概要
正式名称はコロン諸島(Archipiélago de Colónでスペイン語でコロンブスの群島という意味。)
通称で知られるガラパゴス諸島はスペイン語でゾウガメの群島という意味。
ガラパゴス諸島は19の主な島(名前が付けられている島は123個)と岩礁から出来た諸島であり、これらの島は火山活動により形成された。2万3千人が居住し、主要言語はスペイン語である。
南アメリカエクアドルより約900km西に存在し、大陸から隔絶され、16世紀にスペイン人により発見された。ただし、それ以前に人が一時的に居住した形跡は存在する。
地理
約500万年〜1000万年前頃から始まったとされる火山活動により形成されたと考えられている。現在そのホットスポットはイサベラ島とフェルナンディナ島に在り、今なお火山活動は続いている。プレートテクトニクスにより、島は年間数cmながら西から東へ移動しており、東側の島は火山活動の影響が小さくなっていくこともあり、最終的には浸食により海中に沈むものと考えられている。2021年には域内にある観光スポットだった「ダーウィンズ・アーチ」と呼ばれる岩が浸食を受けて崩壊している。なお123個ある名前が付いた島はそれぞれスペイン語と英語による異なる2つの名前がある。
生態系
大陸から隔絶されたガラパゴス諸島に生息する生物は鳥類や海を渡って漂流した生物に限られていた。人間により持ち込まれるまでは両生類およびコウモリとネズミ以外の陸生の哺乳類はこの島には存在せず、爬虫類(ゾウガメ、イグアナなど)、鳥類(ペンギン、鵜、フラミンゴ、カツオドリなど)、水生の哺乳類(アシカ、オットセイなど)などの固有種が生態系を構築している。
主な固有種
動物
ガラパゴスゾウガメ、リクイグアナ、ウミイグアナ、ガラパゴスヘビ、ダーウィンフィンチ、ガラパゴスノスリ、ガラパゴスペンギン、ガラパゴスコバネウ、ガラパゴスアカコウモリ、ガラパゴスコメネズミ、ガラパゴスオットセイ、ガラパゴスアシカ
植物
世界遺産
1978年にこの諸島固有の動植物の貴重さと生物相から世界自然遺産に登録され、2001年には海洋保護区も併せて登録された。2007年には環境汚染と密漁の横行により危機遺産リスト入りしたが、2010年には危機遺産から外された。
表現としてのガラパゴス
- ガラパゴス諸島の「他と隔絶された環境における独自の進化を遂げた生態系」にちなみ、小笠原諸島や南西諸島などは「東洋のガラパゴス」と呼ばれることもある。
- 「独自進化により他の国および地域との互換性が失われ、競争力を失う」ことを意味するビジネス用語に「ガラパゴス化」または「ガラパゴス現象」があり、日本におけるパソコン、携帯電話、鹿児島県の文化、アメリカにおけるSUV等が挙げられる。
- シャープから発売されたタブレットの商品名に「galapagos」がある。
関連タグ
ガラパゴス:表記揺れ。