ケーブル(X-MEN)
けーぶる
MARVELコミックスの代表作『X-MEN』などに登場する未来から来た謎のスーパーヒーロー。
その正体は同じくX-MENに登場するヒーロー:サイクロップスと、ジーン・グレイのクローンであるマデリーンの息子で、本名はネイサン・クリストファー・チャールズ・サマーズ(もしくはネイサン・ディスプリング・アスカニサン)という。彼の左目が発光しているのも、父から遺伝した能力:オプティックブラストが漏れ出しているからである。
ケーブルという偽名を名乗っているのは現代と未来、この世界とパラレルワールドをつなぐ絆となるためである。
彼は時間旅行者に預けられて育ったため、両親よりも年上となって現れた。
母親譲りの大変強力なサイキックパワーを持っているのだが、魔人アポカリプスによって肉体を機械化するテクノ・ウイルスに侵されており、そのほとんどをウイルス進行の抑制に使っているため、戦闘は専ら銃器等に頼っている。
が、本人は銃器の達人であるため、そんなに問題は無いらしい。
…というかそのサイキックパワーを大幅に制限された状態ですら、銃弾を弾くサイキックフィールドを張る・相手の思考を読む・相対した敵の脳を破裂させる・自らの身体を念動力で浮遊させ飛行する・戦闘機部隊を一瞬にして爆発させる・国を一つ丸々念動力で浮遊させる等、MARVELのヒーロー側でもトップクラスの実力を持つ。
しかしながら、それでも基本的に銃器を多用する理由として 、本人の趣味嗜好以外に、能力をあまり他人に知られたくないといった事情や、使用できる能力に制限があるため、ギリギリまで節約するといった理由があるようだ。
ちなみに、なぜかデッドプールと異常に仲が良い(などと言ったらケーブルは躊躇なく引き金を引くだろうが)。
最初はデッドプールを狙う暗殺者という設定で登場したものの、紆余曲折を経て次第に打ち解けていき、現在では『ケーブル&デッドプール』というコミックが存在するまでになった。しかもボケはケーブルでデッドプールがツッコミというおよそ信じられない間柄である。
ケーブル自身はデッドプールを「最低の相棒で最低の友人で本当に大嫌い」と言っており、決して普通の友人関係とは言い難いが、ある意味でこの言葉が二人の関係を如実に表しているとも言えよう。
90年代の『X-Men : The Animated Series』にも登場。日本版前期OPにも登場しており、派手に重火器をぶっ放していた。
未来世界でアポカリプスと戦うレジスタンス組織に属しており、レガシーウイルス関連のエピソードに登場。歴史改変の為に過去に赴き、X-MENと協力してその時代のアポカリプスと戦った。
同じく、未来から赴いたビショップとも交戦してたりする。
映画『DEAPOOL 2』で遂に実写デビューを果たす。
演じているのはジョシュ・ブローリン。吹き替え版では大塚明夫が声優を担当。
ブローリンは、同時期にMARVELコミック原作の実写映画:MCUでインフィニティ・サーガのラスボスであるサノスを演じていることでも有名であり、本作では早速デッドプールからそのことをネタにされていた。
未来世界「アース66250」からやってきたミュータントの傭兵で、力を制御しきれないミュータントの少年:ラッセル(ファイヤーフィスト)を抹殺すべく行動しており、ラッセルを守ろうとするデッドプールと熾烈な争いを繰り広げることになる。
拳銃やナイフはもちろん、タイムマシンやバリアー発生装置、威力を自在に調整できるライフル銃など、未来から持ち込んだ数々の兵装を使いこなし、不死身体質の傭兵デッドプールとも互角以上に渡り合う実力の持ち主。
『DEADPOOL2』ではラッセルを執拗に付け狙い、時には殺人も辞さない等、一見すると冷酷な性格の持ち主のように思えるが、これは将来起こることになるある悲しい出来事が原因であり、本来のケーブルはその才能を生かして悪党を成敗する正義の味方として活躍していた。
最初はお調子者のデッドプールとは相容れず、散々ペースをかき乱されながらも血みどろの殺し合いを演じたものの、ひょんなことから互いに大切な人を失い、その贖罪のために戦っているという共通点があることを知り、和解。以降は目的達成の為に共闘することになる。そして、最終的にはケーブル自らが未来に帰還できなくなること承知の上でタイムマシンを起動させ、デッドプールの死を未然に防いで彼の命を救うなど、義侠心に溢れたところも見せている。
作中ではサイクロップスやマデリーンとの血縁は不明(そもそも本作では超能力者らしき描写はなく、あくまで豊富な武装と恵まれた身体能力を駆使して戦う肉体派ヒーローとなっている)だが、本作のケーブルには妻子がいることが明かされている(未来の世界で悪党と化したファイヤーフィストに殺されてしまったようだが、最終的に歴史が変わったことで彼の家族が死亡する世界線は消滅した)。また、体がサイボーグ化してしまった経緯についても今のところは特に語られておらず不明である。
なお彼が持っていたベルト型タイムマシンはその後修理されてデッドプールに渡った結果、過去の修正どころか、演者のライアン・レイノルズの過去出演作にまで介入し歴史を変えていくという、第四の壁の破壊どころではない暴挙を起こすことになる(※)。
…が、そんな暴挙を働いておいてただで済むはずがなく、この時の彼の行動が次回作への重大な伏線として機能することになる(同時に、ケーブルも次回作では登場しないが、これはタイムマシンが修理されたために元の時代に帰還することができたからと解釈することもできる)。
※ 配信版では、生まれて間もないとあるドイツの赤ん坊を殺害しようか葛藤するシーンが追加されている。