導ユウユのメインユニットであるニルヴァーナのライドラインカードとトリクスタ・ヴェルリーナが参戦している。
ドラゴンエンパイア所属である為、かげろう・たちかぜ・なるかみ・ぬばたま・むらくものカードと組み合わせて使用可能。オリジナルのTCG版と違い、カードには「このカードは(国家名)のクランのデッキに入れることができる」という但書きが存在する。
その後、翌年の2022年には、続編「will+Dress」に登場したカードも実装されたが、2023年6月末を以て本ゲーム自体がサービス終了したことにより、殆どのカードは未実装のままに終わった。
ヴァンガード ディアデイズ
Nintendo Switch / Steamにて2022年11月17日発売。
アニメ(overDress・will+Dress)の世界観をベースにしたオリジナルストーリーが収録されている。
主人公はゲームオリジナルキャラの一導寺ユキ(高2女子)だが、ストーリーモードを進めていくと
アニメ主人公の近導ユウユをはじめとする他のキャラクターも一部操作可能になる。
(操作可能なキャラそれぞれにシナリオが用意されている)
ゲーム発売時点での収録カード総数は約1000種類。新規ブースターパックの収録カードも有料DLCにて配信予定。
オンライン対戦も可能。ただし、SwitchとSteamのクロスプラットフォームプレイには非対応。
関連動画
関連タグ
- カードファイト!!ヴァンガードGZ:惑星クレイでの時系列的な意味では前作に当たる。
- CLAMP:本作のキャラクター原案担当。
- 棚橋弘至:シーズン1にて本人役としてゲスト出演。
- 少女☆歌劇レヴュースタァライト:ヴァンガード同様、ブシロードによるメディアミックスプロジェクト。放送局は異なるが、アニメ版の制作会社が共にキネマシトラスでキャラクターデザイン・総作画監督が斎田博之であることも共通している。
- アルゴナビス from BanG Dream!:ヴァンガード同様、ブシロードによるメディアミックス作品。上記のスタァライトと同様にネット局は違うが、テレビアニメ版が自社主導による単独制作と、放送局(こちらでは在阪局)が放送協力として参加している点が共通している。
遊ぼうぜ。楽しい夜のはじまりだ