「フホホホ、殺し甲斐のある奴がおるわい!」
CV:島田彰
概要
地球人を殺すことを快楽とする滑稽さと冷酷さを併せ持った残忍な男。
一人称は「ワシ」が基本だがガイゾックの支配者の前では「私」になり、更に敬語を使う。
人間爆弾のような残虐な作戦によって、ゲーム感覚で地球人類の虐殺を繰り返す冷酷な性格を持つ一方、副官のギッザーとバレター、ズブターなど多くの部下から慕われており、また、彼らとコミカルな掛け合いを見せるコメディリリーフの一面も。
「ホーッホッホッホッ…」
という高笑いがお約束で、人類の殺戮を楽しむ一方、地球文化に興味を持ち、それを曲解した娯楽に興じる。
しかし、油断をして失態を繰り返しては支配者の怒りを買い、制裁を受けることも少なくない。
元々は痩せた惑星にいた蛮族の出身で、ガイゾックに拾われてからは全身を機械に置き換えられた、サイボーグであることが終盤で明らかになる。
神ファミリーとの最終決戦では自ら戦うことに恐れていたが、あまりに失態を重ねすぎたため、遂に支配者からバンドックの頭部だけでの強制出撃(事実上の特攻)を命じられる。
勝平達の前に姿を現した際には「覚悟などとうに出来ている」と宣言し、最強のメガブーストである赤騎士デスカインと青騎士ヘルダインを引き連れ、神ファミリーを追い詰めた。
しかしビアルⅢ世の特攻により両騎士とも倒されてしまい、自らもザンボット3とキング・ビアルの突撃によるバンドックの破損に巻き込まれ、身体の機械化された部分が露出するなど、瀕死の状態となる。
「お前達は一体何のためにワシと戦ったのだ!?」
勝平「何のためェ? そりゃあ、地球の平和を守るために決まってるじゃねぇか!」
「ホ! 一体誰がそんな事を頼んだのだ?」
勝平「だ…誰も頼みゃあしないっ!」
「お前の身内の者は、戦いの度に次々と死んでいった。『地球を守る』と言って! だが、どこの、誰が、有難がってくれるんだ!? 誰があそこで感謝している!? 誰が喜んでくれるんだァ!!」
勝平「う・・・うるせぇ! ゴタゴタ言うなァ! 地球はオレの生まれて育った所なんだ! 誰にも荒らさせないぞ!!」
「ムホホホホホホホ…! 無駄な事を! 地球はいずれにしろ滅びる運命にあるのだ! 滅びる運命に…」
最期は勝平達に上記のやり取りで戦いの意義を問いかけ、その虚しさを看破しながら爆死していった。
勝平は直後にガイゾックのボスからも、同様の問いかけをされることになる。
漫画版では
コンピュータードール8号が登場しないため、実質的なラスボスとなる。
駿河湾海底でザンボットの奇襲を受けてあっさりバンドックを破壊され、バンドック頭部だけで宇宙まで逃走。
増援の宇宙艇と合流しようとしたが、宇宙艇に乗り移る瞬間にザンボムーンアタック(原文ママ)で狙撃され、宇宙艇諸共大爆発し絶命、ガイゾックは滅亡した。
スパロボでは
初参戦となった『第4次スーパーロボット大戦』では漫画版同様にコンピュータードール8号が登場しないため、実質的なガイゾックの支配者となっている。
『スーパーロボット大戦A』では「向こう側の世界」の住人であり、ヴィンデル・マウザーが「こちら側の世界」へと連れて来たことになっている。
また、原作とは異なりサイボーグではなくロボットという設定であり、これを知った主人公(アクセルorラミア)は「Wシリーズのようなものだからヴィンデルは手駒に出来たのか」と推測したが、ブッチャー本人は「ガイゾックの意志に従っている」と否定した。
その最期は自分の正義を信じて戦っている自軍部隊に対し、「正義は星の数ほどある。お前達のは自分勝手な正義だ」と指摘して、大きな動揺を与えた。
『スーパーロボット大戦R』では序盤における未来世界でザンボット3やアムロ・レイやナデシコ隊などに倒されたがガイゾックの神が生きていたので復活しており、宇宙太と恵子の犠牲が無駄だったと嘆くアムロやスバル・リョーコに対して「もっと大勢の命を奪う戦争を平気でしているお前たちにそれを言う資格があるのか?」と争いを続ける地球人を非難した。
本格的な活動が見られる過去編では、ティスを通して機械帝国ガルファと共闘する。
最期は原作同様に散々に悪態をついた末に爆死するが、その後歴史が変わってガイゾックの神ことコンピュータドール第8号も倒されたため、二度と復活することは無かった。
『スーパーロボット大戦COMPACT2』『スーパーロボット大戦IMPACT』では主に第2部宇宙編で登場。邪魔こそしてくるがあまりあくどいことはしてこない。島田氏は2004年に死去したため、IMPACTが最後の収録で以降はライブラリ出演になっている。第3部序盤でガイゾックとの決着がつくため、早いうちに退場してしまう(今回はコンピュータードール第8号も出る)。
『スーパーロボット大戦Z』では、登場したスパロボ作品の中で最も極悪で、まさに原作そのままの非道さを見せた。
そのため、本作における異星人の連合体「スカルムーン連合」の一員であるベガ大王はゲーム感覚で部下を殺したブッチャーの思考回路に内心で戦慄し、テラルとゼオ・ガットラーにも内心で軽蔑されている。
関連タグ
関連人物
アブドーラ・ザ・ブッチャー…ネーミング及び容姿のモデル。但し、実在のアブドーラ・ザ・ブッチャーが憎めない悪役としてのポジションを確立したのに対して、本作のブッチャーは憎めない悪役の皮を被った外道である。
キラー・トーア・カマタ…アブドーラ・ザ・ブッチャー同様ネーミングのモデル。
高千穂遙…前記二名の名前をミキシングした「キラー・ザ・ブッチャー」の名付け親。