サウジーネ(悪魔城ドラキュラ)
さうじーね
『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』にのみ登場した敵キャラクター。
魔法使いの女の子。あだ名は「まーちゃん」。尚、あだ名設定があるのは日本語版のみ。
黒色の鍔の広いとんがり帽子とノースリーブローブ。腰まで伸びた金髪のロングヘアー。
先端にカンテラをぶら下げた長い箒に跨りながら空中を優雅に飛び回り、数多の魔法を操る。
それは何処から見ても日本人がイメージするステレオタイプな魔女っ娘の姿そのものだろう。
敢えて魔女とは言わずに「魔法使いの女の子」と表現する所も、親しみやすくて実に好印象。
そして彼女は悪魔城ドラキュラシリーズでは初となる魔女タイプのザコ敵キャラクターにして、
その原型となった存在なのだ。上記の通り、『月下の夜想曲』以降の作品には登場していないが、
彼女の仕様を受け継いだお仲間達は、何体か登場しているので本記事では併せて紹介していく。
尚、『サウジーネ』から派生した現在の基本タイプの魔女は『まじょ』を参照して欲しい。
名前の由来はフランス南部のラブール地方に伝わるサバトの巫女【サウジーネ】から。
一説では魔王【サタン】の第一夫人としても知られる魔女であり、悪魔達にも人目置かれるとか。
と、これだけでも十分元ネタとして成立するのだが、実は彼女にはもう1つ元ネタが存在する。
『悪魔城すぺしゃるぼくドラキュラくん』に登場した魔女っ娘【まーちゃん】である。
あだ名の「まーちゃん」や箒に跨って先端にぶら下げたカンテラから光弾を落としてくるなど、
実はコナミお得意のセルフパロディキャラクターだったのだ。その姿は正にリアルまーちゃん。
坊ちゃんも頭身が同じになった訳だし、なかなかにお似合いではないだろうか?(人違い?・・・そう)
また初登場した『月下の夜想曲』では他にも宇宙帝王【ガラモス・キング】をモチーフにした
隠しボスの魔神『ガラモス』や、同じくザコ敵の雪女ならぬ【ゆきおかま】をモチーフにした
『フローズンハーフ』が登場していたりする。・・・何故、態々オカマが選ばれたのかは謎だが。
ちなみに出現場所の『空中墓地』は終盤の最難関エリアなため、敵のレベルも地味に最高クラス。
まーちゃん達も世界観が違えばここまで強くなれるものなのか・・・やっぱり絵柄って大事だね(?)。
尚、海外版での名称は「Salome(サロメ)」。・・・失礼ですが、一体どのサロメさんなんですかね?
おそらく『新約聖書』に登場する聖人サロメの事なのだろうが、魔女かどうかと言われると・・・
Lv(レベル)は45。HPは210。弱点と耐性は無し。上記の通り、出現場所は『空中墓地』のみ。
攻撃方法は空中を左右に浮遊しながら光弾を発射したり、停止して地形を跳ね回る頭蓋骨や、
地上を疾走する使い魔の黒猫を召喚する。また正面には攻撃を無効化する魔法陣を展開しており、
前方からはダメージを与える事ができない。背後を狙うか、攻撃中の隙をついて攻撃しよう。
しかし注意しておきたいのは、撃破後は帽子を被った黒猫の姿に変身して逃げてしまうのだが、
接触するとダメージを受けてしまうのだ。猫は攻撃すれば倒せるので最後まで油断しないように。
ちなみに表の悪魔城エリア『地下墓地』の壁中から入手できる『ねこめ石のサークレット』だが、
その効果は「猫のダメージでHP大幅に回復」という何とも意味不明なもの。・・・ん?・・・猫の攻撃?
そう、該当するのはこの『サウジーネ』が召喚する猫のみなのだ。・・・ピンポイントすぎやしない?
一応、回復量だけは他のサークレット系を大きく上回るのだが、それなら足りない暗黒属性など、
他に有効な防具を作って欲しかった所である。しかも猫に接触しただけで回復するとは一体・・・?
ドロップアイテムは頭防具『つばひろのたび人ぼう』とMP回復アイテム『マナプリズム』。
固有のドロップアイテムである『つばひろのたび人ぼう』は兜系最高のDEF(防御力)+6に加えて、
STR(物理攻撃力)+1、CON(物理防御力)+1、INT(魔法攻撃力)+7の追加効果もある超優秀な性能。
もう1つの最強防具である『エギルのかぶと』がDEF(防御力)+3、STR(物理攻撃力)+4に加えて、
敵の防御力を下げる効果も備えているため、差別化は十分可能。状況に応じて使い分けよう。
MP全回復の薬系アイテム『マナプリズム』は確かに効果は強力だが、店でも購入可能である。
名前はそのまま『まじょ(Witch)』。随分とまあ、捻りのない名前と設定に変更されたが、
空中を左右に浮遊しながら移動、光弾を発射して攻撃するなど、その仕様はしっかり継承済み。
ただし開発元が『月下の夜想曲』とは異なるため、緑色の肌をした老婆の姿で登場している。
本来のイメージに忠実と言えばそうだが、何か大切なものを失ったような気がするんだよなあ・・・
HPは144。耐性は闇属性。出現場所は『謁見の間』『悠久廊下』『地下水路』の3エリア。
普段は空中を左右に飛び回り、真下に螺旋状に広がる魔法弾を発射する。攻撃方法はこれだけ。
攻撃範囲は下方向しかないが、高所から延々と避け辛い攻撃を連発してくるため実に厄介な相手。
ドロップアイテムはMP回復アイテム『マインドアップ』と防具『マジックローブ』。
本作には店のシステムが存在しないので、消費アイテムを落とすザコ敵は地味に重宝する。
ただしもっと倒し易い相手なら他にも沢山いるので、態々コイツを狩り続ける必要も無い。
本命はやはりDEF(防御力)+200、INT(魔法攻撃力)+300の性能を誇る『マジックローブ』。
ローブ系の防具の中でも2番目に強く、DSSを多用するプレイヤーなら狙っておいて損はない。
尚、他には『アルラウネ』もドロップするため、固有のドロップアイテムではないが、
出現時期や狩り易さを考えると、圧倒的にコチラの方がマシだろう。・・・これって何て魔女狩り?
開発元が『月下の夜想曲』と同じ部署に戻ったため、見た目もしっかり女の子に戻された。
名前は日本版、海外版共に「ウィッチ(Witch)」と表記されており、やはり特別感は無い。
また携帯ゲーム機用に色々と仕様が削除された結果なのか、序盤のザコ敵にまで降格している。
見た目は青いローブを纏った金髪の魔女だが、解像度の関係か大きさはジュストよりも小さい。
HPは80。弱点は炎属性。耐性は氷属性。出現場所は『ひかりごけの洞窟(裏)』のみ。
攻撃方法も空中を左右に移動しながら魔法弾を撃つ事以外はなく、かなり倒し易くなっている。
また撃破しても猫に変身する事も無く、そのまま消滅してしまうと言う何とも寂しい感じに・・・
更に本作では終盤のザコ敵として登場する『ピクシー』がほぼ上位互換のため、余計に影が薄い。
ドロップアイテムは毒回復アイテム『アンチドゥテ』と体防具『みかわしのふく』。
店売り品の『アンチドゥテ』は良いとして、狙いたいのはやはり固有のドロップアイテムの後者。
『みかわしのふく』はDEF(防御力)+20、INT(魔法攻撃力)+7の効果を持つなかなか優秀な防具。
入手時期を考えると十分に狙う価値はあるだろう。まとまって出現するため狩り易いのも良い。
そして本作以降、『サウジーネ』ベースの魔女は全く登場しなくなり、その代わり次回作からは、
新たなスタンダードとして『まじょ』が登場する事になる。・・・他のお仲間達は無理にしても、
『サウジーネ』は設定を一部変更すれば再登場できそうなものだが・・・ダメですかコナミさん?